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その時間に心を使っている?

何かひとつのことに取り組むとき、どれくらいの時間をかけているだろう。

そもそも時間をかけたとしても、その時間にどれだけ自分の心を使えているだろうか。

ひとつのことだけじゃなくて、色んなことをこなしながら、せわしない日常をすごしている。そんなことを繰り返すうちに、たとえ腰を据えられる時間ができても心は別のほうを向いてしまう。

一体どのくらいの人が、本当にその時間にありったけの気持ちを使えているのだろう。

今の時間に心を使うことができないのはどうしてなのか、そこから考えてみるとどうすればいいか分かる。

私の場合は解決しきれていない問題が自分の中にあって、それをどう解決しようか方法を考えられていないとき、不安になって今の時間を大切にできない。

せっかく料理を作ろうとしているのに、違うことを考えてせわしない。心を注げていない時間は満たされない。

でも、たとえすぐには解決できない問題であっても、すこしでも解決に向けて何かできているときは、今の時間にじっくり腰を据えることができる。

だから不安な問題が出てきたらすぐ、今なにをしたらいいか考えて、小さくていいから取り組むようにしている。

気持ちがその時間に向くようになると、ずいぶんと呼吸が軽くなる。朝に焼きたてのパンの香りを胸いっぱい嗅いだ時のような気持ちになる。

なによりも、その時間にやっていることを好きでいられる。

究極のところ、心を使えていたらあまり時間は気にしなくていいと思う。短くても長くても、関係ない。

心を使いづらくなったなと思ったときは、たいてい自分の歩みが崩れている。一体自分は何に気を取られて、何が心配なのだろうと、自分と話し合う時が来たという証拠。

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