気づかない幸せ
「何が起こっても幸せ」だと思えるだろうか。
たとえば今、突然戦争になったり、病気にかかったり、明日死んでしまうことになったりしたら?今持っているものが無くなってしまったら。
それでも、幸せを見つけられるだろうか。
人それぞれ幸せだと思えるものや、幸福の基準は全然ちがう。とくに安心して生きられて、衣食住が当たり前のように守られている今は、色んな形の幸せであふれている。
「私の幸せ」と「あなたの幸せ」がちがう。
だからこそ見逃しやすいと思う。人間として生きていくための根本的な幸せを。
まだ読んでいないけれど、これから読みたいと思っている本で『夜と霧』という本がある。
フランクルというユダヤ人の精神科医が残した本で、興味を持った。
第二次世界大戦中にユダヤ人は収容所に入れられて、囚人として処分された話は歴史に残っている。
今日殺されるかもしれないのに、収容所から見えた夕焼けに「きれいだ」と心を動かされた人がいたという。
自分の命さえ奪われるかもしれない中で生きる収容所のユダヤ人を、同じく収容所に入れられたフランクルは冷静に観察したのだそうだ。
「生きるとは何か」「幸せとは何なのか」と。
当たり前の暮らしや、当たり前の毎日が無くなったときに、自分のもとに残る幸せこそが最も大切だと思う。
でも、生きていくのに何の不自由もなく暮らしていると、一番大切な幸せを忘れてしまうし、気付かないことがほとんどだと思う。
気づかない幸せに、気づけないまま終わりたくない。
気づかなかった幸せに、今、気づけたら幸せ。
何の不自由なく暮らせている時だって、その幸せを忘れたくない。
だから『夜と霧』は大きなヒントになると思ったし、自分にとっての気づきにくい幸せが何なのか知りたい。
おそらく、ふだん気づかない幸せはほとんどの人に当てはまるのだと思う。
一人でも多く、何が起こったとしても、どんなときでも幸せを見つけられるようになったら。
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