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わたしの本棚

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わたしの読書記録です。
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2023年4月の記事一覧

本棚:『丘の上の賢人 旅屋おかえり』

『旅屋おかえり』には未収録だった札幌・小樽編。そして著者の北海道旅のエッセイ、おかえりのデビュー前を描いた漫画が収録されています。 「ふるさと」と聞いて真っ先に頭に浮かぶのは、童謡。大好きだった小学校の校長先生が好きだった歌なので、その思い出もありますが、年を重ねるごとに、心にじんわりくるようになりました。 私にとっての「ふるさと」は地元ですが、ふるさとは1つとは限らないし、たくさんの人に「おかえり」と言ってもらえるような人生って素敵だなと思います。地元(特に実家まわり)は

本棚:『おいしい旅 初めて編』

アミの会のアンソロジー。先日読んだのは『おいしい旅 想い出編』で、執筆者も異なります。こちらのゲストは坂木司さん。『和菓子のアン』シリーズ好きでして、続きは出ないのかなぁ~と熱望しています。 「想い出編」に比べると、こちらの方が全体的に重い感じがしました。そんな中でも久々に食べたくなってしまったのが、パイナップルケーキ。初めて食べたのは、社会人になってからで、出張者のお土産でした。パイナップルケーキも色々あるようで、作品に出てくるのは、私が食べたことがあるのとは違うようなので

本棚:『9割の買い物は不要である』

行動経済学の本です。まず何より、「私が欲しいもの、私が買うものは、私が決める!」と思いました。ただ、保有効果やイケア効果などがあるので、そのあたりは要注意だなと。 大きな買い物として、家の購入の話もあるのですが、国土交通省の資料による全住宅の平均寿命(使用期間)は54.2年だそうです。最近だとテレワークに適した家、大きな災害のあった後なら災害に強い家などが人気なのかな?と思いますが、54年先を考えて家を購入する人って、どのぐらいいるのだろう…。たまに「家賃払うのもったいないじ

本棚:『脱プラスチックへの挑戦』

プラスチックならではの良さはあり、プラスチックを循環型でうまく使うことは大事だと思いますが、たいていの使い捨てのモノは不要じゃないかなと思っています。これはプラスチックに限らずで、紙コップなどの紙製品でもあてはまると思いますが。特に気になってしまうのがペットボトルで、ペットボトルはリサイクルするからエコ!なのではなく、そもそも安全な水道水があるわけですし、マイボトルの方が断然エコなのでは?とモヤモヤします。 環境に良いことというと、リサイクルが真っ先に出てくるように思いますが

本棚:『60代ひとり暮らし 軽やかな毎日』

60歳ではじめたブログ『60代一人暮らし 大切にしたいこと』が人気のショコラさんの本。週4日のパート勤務。年金の月12万円での暮らし。「小さくも豊かな暮し術」とは。 一人暮らしとはいえ、息子さん2人とよく会っていて、親子仲がよくていいなと思いました。息子さんたちと同世代なので、「偉いなぁ~」なんて思ったり。私の場合、都内在住で、実家が山梨というのは近い方なのだろうけど、毎週行くのはお財布的に無理なので、すぐ行ける距離というのが、一番羨ましいです。ほとんど出社しなくてもよくなれ

本棚:『仕事が速くてミスがない人は机に何も置かない。』

表紙に「最強の片づけ術」とあるので、片づけ本かと思われるかもしれませんが、図書館にて分類336.5(事務管理)のところにありました。片づけを含む、仕事の効率化の話だと思いました。 現在、フリーアドレスのため、必要なモノのみロッカーから出してきて、作業していますが、仕事道具一式をボックスファイルなどに入れて、ボックスごと持ち運んでいる方も多いです。そのほうが、机から動かずにさっと取り出せてラクだと思うものの、「その中身、本当に全部必要?」と思ってしまうのと、都度、取りに行くのは

本棚:『おいしい旅 想い出編』

実力派女性作家集団の「アミの会」によるアンソロジー。アミの会は以前は(仮)が付いていましたが、10冊刊行を節目に、本作より(仮)は取れたそう。 「おいしい旅」なので、幸せを感じる作品が多かった印象ですが、特に福田和代さんの『幸福のレシピ』が「幸せだなぁ~」と羨ましく思いながら読みました。また、矢崎存美さんの『下戸の街・赤羽』を読んで、「お菓子のヤケ食いやってみたい!」と思いました。 自分がもう一度味わいたい想い出の味は何かな~と考えて思いつくのは、アメリカで食べたステーキ美味

本棚:『ハートフル・ラブ』

乾くるみさんの代表作と言ったら『イニシエーション・ラブ』でしょうか。「イニシエーション」の意味を知らなかったのですが、今回の「ハートフル」は分かるよ!と思っていたら、表紙に"THE HURTFUL LOVES"と。そっちの意味でしたか…。というか、心温まるといった意味でのハートフルは和製英語で、英語では heartwarming が一般的だそう。 本作は短編集でして、『夫の余命』と『なんて素敵な握手会』は既読だったので、答えを知った上での再読。注意して読みました。 消費税に関

本棚:『たまらない女 ためられる女』

「たまらない」「ためられない」とはお金のことで、表紙に「仕事に、恋に、がんばる女子のための マネーレッスン小説」とあります。主人公は大手アパレルメーカーの営業担当の28歳女性。幼馴染が勤めていた会社が突然倒産するも、失業保険と貯めていた貯金により、じっくり新しい職を探す姿に自分のお金の使いかたについて考えるようになります。 マネーレッスン小説って珍しいなぁ~と思い、手に取りました。マネーレッスンが目的だからか、うまく行きすぎ?な印象は少々ありますが、思い出したのは進研ゼミの

本棚:『教える技術』

上司という立場ではないけれど、派遣さんと一緒に仕事をしている中で、どこまでやってもらったらいいのか、など少々 気になっている中で見つけた本書。「マンガでよくわかる」というのにも惹かれまして。 ついつい、やる気がないんじゃないか、とか精神的なところに目がいきがちですが、行動にフォーカスするということ、そして具体的に伝えることが大事だなと理解しました。ただ、理解はしていても、実際にできているという状態とは隔たりがあるわけで、自分自身のやるべきことも具体的な行動目標に落とし込んでみ

本棚:『スパイシーな鯛 ゆうれい居酒屋2』

山口恵以子さんの本。「ゆうれい居酒屋」もシリーズ化されたとのことで、嬉しいです。途中、「婚活食堂」シリーズと少しリンクするところもありまして、読者には嬉しい計らいと思います。 「ゆうれい」とあるけれど、怖くはなくて、むしろほんわかします。子どもの頃は「ゆうれい」なんて怖かったけど、年を重ねるにつれ、ゆうれいでも会えたら…と思う人が増えてきて、それはそれでいい人に出会えているということでもあるのでしょう。夢の中ではたまに亡き祖父が健在だったり、自分もまだ学生だったりして、たいし

本棚:『北欧でみつけたサステイナブルな暮らし方』

食品ロス問題ジャーナリストとして有名な井出留美さんの本。Yahoo!ニュースのオーサーでもあり、こちらは記事更新されているかなぁ~とちょくちょく拝見しています。 私のぶっとんだ目標は「ごみの出ない社会をつくる」ことでして、できるだけ ごみを出さずに暮らしたいと思っていますが、ごみの中でも一番心が痛むのが食品のごみ。食べることは命を頂くことだと思いますので、食品を無駄にするというのは、命を無駄にしていることだと思います。先日、朝の散歩中に、ゴミ集積場に中身がほぼ残ったお弁当が

本棚:『月の立つ林で』

毎日午前7時に更新されるポッドキャストの番組『ツキない話』。タケトリ・オキナという男性が10分間、月についての豆知識や想いを語り続ける。新月は新しい時間のスタートのタイミング。新しいことにトライする絶好の日との言葉に背中を押されて。 太陽のことをお天道様、月のことをお月様というのに、他の惑星はまとめてお星様というのは、太陽と月を特別な力を持った神と同じ存在として見ているのでは、といったくだりがあります。今まで意識したことがなかったけれど、なるほどなぁと思いました。天気が悪い

本棚:『旅屋おかえり』

「よろずやプロ」の唯一のタレント、丘えりか。そして彼女の唯一のレギュラーは、土曜の朝に放映される旅とご当地グルメがテーマの旅番組。低予算ながら奇跡的に5年間も続いていたが、スポンサー名を間違って連呼したことから打ち切りに。もう旅はできないのかと思っていたが…。 本作は、NHKでドラマになっているんですね。ほとんどドラマというかテレビを見ないので、読んだ本がドラマ化されていたということを後から知ることが多々あります。そして、意外とNHKだったりします。 写真は以前、友人と行っ