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わたしの本棚

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わたしの読書記録です。
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記事一覧

本棚:『ドイツの女性はヒールを履かない』

著者は、父親がドイツ人、母親が日本人で23歳までドイツで過ごしたサンドラ・ヘフェリンさん。タイトルにあるように、ドイツのオフィス街では「ペタンコの革靴」を履く女性を多く見かけるとのこと。そもそもドイツ人は散歩が大好きで、よく歩き、ちょっとそこまでの距離が日本の感覚とは異なるようです。そして、ヒールを履く人が少ないだけでなく、仕事でもプライベートでも「すっぴん」の女性が多く、「すっぴん」という言葉自体ないそう。一方、香水をつけないと出かけられないというか、日本でいう「すっぴん」

本棚:『凛として弓を引く』

高校生になるタイミングで東京に引っ越してきた楓。地元の弓道会に入って弓道を始めた。高校2年生となり、1つ年下の弓道会メンバーに誘われ、学校で弓道同好会を立ち上げ、部長に。そして初めて挑んだ試合は、あっけなく終わってしまい、不完全燃焼で…。 本書を読むと、背筋を伸ばして、お腹に力を入れ、所作を美しく…と意識するようになり、好きです。上半身はゆったり脱力して、下半身は肚(はら)を中心にどっしりしている状態。少々のことでは動じない、常に平常心でいられる、そういう人のことを肝が据わ

本棚:『時ひらく』

表紙のデザインで気づく人もいるのでしょうか。三越を舞台にしたアンソロジーです。著者は、辻村深月さん、伊坂幸太郎さん、阿川佐和子さん、恩田陸さん、柚木麻子さん、東野圭吾さんの6名。なんか好きな作家さんがそろってる!と手に取りました。 三越といえば日本橋三越なのだと思うのですが、伊坂幸太郎さんの作品では仙台の三越でして、思わずニヤリ。でも振り返ってみれば、仙台に住んでいたけど、仙台の三越に行ったことないかも…。今はないですが、千葉の三越には何度か行ったことがあって、それは世界ネコ

本棚:『ねんねこ書房謎解き帖 文豪の尋ね人』

時は大正、関東大震災の翌年。17歳のこよりは、震災で働いていた店が潰れ、なんとか乾物屋で働かせてもらっていたものの、大量の商品を駄目にしてしまい、再び路頭に迷う羽目に。新しい働き口を求めてやって来たのは、東京神田神保町。 こよりがなんとか働き口として見つけた「ねんねこ書房」は萬相談事を請け負っており、店主が解決のヒントとしてこよりに与えるのが本でして、各話で実在の本が登場します。全五話のうち、私が読んだことがあるのは『羅生門』のみ。しかも、高校の教科書に載っていたからで。た

本棚:『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』

先日読んだ『「お金のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』にて、このシリーズ色々あるんだなぁと興味を持ちまして、次に手を出したのが「勉強法」。受験勉強はもうだいぶ前ですが、今は英語を勉強中。でも、毎年「英語を頑張る」って言っているので、今年で「英語を頑張る」から卒業したい…。 「勉強法」「インプット法」の大事な順ランキングの1位となったのは「繰り返し復習する」とのことで、確かにそうですよね…と。わたしはこの復習が苦手で(まだ予習の方がモチベーションが維持でき

本棚:『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 巡る季節のミネストローネ』

オフィス街の細い路地にある4階建ての古びた建物の1階部分にある「スープ屋しずく」は、その名の通り、スープ専門のレストラン。昼と夜だけでなく、秘密の営業時間があり、それは朝6時半からの2時間で、朝ごはんを提供しています。その朝の「スープ屋しずく」の常連客である奥谷理恵は、店主へ密かに想いを寄せているのですが…。 シリーズ第8弾。いつ頃から読み始めたのか覚えていませんが、なんというか、「うぅ、まだかぁ~」「じれったいなぁ」と毎回思っておりましたが、今作で遂に…。でも、物語の中で

本棚:『株式会社シェフ工房 企画開発室』

料理ができなかった自分を料理上手にしてくれた便利な調理グッズを開発・製造・販売している大好きな会社に就職した新津。生まれ育った長野から札幌にやって来て、職場の人にも恵まれるが、そもそも彼女が料理をするようになったきっかけとは。 趣味や好きなことは仕事にしない方がいいとか、いや、好きなことを仕事にできるのはいいことだとか、どちらの意見もあると思いますが、憧れの会社に入るってどんな感じなんだろうなぁ。幸い、主人公の新津の場合は会社に入ってからも、会社を、会社が作る製品を、一緒に

本棚:『切れない糸』

もうすぐ大学卒業を控えた新井和也。しかし就職先の決まらない中、父親が急逝し、実家のクリーニング屋を継ぐことに。お客さんから持ち込まれる洗濯物の謎を解き明かす…のは、和也ではなく喫茶店でバイトしている友人の沢田。そして、アイロン職人のシゲさんも、なんだか答えをわかっているようで。 和也のクリーニング屋や沢田がバイトしている喫茶店があるのは商店街でして、しかも賑わっているようで、なんだか楽しそう。東京に来て、意外と地方より東京の方が商店街が残っているんだなと思いましたが、本書の

本棚:『「お金の増やし方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』

お金の本はちょこちょこ読んではいますが、その本を選ぶ時にすでに自分のフィルターが入ってしまっているので、偏りがあるだろうなという懸念があります。それに対して本書はベストセラー100冊ですから、広く支持されている内容ということで、自分の色メガネは取り除けるかなと。何よりポイントをまとめてくれているなんて、ありがたいですし。なお、ベストセラー100冊のリストだけでも興味深いですが、その中で私が読んだことがあったのは10冊もいかないんじゃないかな。『ウォール街のランダム・ウォーカー

本棚:『派遣社員あすみの家計簿 other girls』

タイトルにあるように本シリーズの主人公は「あすみ」ですが、本書はあすみと関りのある女性5人が主人公のスピンオフ。時系列はそれぞれでして、もともと大手企業に勤めていたあすみが色々あって退職した物語の初期の頃を思い出し、「あぁ、あの頃、あすみちゃん危うかったよな…」と。本編の中では脇役の彼女たちも、何らかのお金の問題、もしくは、お金への執着があるんだなと思いました。 友人が以前「カッコいい人でも家では鼻をほじったりしてるんだろうなとか思う」と言ったのを聞いて、そんなこと考えてる

本棚:『池上彰のはじめてのお金の教科書』

小学生向けに書かれた本なので、とても読みやすいです。私も小学生の頃に読んでいたならば、お金に対するイメージが変わっていたでしょうか…。 中学の頃に授業で見た、クレジットカードの使い過ぎで消費者金融でお金を借りて、さらに借金が増えて首が回らなくなり、自殺したOLの話のビデオの印象が強くて、大人になってからもクレジットカードには結構 抵抗がありました。今ではカード払いができるところでは、クレジットカード決済を使っていますが、それは自分がケチで物欲が少ない方だし、使った分はメモし

本棚:『俺、猫だけど夏目さんを探しています。』

タイトルにある通り、主人公は猫。一度は人間に飼われたこともあるけれど、今はれっきとした野良猫。柄は黒。そんな俺が餌やり当番の夏目さん(女性)を探し行く理由とは? タイトルを見て、0655の「おれ、ねこ」を思わず口ずさんでしまいましたが、この「おれ、ねこ」のイメージに近い猫像と思います。猫と会話できないので、本当のところはわからないですけど、なんとなくこう思っていそうだなぁと。こちらの都合のいいように解釈してしまいますけど、そして猫グッズなど、猫にメロメロにされているように思

本棚:『本当に頭がいい人のメンタル習慣100』

いきなりですが、「頭のいい人」が好きです。すごいなぁ~と思うと同時に、見ていて気持ちがいいと言いますか。なので、好きな人への憧れ、好きな人へ近づきたい、という思いもあって、タイトルに「頭がいい人」とかあると、「ん?」と気になってしまいます。まぁ、読んだところで頭よくなれないし~って思うのは凡人かしら…。大事なのは、行動してみることだと思うので、ぶつくさ言わずに真似してみようかな。 「日にち薬」という言葉がありますが、時間ってすごいなと思うものの、きっと心が癒えているであろう

本棚:『こんな日は喫茶ドードーで雨宿り。』

『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』に続くシリーズ第二弾。おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」に訪れるのは、誰かにかけられた言葉に傷ついた女性たち…。 作中には出てきませんが、参考図書をみて「マイクロアグレッション」という言葉を初めて知りました。無自覚の差別行為…自分も気付かずやっているかもしれないなと反省。 頭のいい人の習慣とか、お金持ちの習慣、運のいい人の習慣などでちらほら見かける「ほめる」ということ。できてないなと思って、「よし、『ほめほめ1週間』をやってみよう!」