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〜〜波待ち日記〜〜 悔しい

3月24日(水)マンリー
頭半〜ダブル

今日は1週間降り続いた雨がようやく上がり、久々に太陽が顔を出した。しかも風は完璧なオフショア。ずっとクローズコンディションだった海も、この風で一気に整うはずだ。

そんなコンディションだから、僕だけでなく、マンリーはウズウズしていたオージーサーファーでごった返していた。

コンディションはどうかとしばらく海を眺める。

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面はクリーンなものの、4〜6フィートレンジのセットが入り出すとミドルからインサイドは爆裂状態でまっしろけっけである。

コレはゲットが厳しそうだなあと思い、少しでもカレントを使ってアウトに出られそうな南のコーナーまで歩いて行こうと思った矢先に、今から仕事始めと思しきライフガードに声をかけられた。

「今日はマジで波いいよな!ほら、バレルも巻いてるし!」

「うん、でも俺にはゲット厳しそうなんだよね」

「ああ、俺もだよ。でもここカレントあるから出られるよ」

「……オーケー、トライしてみるね」

と、いうわけで、目の前で爆裂しているセットに向かってパドルアウトすることとあいなった。

現在のキャパシティ

実際、ライフガードの見立ては確かで、アウトに出るのに苦労することはほとんどなかった。1、2回波を被っただけで、僕はラインナップすることができたのだ。

しかし、入ってくるセットの太いウネリは、移住以来もっともワイルドだった。

基本的にほとんどの波はどダンパーで抜けられないものだったが、たまにサーフムービー級に綺麗に割れていく波が入る。そしてそういう波はボッコリバレルが口を開けていた。

——しかし、僕は乗れないのである。

「キミたち、学校どうした?」という感じの激ウマキッズたちはヒューヒューいいながらチューブをスポスポ抜けてくるのというのに、僕はテイクオフすらママならない。

(↓コレはかなり小ぶりだけど、テイクオフしているキッズはきっちりチューブをメイク👏)

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このまま行ったら降るかもしれない、という恐怖心と、抜けられなかった時にパドルバックでハマるかもしれない、という不安のダブルパンチで、見送る波の数々。

でも、おそらくボードを引いたあの波のいくつかでは、きっと僕はベストポジションにいて、ポテンシャル的にはチューブになる波もあったに違いない。

ここで、僕は自分の現在の力量を思い知らされたのである。

サイズ的には、たぶん問題ない。頭半〜ダブルぐらいの波は問題なく乗れると思っていたからこそ、今日もパドルアウトした。

問題なのは、ぐりぐりに掘れた波質だ。今の僕は、コレをどう乗るべきなのか、身体がまったく覚えていない状態なのだろう。

だから、勝手に「抜けられない」と判断するし、「降るかもしれない」という恐怖が頭を過ぎる。

つまり、今まで僕が乗れると思っていたサイズがある波というのは、あくまで、厚めでゆっくり割れる波でしかなかったのだ。

「降ってもいいから」という覚悟

これを克服するには、こういう波の時に、降ってもいいから、どピークからテイクオフを繰り返して、波がどういうブレイクをしていくのかを体験するしかない。

しかし、こんなコンディションは1年を通じても数えるほどしかないだろう。だからこそ、この貴重な機会に2本しかテイクオフできなかった今日のサーフィンは死ぬほど悔しい。

どれぐらい悔しいかというと、高校時代のバスケ部で、あと一勝すれば関東大会に出られるという試合で1点差で負けた時と同じぐらい悔しい。

あと、今もまったく仕事が手に付かないほど悔しい。

だから、海から上がったあとすぐに帰ることができず、30分ほどキッズたちのサーフィンから目が離せなかった。

早く、今日みたいなコンディションを心から楽しめるように、また修行に勤しもうと思う。

〜〜波待ち日記〜〜


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