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【第5回:小虎】ロッキョクイチバン!インタビュー

ユニットライブ『ロッキョクイチバン!』の出演メンバーにインタビュー!

このインタビューは、「ロッキョクメンバーのことをより知ってもらおう!」というコンセプトを基に、皆さんへ根掘り葉掘り聞いちゃいます!
第5回は、吉本興業所属の小虎さんです。

※記事では敬称略とさせていただいております。ご了承ください。

りょう「それが唯一の初出し情報だよ」

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__本日はよろしくお願いします。さっそく自己紹介をお願いいたします。

りょう:小虎のりょうです。1995年12月28日生まれ……これ裁判みたいになってない?
福井:傍聴感あるね。
りょう:千葉県出身、三重県生まれ、愛知県育ちです。記憶はほとんど愛知のものしかないし、面倒くさいので「出身は愛知」って言ってます。千葉のお仕事もらっても何もできないので(笑) だけど、愛知県にいたときはかっこいいので「千葉県出身」って言ってました。東京に来てからは「愛知出身」で通してます。

__使い分けているんですね。趣味はなんですか?

りょう:テレビドラマや演劇、ディズニーピクサーを観ることです。あと読書。

__好きな作家さんはいらっしゃいますか?

りょう:住野よるさんと…最近は燃え殻さん。燃え殻さんの小説とか読んで、夜中やるせない気分になってます。ドラマや映画の脚本家さんで好きなのは坂元裕二さん、福田雄一さん、宮藤官九郎さん、古沢良太さんです。演劇だったら根本宗子さん。

__特技は何かありますか?

りょう:愛知県の重要無形文化財の伝統芸能『棒の手』を教えられる資格持ってます。薙刀・刀・番傘・槍・鎖鎌・十手・棒・太刀……その辺全部扱えますね。

__すごいですね!始めたきっかけとかあるんですか?

りょう:親父がやってたんですよね。その伝統芸能に籍だけ置いてるので、今23年目とかかな。でも俺下手なんですよ。資格も「長くやってるから取っておくか」みたいな感じで奉納式にぶち込まれて取りました。

__一通り答えていただきありがとうございます。では、福井さんよろしくお願いします。

福井:はい。東京生まれ東京育ち、福井です。趣味……氣志團さんがめちゃくちゃ好きで、そこから派生して邦楽ロックが好きですね。Official髭男dismさんがインディーズの頃にライブハウスに観に行ったりしました。フェスとかでもお客さんが少なかったその1年後爆売れしてて「怖っ」ってなりましたね……。コロナ前とかはフェスとか、ツアーを巡ったりとかしてました。まず最初のほうに行って、できたてのライブを観るんです。そこから中日を観て、最終日近くを観て「どう変わったか」を観るんですよ。

__めっちゃ乙な楽しみ方ですね!他には何かありますか?

福井:あとはプロ野球観戦と競馬。競馬は、乗馬を5歳の頃から20代前半頃までしていたのもあって好きですね。

__乗馬!きっかけは何かあるんですか?

福井:学校の長期休暇時期に、乗馬をメインで扱っているキャンプ団体に参加して。そこで体験して乗れるようになりました。

__そこからなぜ競馬に興味を持ったんですか?

福井:単純に馬が好きになったんですよ。「馬を見たい」って欲から、賭け事とかではなく「馬を見るスポーツ」だと思って楽しんでますね。それが高じてチョコレートプラネットさんの競馬インタビュー(※)を一緒に受けたりしました。

※参考記事
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チョコレートプラネットが競馬の楽しみ方を体験!「マンガの世界のような熱いロマンを感じます」
https://thetv.jp/news/detail/1033097/
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りょう:これ(馬への愛)いろんなところで言ってるんですよ。今聞いてて、まだたかが芸歴3年目で聞いたことある話しかなかったから、仮に売れたとしてインタビュー1日3件とか入るようになったら、俺これを毎日聞かなきゃいけないのかと。

__それで福井さんが喋ってる間笑ってたんですね。

りょう:いや、笑ってたのは福井さん多分寝起きなんでしょうね、いつもしないような加齢臭するんですよ!
福井:寝起きギリギリよ。あといつもは香水とかつけてるから……
りょう:いつも香水つけてるの?!それが唯一の初出し情報だよ。
福井:カルバン・クラインの香水つけてます。あと好きなもの……ヨーロッパ人力士が好きです。琴欧洲は所属部屋も行きました。
りょう:あ、これも初めて言ってるかもしれないです。福井さんが相撲好きなのは知ってたけど、部屋行った話は一回も聞いたことない。
福井:通ってた乗馬キャンプのボランティアをしてるときに、同じボランティアの元相撲記者の人に誘われて行きました。朝稽古見させてもらって、ちゃんこ鍋もご馳走になって。それ以来、日本人力士とかモンゴル人力士にはそこまで興味ないんですけど、ヨーロッパからはるばる日本に来た力士って「すごい覚悟あるな」って思うので好きですね。

__福井さんは何かバックグラウンドがあるものが好きなのかもしれないですね。

りょう:俺は今の話聞いてて、「俺、思ってるよりおじさんと組んでるな」と思いましたね。おじさんっていうかおじいちゃんだよ、野球と相撲のラインナップは。


りょうのおしゃべりが止まらない!芸人になる前の話&ロッキョクトーク


__ここから「どう芸人になっていったか」をお伺いしたいんですけど、りょうさんは大学生の頃、劇団の主宰をやっていたんですよね?

りょう:そうですね。うちの大学がそういう校風で、演劇専修っていう演劇を学んでました。僕らは劇団ではなく学生団体を名乗ってましたね。劇団って言うと演劇しかできないから劇団って言いたくなくて。周りのみんなが公演とか打ち始めるから、「自分も何かやらなきゃ」と思って、ちょっと仲良いやつらだけで集まって団体作ったんですよ。それが何もうまくいかなくて。演劇のノウハウもないし、仕事ができなかったから、先輩とか権力のある人に嫌われて、悪い噂とか広まりました。団体も最初6人いたんですけど、自分の統率がうまくできなくて第1回公演を打とうという話になることもなく3人抜けたんですよね。「演劇の勉強したほうがいいな」と思って、演劇を年間200本観たんですよ。売れてる団体からそうでない団体、抽象演劇からコントものまで全部観ました。負けたくなかったから、最初大学入学した時に俺が一番演劇知らなかったんですけど、技術はないけど知識だけは1年生後半くらいで誰よりもあるぐらいになったんですよ。2年生のときに初めて公演を打つってなったんですけど、嫌われてるから誰も協力してくれないんですよね。でもなんとか人を集めて第1回公演を打って、それが新喜劇みたいなことをやったんですよ。舞台美術が結構すごかったのと、演劇やってる人たちってお笑い見たことないから新鮮だったみたいでめっちゃウケたんです。そこから「ちょっと変わったことしよう」と思って、ユニットコント10本やる公演打ったりとか、そこで漫才やったりとか、ダウ90000みたいなことやってた。自分は台本書いて演者ではやらないスタンスを取ってたんですけど、3年生の3回目公演をやるあたりで「そろそろお前漫才やらないの?」みたいな感じになり、副主宰と一緒に漫才やって、そいつとNSC行きました。

__そうだったんですね!芸人になろうと思ったのはそれきっかけですか?

りょう:大学4年生の時点でテレビの制作会社への就職も決まってたので、漫才は卒業公演で終わる予定だったんですよ。で、内定もらった後、そこでバイトしてたら偉い人に「お前は尊敬している人間とか、ある程度自分がすごいと認めた人間の言うことしか聞かないから、お前は多分放送作家になるかお笑い芸人になるかじゃないと、誰かの下にまともにつけないし仕事とかうまくいかないぞ」という話をされて。「ダメだったらいつでもこっちに来ていいからやっといで」っていうのを言われて、それがきっかけでNSC入りました。だから正直、辞めるつもりで入りましたね。僕みたいにお笑い好きすぎて入って来たやつはすぐ辞めると思うんです。僕が今まで知っている中で、僕ぐらいお笑い好きだった芸人見たことないんですよ。僕の経験上、お笑い好きな人はお笑い辞めるんで、僕は辞めるんだと思います。お笑い好きな人って売れないですから。お笑い好きな人の中だったら小虎は売れてるほうだと思います!ただNSCに入ったものの、副主宰が女にかまけてNSC辞めちゃって、何個か入ってた選抜も全部転落しました。それでNSC出てから福井さんと組んで、今に至ります。

__NSC出てから組んだということですが、福井さんはどのようなきっかけでお笑いを目指しNSCへ入学したんですか?

福井:僕は単純にお笑いを観るのは好きだったんですよ。M-1が始まったときに「ああ、かっこいいな」とは思っていたんですけど、当時馬の仕事をしたいっていうのがあったんですよ。「調教師になりたいな」って思って、ただ、いざ仕事にしたときにもしかしたら馬を嫌いになっちゃうんじゃないかと思って。お笑いは嫌いになったら観なきゃいいだけだし、やるの嫌いになっても観るのは別に嫌いにならないと思って。で、22歳のときにまずワタナベの養成所に入りました。

__22歳というと、大学卒業後とかですか?

福井:お笑いの道に進む前に、動物の仕事に関わりたいと思って専門学校に通ったんですけど、半年くらいで「やっぱりこの道無理だ」と思って辞めました。
りょう:馬の仕事がしたくて入ったのに、入学してからなんの学校だって気づいたんだっけ?
福井:犬とかのトリマー……。
りょう:最後あれでしょ?半年で辞めるとき、キャンパスがどこにあるかわかんなかったんでしょ?
福井:3つか4つあったんですけど、1個が見当たらなくて授業欠席して。1回欠席しちゃったから「もういいや」ってなって辞めました。それからはずっと乗馬のキャンプのボランティアリーダーやったり、宮城とか福島のボランティア行ったりとか。いつかこのボランティア団体に恩返ししたなと思って、お笑いに行きました。
りょう:だからなんでだよ!

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福井:メディアとかに出られるようになって、いつか団体に行ったときに盛り上がってくれるんじゃないかなって。
りょう:このインタビューのセリフの後に、りょうで「ほじゃ、もっと頑張れ」って入れといてもらっていいですか?

__対照的なお2人ですが、どちらも情熱というか愛がありますよね。

りょう:この人、他人への愛マジでないですけどね!馬には愛すごいけど!

__あまりお友達とか仲良い人はいませんか?ユニットメンバーで仲が良い人とか……。

りょう:お前、みたらし祭り・ゴッチスだろ?俺が大山(サービスエリア)とやまじ(ゴヤ)じゃない?あと主催の田南くんだな。でも、お互いに人へそんなに関心ないんじゃないかな。仲が良い人にはめちゃめちゃあるんですけど、意外とみんなのこと俯瞰的に見てる。
福井:深く仲良くなりすぎてもな…‥と思っちゃう。深く仲良くなりすぎて変なところ見えちゃうくらいなら、ある程度仲良くて楽しいで別にいいかなと思いますね。

__『ロッキョクイチバン!』には第1回から参加されてますが、きっかけはなんですか?

りょう:「なんかしないと」って気持ちからですね。あとその時期神保町よしもと漫才劇場に鬱憤が溜まってたんですよ。無限大ホールとか無限大ドームとかにいたときって、「やりたいな」って思ったライブ、次の月にはできたんですよ。
福井:ステージが3つあるんで、「ライブやっていいですよ」だったんですよ。
りょう:結構いろんな芸人さんに出ていただいて、ライブも楽しくて、主催ライブや企画ライブやって、本当に休みなかったもんね。1日〜31日までちゃんとライブあるみたいな。
福井:そのときキャラバンとかができたよね。
りょう:無限大ホールの前で呼び込む芸人ね。
福井:なので、「今日何もないけどチケットあるから手売りしよう」とかできた。
りょう:俺はそれはやりたくなかったから、「福井さんやって」って言って。福井さんはそれが苦じゃないし、仕事を与えてるから俺もそんなに怒ることもないんですよ。俺がネタ書いてる間に「あいつとりあえず劇場いたよ」って話を聞くから。俺はその間に他事務所の芸人さんやよしもとの先輩とコンタクトとったりとかで、すごく日常が潤ってたんです。今考えれば、この日常が続いても絶対売れないんですけど。でもそのときのほうがお笑い芸人の仕事をしていたんですよ。囲碁将棋さんに会った翌日に、すゑひろがりずさんとライブ一緒だったとか。そういう楽しみがあったのが、神保町に行ってから全部なくなるんですよ。で、「こうすればライブが打てるらしい」っていうのをいろんなところから聞きつけて……。でも冷静に考えれば、昔できたことが今できないわけがないというか。しがらみも結構あったけど、現状を考えるとあの時突破してよかったもんね。毎回突破口は開いてるほうだとは思いますね、同期の中で主催ライブを初めて打ったのも僕らだし。悪目立ちもたくさんしたけど、その分先輩とかも覚えてくださったし。いろんな人たちとは仲良くなれたからよかったかな。

__ユニットメンバーでやりたい企画とかありますか?

りょう:ちゃんと全員が売れたりとか、ある程度結果を出せるようになったら、シャッフルコンビとかお客さんが喜ぶことがいいかもしれないですよね。あと、『ロッキョクイチバン!』を好きなお客さんが増えていくのもいいことなんだけど、もっと違うお客さんもふらっと入ってくるライブになるといいよね。

__今回、こうたろうさんから質問を2ついただいてまして。1つ目が「お2人はなぜそんなに優しい人の心を持っているのですか?」という質問です。

りょう:「持ってないです」と送っておいてください。

__そしてもう1つ「いつもありがとうございます」という質問……というかメッセージが届いてます。

福井:こうたろうっぽいなぁ。
りょう:「こちらこそ」と送っておいてください。こうたろうは本物だから、そのままでいてよって思いますね。悪いこと覚えないでほしい。


組んだきっかけはタイミングの良さ?コンビ関係は『会長とマネージャー』


__少し話を戻して、ワタナベの養成所に1年通ってどうなったんですか?

福井:所属できなくて、その後もう1回ボランティアに戻ったんですよ。芸人活動は卒業して1年はしてたんですけど、うまくいかなくて「好きなことをもう1回やろう」と思って。コンビもピンもやってましたね。でもコンビの相方は掲示板で見つけて……とかなんで、そんなうまくいかなかったですね。ピンでもやったんですけど、やっぱりコンビがいいなと思って、NSCに入る2年前に松竹の養成所に入りました。
りょう:普通2個目にNSC行くんだって!

__どうしてもNSC行きたくなかったんですか?

福井:そうですね。NSCが厳しいってイメージが……。ワタナベ入ったときは、ボランティアの友達にがじゅまる・スミちゃんがいたんですよ。彼がナベコメ出身で、BOOMERさんとかが講師でいらっしゃるって言われて、そこに惹かれて入ったんですよ。で、松竹は一番安かったから入りました。で、行ったら60人くらいしかいなくて、ある程度選抜とかも選ばれてたんですけど、解散しちゃって。ギリギリでトリオを組んで、卒業ライブで「今までの経歴関係なく、このライブでウケれば所属になる」って言われて、20組中6位になったんですよ。でも結局所属できなくて、「よしもとに入るしかない」ってなって1年お金を貯めて単身で行きました。そのトリオは所属できなかったら解散しようっなってたので。

__NSCはそれぞれ別々で、コンビを組んだきっかけはなんですか?

福井:僕がNSC大ライブ(NSCの卒業ライブ)で、そのとき組んでたコンビを解散しようと決めてたんですよ。で、「誰かいい人いないかな」といろんな人に聞いてたんですよね。違うクラスの人から聞こうと思って、そのとき別のクラスで仲良かった人に「誰か解散しそうなところない?」って聞いたら「りょうのところ解散しそうだよ」って。
りょう:僕はさっき話した相方と解散してから、ずっと即席でやってたんですよ。最後の大ライブも1人で出たくなくて、福井さんよりもしょうもないやつと出て。でも大ライブでウケたんですよ。上位取ったんですけど「こいつとはやれないな」と思って解散したんです。ただこれがネックなところで、NSC卒業して4月からヨシモト無限大ドームに立つためには、2月までにそのコンビで名前を登録しないといけなかったんです。その期日に間に合わないと5月からの出演になるんですけど、「それはやだ。でもさっき相方振った。どうしよう」ってなってたときに、なんか(福井さんが)来たから。

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__タイミングが良かったんですね。

りょう:だから、うまくいかなかったらすぐ解散しようと思ってたんですけど、なんか最初だけうまくいったんですよ。もしかしたらあれかもしれないです、福井さんが最初のほうが頑張り屋さんだったかもしれないです。相方探すために奮闘したりとか……。コンビの主導権握ってたもんね?

__そうなんですね!今は割とりょうさん主体のように見えますが……。

りょう:関係性は『会長とマネージャー』です。会長くらい何もしないですから。
福井:4月の最初のライブのとき、僕は長野にいて。そのライブのために、朝に東京に来てネタだけやって、その後また長野に戻るっていう。

__会長出社だ……!

福井:『ルーキーレッスン』っていう3分ネタやって、作家さんからダメ出しをもらう。それに出ないと、その後の『ルーキーオーディション』というお客さん票で勝つライブと、『ルーキートレーニング』という作家さんのライブには出れないから、まずそのライブには出ないといけないから、長野から……。
りょう:お客さん票とかも最初考えたんで、僕は自分がこんな感じだからもっとシュッとした人と組みたかったんですよ。黙っててもお客さん票入るみたいなやつと組みたかったのに、こいつだからどうしようと思って。でも作家票で、トレーニングで勝てたんですよ。勝つと月末のバトルに出れるんです。ルーキーシステムっていうのがNSC24期だけ存在してて、敵が24期しかいなかったんですよね。
福井:で、その月末のバトルで勝つと、サートラチェンジにいけるんですよ。
りょう:結構しばらく上がれなかったよね。月末のバトルには毎月出るんですけど、とにかくバトルで勝てなくて。あのときも「辞めてやる」って思ってた。でもバトルが月末にあるから、バトルに出演する日にはもう次の月の日程全部出てるんですよ。だから辞めるタイミングがないんですよ。で、今です。

__巡り合わせというかなんというか……。

りょう:いくらでも「解散してやろう」ってときはあるんですけど、そのタイミングで毎回次の月の日程が決まってて……で、今です。コロナの時期もギリギリなんかあったし、1ヶ月なんもなかったとかはとかはないもんね?仲悪くはないし、こっちが「やろう」って言ったことに対して、うちの会長は右も左も前も後ろもわからないからやるしかないし。だから自家発電みたいなもんですよ。僕が動けばいい話なんですけど、僕しか動かないから嫌になって、一度その自家発電が止まると辞めたくなる。だけど、会長以外の誰かがこの発電機を動かすともう一度動くから「使ってない会長使うか」ってなって動く……ていうので今です。

__なるほど、本当に不思議な関係性というか……。

りょう:僕はお笑い始めて3年だから、まだこれしか知らないから辞めたいんですけど、こいつからしたら今一番仕事あるから。だからこいつは「辞めよう」にはならないんですよ。

__じゃあまだ解散はなさそうですね。

りょう:いや、今朝してやろうと思いましたけどね。仕事のラインの返信が来なかったんですよ。なんでお前は仕事に対して協力をしないんだ!

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__ちょっとずつ鬱憤はあるんですね。夫婦みたいに思えてきました。

りょう:これは毎日です。でも次の日には治ってますね。次の日にまた新鮮に怒らせてくる。だから2日間苛立ちが続いたらちょっとやばいかもなと思いますね。でも今の神保町のシステム的に、毎月主催ライブがあるから……だから入れ替え戦にいかないのが、今の一番のお前の願いだよな?入れ替え戦にいくと、また全部不安定になっちゃうから。
福井:グランプリで3位以内になれれば一番いいですけどね。
りょう:成功体験がないからどんどん落ちていくんですよ。それが僕ら一番良くなくて。いろんなことを細々と動いてるから、同期とかからは「仕事あるね」って思われがちなんですけど、それって無理やりあるように見せてるだけで、実際はなんにもなくて。オーディションに受かるわけでも、賞レースで勝つわけでも、劇場で認められるわけでもない。ここ1個抜けたら多分だいぶ大丈夫だと思うんですけど……。


ニューヨークとの関係性は?2人が描く理想の芸人像も


__現在ニューラジオ0を任されていらっしゃるわけですが、これも「なんとかしなきゃ」とか「やりたいな」って気持ちからですか?

りょう:僕、基本全部「やりたいな」だけで動くんですけど、毎回1個だけ壁があるんですよ。「好きすぎてこの先いけねえわ」「ニューヨークさんや奥田さん(※)に何も頼めねえぞ!」みたいな。けど、本当にそのときニューヨークさんが間口を広く開けてくださってて。僕ら主催ライブの最初のゲストがニューヨークさんで、そのときにおしゃべりしてちょっと関係性ができてたのを、ずっと福井さんが競馬で繋いでたんですけど。なんとかお願いをしてズルズルずっと続いてますね。

※ 奥田 泰(おくだ たい):「ニューヨーク Official Channel」の放送作家

__いいことだと思います。ニューヨークさんとの関係性ができて、YouTubeにも呼ばれたりと深まっている感じがします。

りょう:今売れすぎて離れたよね。でも僕が見学行けなかったライブの映像くださいました。本音を言えば、会って挨拶して顔知られてるだけで幸せですよね。
福井:「覚えられてたら嬉しい」ってなるんですよ。それこそ大宮のオートバックスでバイトしたときに告知ボーイみたいなのをさせてもらったときがあって。その日は普通のバイト業務をしてたんですけど、ちょうど芸人さんが楽屋に行く入口に井下好井の好井さんが通られて。通ったときも「おう、福井か」くらいの対応で、他のバイトは「怖い」ってなってたんですけど、僕は「福井って名前を知られてる」っていうのだけで嬉しいのが勝っちゃいますね。なのでとりあえず「覚えられたらいいな」っていうのはあります。
りょう:今までじゃありえないですもんね。先輩というよりか芸能人だと思って見てるから。

__ありがとうございます。『JOYnt!』(群馬テレビ)で初のテレビ出演でしたが、どう決まったんですか?

りょう:『JOYnt!』ってお笑い芸人さんがめっちゃ出るんですよ。ガチで今一番見たいよしもとの人が出るんですよ。だから、普通に僕はテレビで見てたんですよ。で、「番組のオーディションがあります」って言われて。ネタ番組のオーディションなんか、僕ら500%落ちるんですよ。500%落ちるというのは僕が信用してないからなんですけど。でも『JOYnt!』のオーディションだけ、「『JOYnt!』への思いを書いてください」みたいなアンケートだけだったんですよ。だから僕、めちゃくちゃ書いて。そのオーディションへの思いのところにも腐りも全部出して送ったら落ちたんですよ。落ちて「ほーら見ろ」と思ってたら、収録の前々日とかにマネージャーさんから電話かかって来て。まだ信用できなかったです。当日スタジオとなる本社入ったら鬼越トマホークさんとJOYさんがいるっていう状況を確認して、やっと信じました。オンエアなんか信用しないもんな。
福井:神保町のTwitterに「この番組にうちの〇〇が出ます!」みたいな告知に、僕らの名前だけなかったんですよ。「これカットされてんじゃねえか?」みたいな。
りょう:だからオンエアまで信じてなかったです。

__将来どんな芸人さんになりたいと思いますか?

福井:結局一番はテレビかなって思っちゃいますね。僕はMCじゃなくてひな壇で、「この企画だったらこいつだろ!」みたいなポジションで呼ばれたら嬉しいですね。
りょう:僕は全部の売れ切った芸人さんがやっていることをやりたいですね。ルミネの出番があって、大阪で収録があるときはNGKとマンゲキと森ノ宮の出番があって、TBSラジオがあってとか。「あいつ、アメトーークめっちゃ出てるな」とか「エッセイ書いてますね」とか。で、毎年単独ライブやったらお客さんは絶対入るみたいな。ノリで「ツアーやろっか」って言ったらできちゃうみたいな。あと僕が選んだだけで寄席ができるみたいなことやりたいですよね。テレビはもちろん出たいし、全部やりたい!

__本日は本当にありがとうございました!


【編集後記】

脅威の2時間半の超大作インタビューになってしまいました……!りょうさんのお話はそれほど魅力的なんです。全部は書けなかったので、泣く泣くカットした話も。
福井さんは口数こそ少なめですが、香水や馬、ボランティアの話などインパクトを残してくださって最高でした!
『ロッキョクイチバン!』のリーダー的存在の小虎さん、これからもユニットをよろしくお願いします!

インタビュアー・ライター:もちづきもちこ
[Twitter] https://twitter.com/mczk_mochiko

撮影:田南全斗
[Twitter] https://twitter.com/my_arKe



次回のインタビューはみたらし祭り
これからの人力舎を担うであろう新星コント師!!
毎月新ネタ5本ライブを行う"ネタ職人"のインタビューをぜひお楽しみに!!!


■リンク先

吉本興業 公式プロフィール
https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=9012

[Twitter] りょう
https://twitter.com/R_kotora_hayasi

[Twitter] 福井
https://twitter.com/yuuki_horse

[Twitter] 福井(競馬用アカウント)
https://twitter.com/fukuinokeiba

[YouTube] 小虎チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCCwy-ZwQvfqHJS65OD53_Uw


■過去記事
【第1回:ゼンモンキー】(2021/12/31まで)
https://note.com/6kyoku_1ban/n/n2c8d469618e5

【第2回:ハチカイ】
https://note.com/6kyoku_1ban/n/n8f2cf248363e

【第3回:サービスエリア】
https://note.com/6kyoku_1ban/n/n90d73afaa484

【第4回:こうたろう】
https://note.com/6kyoku_1ban/n/nb44fd40ec656

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