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雨音に耳を傾けられる人生を

雨の音に気づいて、耳を傾けられる人生を歩みたい。

部屋から雨の音を聴くたび、そんなことを思う。

雨が降っている日に、土と草のにおいを含んだ香りと、空から降る水滴を木々の葉や家々の屋根がはじく音に気づける人はどれくらいいるんだろう。

心と体が忙しいと、そこらへんに転がっている豊かさに気づけなくなる。

そこらへんに転がっている豊かさはお金を払わなくても、自分が気づきさえすれば、好きなだけ拾える。

でも心や体が忙しいと、豊かさをお金ばかりで買うようになる。無料で手に入る素敵なものに、目を向ける時間と心の余白が無くなるから。

豊かさをお金で買うことが悪いことだとは思わない。

私も欲しいものはお金を払って買うし、行きたい場所にはお金を使って行く。お金で買う豊かさも大事だ。

ただ、忙しくしすぎて豊かさをお金でしか買えなくなってしまう人生に、心から満たされることは無いと思う。

世の中は結果や成果、ノウハウや方法論など利益をもたらす刺激的な何かを求めているけれど、そんな世の中に生きる私たちに一番必要なものは、雨の音に気づける心の余白と雨の音に耳を傾けられる時間だ。

生産性ばかりに偏ると、自分の人生は望まぬ方向へと外れていってしまう。

自分ができることをやりながらも、自分を労わるひとときをつくれたらいい。

一歩進んだら、一回立ち止まり、また一歩進んで、小休憩。

それくらいのペースで生きれば、雨の音に耳を傾けられる豊かな人生を生きられると考えている。

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