時間は止まってなんかいなかった
児童相談所にブチ込まれたり閉鎖病棟に入院したりでわたしの中の時間は1ヵ月以上止まっていた。
わたしの中の時が止まっているから、世界もわたしと同じように止まっていて、環境も人間関係も変わらないままだと信じて疑わなかった。
でも、いざ外の世界に戻ると、そんなことはなくて、当たり前に季節は夏後半だったし周囲の人間関係も状況も変わっていた。
止まっているのは、縋っているのは、わたしだけだった。
過ぎた月日はあまりにも残酷だった。
慣れなければ、受け入れなければいけない。
わたしがこの世界に居なかった時間の代償を支払わなければいけない。
わたしの存在って多分自分が思っているより小さくて、空から星が1つ消えても誰も気が付かないのと同じように、わたしが居なくても世界は廻っている。
たった1ヵ月で変わってしまった世界…というのは大げさで、どれも小さな変化ばかりだけど、わたしはその変化ひとつひとつに戸惑いながら生きていく。
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