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赤ヘル愛

勉強会で広島大学に行った時のお話である。広島には同窓生がたくさんいることもあり、半ば同窓会気分での出席だった。


まぁ、勉強会はさておき、夜の飲み会がメインイベント。これが上手い。この酒が上手いと出されたものをすべて平らげ、飲みに飲んで、酔いに酔い倒してすべて路上にリバースしてホテルへと帰った。


次の朝、広島人にたたき起こされ眠い目をこすって連れて行かれたのが広島市民球場。


ファン感謝デイだとかで、数万人のファンが押し寄せていた。


「わくわくしますね。」とウキウキ気分の広島人たち。ウキウキを見ていて楽しんでいる他府県出身の私たち。てな構図になっていた。


「ここの球場は日本一の球場です!!」と、胸を張る広島人たち。


何を持って日本一なのかと尋ねると「行けばわかります」と、何やら自信満々のカープファンたち。


いざ球場に入るのに30分以上待たされた。手荷物検査とやらで、ペットボトル回収。空港並みのセキュリティー!!と、思いきや。なんとおざなりな手荷物検査。ハンドバックに一瞥するだけで、シザーバックはスルー。


こんなんで、何が調べられるのやらと、ちょっと、とほほなセキュリティー。する意味あるんかな?と少し疑問符が頭をよぎった。


中に入るとまさにイモ洗い。人・人・人である。みんなカープのユニホームを身にまとい、試合さながらの完全装備。


いやいや、今日はおっさんが物まねしたり、なんかよーわからん遊びをやるだけの日ですよ〜。と思わず突っ込みたくなったが、そこは微笑ましく傍観する事とした。


「あの緑の席があるでしょ、あれはね・・・・」
「なんと、この球場ではバーベキューしながら、試合が見れるんです!!」
「なんと、この球場では、フィットネスマシーンに乗りながら試合が見られるんです!!」
「なんとこの球場では、ソファーに寝そべりながら試合が見れるんです!!」


なになにしながら試合鑑賞のオンパレード。さすがは市民の球場。


「ね、日本一でしょ!!」と、自信満々のカープ野郎たち。


ね。と言われてもそうなのか〜。と思うだけで、日本一さはちょっとプレゼンが足りないような気もしたが、そこは大人なので「なるほど」とだけ答えておいた。


「それだけじゃないんです!!ほらこのマンホール!!凄いでしょ!!」
と指差す方向に目をやると、マンホールに描かれたカープ坊や。うんなるほど、カープ愛を感じるぞ。


「楽しかったですね〜。次は日本一の神社です!!」


と言って連れて行かれたのは、言わずと知れた厳島神社だった。こっちも世界遺産になったとやらでイモ洗い状態だった。


厳島神社で日本一の牡蠣、日本一の天ぷら、日本一のアナゴ飯と日本一尽くしをいただいた。おいしかった。


広島人の郷土愛は素晴らしい。


\(^▽^)/

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