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ロマン溢れる12,000円のうなぎ。

緊急事態宣言が解除され

私生活、仕事での活動量も増えて来ました。

少し疲れていたのか無性に鰻重を食べてくなりました。

小雨の降る大都市

東京で、僕は今日、、、

天然うなぎをはじめて食べました。

憧れ続けた天然という魔法の言葉。

養殖うなぎは栄養価の高いエサを十分に与え、1年程度で出荷されます。

それに対して天然のウナギは厳しい生存競争の中

常にエサを探しまわり、長い年月をかけて大きくなります。

大きくなるまで通常5~6年かかると言われています。

天然うなぎは貴重で、厳しい自然界で生き抜いた物語があります。

そんなロマンの詰まったうなぎ。

一般的に天然のうなぎには2、3倍の価格設定がされています。

今回は全国でも三本の指に入る

予約困難なうなぎの名店で食して来ました。

身は引き締まっており、養殖よりは小ぶり。

フワッとした食感の中にその生き様を感じました。

風味が本当に良くて、価値のあるものなのかもしれません。

ただ、

皆さんにとって倍以上の対価を払って

12,000円を出して食べる価値があるのかと言えば

どうでしょうか?

Q. 普通のうな重に比べて倍以上の美味しさがあるのか?

A. ない (個人的な意見)

そもそも養殖だろうが、天然だろうが

うな重は元から抜群に美味しい。

お店の通気口から香るうなぎの香りだけで

ご飯がすすむんです。

むしろ養殖のブランドうなぎの方が

脂がのっているうえ、身が柔らかいのです。

衝撃的な事実に動揺を隠せない方はすみません。

ではなぜ。

天然うなぎに人はお金を支払うのか?

大きな理由の一つに

予約が困難なお店で天然うなぎを食べたという経験に

お金を出しているんです。

グルメな芸能人が絶賛していたお店で

間接的に有名な方と味や空間をシェアしたいという

欲求を満たしているのでしょう。

そして

天然うなぎの貴重さとストーリー性に価値を感じて

対価を支払っているんです。

まとめると

僕にとって意味があるから、倍以上のお金を払うんです。

高級車に人はなぜ1億円ものお金を払うのか?

だって普通に機能だけ考えれば300万円の車を買えば良い。

値段が10倍以上だから、機能が10倍になるか?

答えは "NO" ですよね。

維持費や燃費は、むしろ高くなるのに。

ではなぜそのお金払ってるんですかっていうと

先ほど書きましたが意味を買ってるんです。

その人にとってなんらかの情緒的な意味を買ってるわけです。

値段が倍だから、美味しさが倍になることはない。

そこにはただ鰻を食べたいや空腹を満たしたいという思いではなく

貴重なうなぎを食したという体験が乗っかっているのです。

ちなみに

銀座の大通りを爆音で走る高級車を羨ましいなと思ったことはありません。

僕にとってそこに憧れや意味を感じません。

生き残る商品やコンテンツの魅力を考える良い機会になりました。

何が求められているのか?

なぜそこに対価を払うのか?

憧れだった天然のうなぎに

それ以上の意味や価値を教えてもらった

雨上がりの東京なのでした。

では。

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