好きなものを作ろうとしなくていい
「好きなことをしよう」、「好きこそものの上手なれ」という。「好きなこと」と聞いて、何かぱっと思いつくだろうか。
自分の好きなものって何だろうと探していたことがあった。「自分には趣味も好きなものも特にない」。そんな状況にどこか焦っていた。
周りは好きなことを思いっきりやっているのに、自分だけ何もできずに宙に浮いているような感覚で毎日を過ごしていた。
そんな時期を過ごして、無理に熱中できることや好きなことを見つけなくてもいい、と今では思う。
好きだと思える気持ちは芽生えさせようとして芽生えるものではないし、特別な熱意を持たなくても豊かに生きていける。
「好きなことを仕事にしよう」という言葉が流行り出してから、好きなことが分からなかったり見つからなかったりすることに悩む人が多くなった気がする。
好きなことをやっている人こそがキラキラと輝いているという固定観念ができてしまっている気がする。
私はそんなことないと思うのだ。好きなことをやっていてもいいし、好きなことじゃなくても自分にできることをやっていてもいい。どちらにしても、「今日もよく生きたな」と清々しく思える気持ちになれていればいいのだ。
それに好きなことを見つけようと焦っていると、心が固まって余計に「好きだ」と思える感性が弱まってしまう。のんびりと構えて、「そのうちいいなと思えるものもできるはず」と思うくらいがちょうどいい。
好きなものも無かった私も、ようやく今になってお気に入りのものができてきたのだから。
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