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コーチがカフェを始めた理由 その3 問われて気づいたこと。 

虹の出現で、急遽原稿を差し替えました。

今日は朝から冷たい雨で、ちょっと憂鬱な気持ちでカフェの準備をしていたら、お昼間近に雨が降り続いているのに急に日が差してきました。
「これは絶対虹が出る!」と、店長は仕込みそっちのけで外に飛び出したのですが、予想は的中!とても立派な2重の虹・・ダブルレインボウが遠くの空に架かっていました。(写真取れなかったので、みんなのフォトギャラリーから近いものお借りしました)

「これは何かありそう!」
さらなる予感!それも当たりました。

突然、かわいい女子中学生から「お仕事」に関するインタビューを受けたり、最近よく来てくれるお客様からたくさんの缶詰のおすそ分けをいただいたり、なんだかサプライズな1日となったのです。

実は「理由その3」は、「本の対話会」について書こうと原稿を途中まで用意していたのですが、それは次回にして、今回は急遽、虹が運んでくれた今日の出来事と、その後考えたことについて書くことにします。

まず、中学生のお客様からのご依頼ですが、「学校で、職業について話を聞いてくるという宿題が出たので、お話を聞かせてもらえますか?」ということでした。
これまで、お母様とごいっしょに何度もご来店いただいていましたが、その日はまずお一人でご来店、そして少し遅れてお母様もいらっしゃいました。

幸いなことに(私たちにとっては幸いと言っている場合ではないのですが)その時間、お客様は他にどなたもいらっしゃらず、別のテーブルでお母様が見守る中、「お仕事」に関していろいろと質問していただくことになりました。
ふだんはコーチとして主に質問する側の私ですが、いざ、質問される側になると妙に緊張していて、店長が面白がって撮った写真をのっけておきます。

かわいい中学生にインタビューされて、実は緊張して地に足がついていない私

「どうして、このお仕事を選んだのですか?」
「一言でいうと、好きだからでしょうか」
(noteにも書いたけど、結局ここに尽きるなー) 

「お仕事をしている中でのやりがいは?」
「お客様に美味しいとか、ホッとするとか言ってもらって喜んでいただくことと、あとはこうしてコミュニケーションが交わせること」
(こういう瞬間こそが、やりがいのひとつって言いたかったみたい)

「お仕事をしていて大変なことは?」
「客様が一度にたくさん来られてパニックになったり、一方でどなたも来られず閑散としてしまったり・・・でもそんなに言うほど大変なことじゃないです。好きでやっているので」
(念のため店長にも聞いてみましたが、あんまり大変なことはないとの回答でした)

「これからやってみたいことは?」
「先日、本の対話会というのをやったんですが、こういうイベントをもっと増やしていきたいです」

だいたいこんなやりとりをしました。
彼女の学校では、将来の職業について考える教育の一環で、各自が取材してきたお仕事インタビューレポートを張り出すんだそうです。

何よりもうれしかったのは、この宿題が出た時に、彼女が「ありをりさんに行って聞いてみよう」と自ら選んでくれたことです。(お母様が後で話してくれました)
これだけでじゅうぶん私たちがカフェを始めた理由になるなと、思わず泣きそうになります・・・

そして、この親子さんがお帰りになったのと入れ替わりに、最近よく来て下さるお客様がたくさんの荷物をもってご来店。お荷物用のかごをもっていくと「大量の缶詰が送られてきたので、よかったらこちらでもらってもらえませんか?」とのこと。

紙袋に入った大型の缶詰はひとつやふたつじゃないんです。
どんなご事情かは詳しくはお伺いしませんでしたが「とにかく他にもたくさんあるので」ということなので、ありがたくいただくことにしました。お店のおやつメニューの中で活用できそうです。
これまた、突然のありがとさまの出来事でした。

缶詰1ダースいただきました。重かったでしょうに、ありがとうございます!

そうそう、後になってお仕事インタビューの時に伝えられれば良かったなーと思うことがありました。

それは、「やりがいはなんですか?」の問いに対して、たくさんの「ありがとうございます!」が言える、ということです。
もちろんお客様から「美味しかった」「来てよかった」と言っていただけるのもこの上なくうれしいのですが、それに対して私たちの方から「ありがとうございました!」と感謝できる機会がたくさんあること。これはこの仕事を選んでいる大きな理由のひとつだということに、インタビューをしてもらって気づきました。

これって飲食業や、接客業の特権だと思うのです。お一人のお客様に4回くらいは無理なく「ありがとうございます」を伝えられます。

ポジティブ心理学や、ウェルビーイングを学んでいる人は誰でも知っていることですが、「ありがとう」や感謝の気持ちをたくさん伝えている人ほど、幸福感が高いというデータがあります。「ありがとう」と言われている方もそうだとは思いますが、言っている方の幸福感も高まる。まさに「情けは人のためならず」というか「感謝は人のためならず」(自分にとってもとてもいい)ということですね。
そしてもうひとつ大事なことは、幸福感は伝播するということです。

ハーバード大学が30年以上にわたって追跡調査した研究結果として、日々接している家族や友人が高い幸福感を感じていると、自分の幸福感も15%増して、自分が接している別の友人たちの幸福感も10%増して、さらにその人の友人の幸福度さえも6%高くなる可能性があるそうです。

「なので、世界の幸福のためにまず自分たちがハッピーでいること、そのためにも感謝の気持ちを心から伝えることを大切にしていること、そしてこのカフェがハッピーの発信源になれたらいいなと思っています!」

これくらいのことをインタビューで伝えられれば良かったのに!と後悔しつつ、かわいい中学生の前で、実はアガって十分に話せなかったお愛嬌を本日はnoteにつづらせていただきました。

読んでいただいた皆様に、あらためて心からの感謝です!

そんなわけで、本来準備していた「本の対話会」に関する投稿は、このあと理由その4にて、年内にアップしたいと思いまーす。


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