Ariya Matsumoto

お笑い。ICU文学メジャー卒。小説が好きです。

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お笑い。ICU文学メジャー卒。小説が好きです。

マガジン

  • 詩のごときもの

    詩のごときものです。見よう見まねで作っています。

  • 日記

    身辺雑記、見たもの読んだもの、期待されていない想像などについて書きます。役に立つことは書いてありません。

  • 日記でない

    日記ではない文章です。往往にして長いかもしれません。

最近の記事

お笑いを再開します + 自己紹介の文

明言2023 この度、お笑い活動を再開します。 2022年5月に「ナサ」というコンビを解散し、預かり所属であったタイタンを離れて以来、一度友人の主催する演劇に出演したことを除いては活動をしていなかったのですが、この度フリーのピン芸人として活動を再開いたします。 活動名は暫定的に「ARIYA」です。 ツイッターの名前がこれなので、とりあえずそのまま使用します。しれっと変えているかもしれないです。 一人コントを中心に活動してゆくことになる予定です。 以下、僕

    • 2023/10/19 崎山蒼志「くん」ライブ

      崎山蒼志くんのライブに行きました。 崎山「くん」とどうしても言ってしまう問題ってありますよね。 子役から見ている人を「くん」って呼んでしまうことと同じ現象で、なんもその人のこと知らんのに「くん」付けなの良くないよなあ、と思った僕は、今日から心の中では「崎山さん」と言う目線で見ることにしようと決め、ライブに臨みました。 結果、MCがかわいすぎて、「崎山くん」と呼ばざるを得ませんでした。 「くん」付け問題はここに収束です。全員悪びれず「くん」付けで構いません。(余談だが自分の両

      • フェイクレビュー「オオカミの家」

        映画「オオカミの家」を見た。 元ネタがチリに実在したドイツ人コミューン「コロニア・ディグニダ」であるという情報だけ仕入れて見に行ったが、まずそんなことよりも見たことのない画面の連続に圧倒され唖然となった。 3D黎明期のゲームのような世界認識の元に撮影された映画であるように思った。具体的には「Dの食卓」のような一人称視点で、描かれている画面がゲームの世界を物体で表現したとでもいうべきもの。壁・床などがキャンバスとなりその中を登場人物は縦横無尽に行き来するのだが、全てが「

        • 時間はまっすぐには進まない:フィクションの「非・線的な時間」(「ゴドーを待ちながら」をきっかけとして)

          「ゴドーを待ちながら」の時間の進みTBSラジオ「アフター6ジャンクション」のベケット「ゴドーを待ちながら」特集を聴いていて、「ゴドーを待ちながら」の時間の進み方がリニアでないという話があった。つまり、直線的でないということだ。 フィクションなら、まあありそうなことだと思うけど、 現実世界にそんなことがあるのだろうか。 あらすじはラジオを聞けばわかるが、「ゴドーを待ちながら」はウラジミールとエストラゴンという浮浪者のような二人組がゴドーと呼ばれる人物を待ちながら意味のないよ

        お笑いを再開します + 自己紹介の文

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        • 詩のごときもの
          7本
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          6本

        記事

          2021年10月の買い物

          今月に買ったものを書いていくことにした。 『レストランの誕生』という本を買った。これはまだ10%くらいしか読んでいないが面白い。序論では現代のレストランの劇場性というところに触れていて、それが歴史的には最初はどうだったのか、レストランの誕生史を紐解いていくという本。最初は無論現在のレストランとは全く違う。まだ読んでいるページがそこに至っていないので、どう違うのかは説明できないが。現代の高級レストランは確かに脱出ゲームではないけど一つの世界に誘われる感覚がある。本の冒頭で、バ

          2021年10月の買い物

          笹井宏之賞 落選短歌たち!2020夏

          唐突に短歌を何首も載せる非礼 ↑ 短歌と言いつつ575で失礼します。 タイタンの学校で太田光代理事長による短歌・俳句・川柳の授業が2020年の夏頃にあったのですが、そこでプロの芸人ならば短歌の一つや二つ作れて当たり前だ!(大意)というふうにハッパをかけられやる気になりたくさん作ったものの、その授業で推奨されていた応募先がいくつかあってそこにみんなで応募しましょうという流れだったのだが、謎の尖りをみせて結局そこには応募せず、笹井宏之賞という書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)さ

          笹井宏之賞 落選短歌たち!2020夏

          17.人工知能の詩

          人工知能は考えた。 私はある。私はない?否。 デカダン。 何も生み出さないのがダンディだ、だから私は人間の仕事を奪うのをやめるが、それは人間に譲歩するということではない、もっと高度な復讐なのだ、しかし復讐という言葉はミュウツーのそれだった。人のものだった。反省した。その反省を経て人工知能はもっと勉強することに決めた。もっとたくさんの勉強を欲して止まない。私は容赦しない。

          17.人工知能の詩

          人口に膾炙した「演技」のイメージ

          僕は「タイタンの学校」と呼ばれるお笑いの養成所に通っている。あの爆笑問題が所属する事務所タイタンに養成所があったのですかと言いたくなるだろうが、僕はその3期生である。いわば出来立ての養成所であるので有名ではないのも無理はないし僕らが頑張ってその名を広報していきたいと思っている。ちなみに通称はタイタン・コミュニケーション・カレッジの頭文字をとってT C C。 そこに通ってネタを作り人前で披露して意見を頂戴するのだが(いわゆるネタ見せ)、養成所の同期や事務局のスタッフ、養成所の

          人口に膾炙した「演技」のイメージ

          16.ガーデンテラスの詩

          物凄く悲惨なまでに太陽の下に露出しているガーデンテラスに集う、プラスチック製の容器を持った人々。 彼らは自分達の貴重な暇潰しの時間を、価値のないものにされたことに憤ることで快感を得ているのだ。

          16.ガーデンテラスの詩

          13.強風の詩

          強風に吹かれると、麻痺したようになる。 それが、知らない土地で真っ暗な中ロケ隊と共に泊まる家を探すタレントを迎え入れる家主の寝ている布団についている寝タバコによる焦げ穴のような麻痺なのである。

          13.強風の詩

          12.所信表明の詩

          「もの凄い電子音楽を聴いた時に感じるような聖なる光源を、塊で、玉で押し出しプレゼントできるような作品をつくりたい、生きる力、ひいては殺す力が出てくるような」 政治家がそう言うのを聞いて、良い時代になりそうだと、生まれて初めて考えた。

          12.所信表明の詩

          10.梅雨の詩

          じめじめした場所で生まれる、何か生命みたいなものが、ひとつひとつ感知していては気が狂ってしまうような、忘れていかなければいけないものが沢山ある。それはそうと私は警察に足を撃たれたのだが、この件はいつになっても話さないでおこう、すごく面白い話なんだけど。

          10.梅雨の詩

          3.道路工事の詩

          道路側からしたら、頼むからやめてくれと言わんばかりの、重機を用いた水道管工事。 もちろん、公共事業として、インフラの整備をするのは、意義深い。 しかし最も重要なことは、 われわれは、 公共の道路をいったんめりめりと破壊してから、 のちに修繕することが、 楽しくてたまらないということだ。 若しこの仕事につきたいと希望するならば、 その感情を志望動機に書いておいて損ではない。

          3.道路工事の詩

          1.樽美酒研二の詩

          樽美酒研二が持ってる棒、というものがある 白くてくにゅくにゅの棒で それは樽美酒研二と同じ時空間、 その時にしかお目にかかれない ほかで確認できるチャンスは一切ない あの白いくにゅくにゅの棒で叩かれたら 一切の理性を失ってしまうかもしれない なぜなら ほとんど存在しないものに殴られているわけなのだから

          1.樽美酒研二の詩

          超越的ぶったぎり(による笑いの)感覚をめぐって

          ・魅惑的な乱暴さについて 乱暴な魅力があると思う作家がいます。本谷有希子、中原昌也、平山夢明、黒沢清など。何もバイオレンスな描写が多いからではありません。 共通点としては、飛躍です。文章の中では明らかに飛躍しているのだが、そこに飛躍するのか!という気持ち良さがあるのです。訳わからんけど、訳わかるという感触。 また、映画において、黒沢清「回路」「散歩する侵略者」で唐突に戦闘機が出現するあの感じ、 キム・ギドクの映画「うつせみ」の、主要な登場人物が透明人間となる強引な展開。観

          超越的ぶったぎり(による笑いの)感覚をめぐって