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カウンセリングでより良い関係を築く5 目の前の人を大切にする

カウンセリングというとカウンセラー(聴き手)とクライアント(話し手)がいて、基本的には1対1で話をします。

その場の主役はクライアントです。

クライアントが悪いといえば悪いし、ダメだと言えばダメなのです。そこに寄り添っていくことこでクライアントがカウンセラーを信頼して話をしていきます。

ところが、これがなかなか難しい。

若い社会人の方のカウンセリングをした時の話です。親の悪口をさんざん言います。上司への不満もどんどん出て来ます。ある程度話を聴いたとあと、「お母様もあなたのことを大切にしていると思いますよ」とか「上司の方はあなたに期待されているんですよ」という話をした。

このカウンセリングはこれっきりでした。

クライアントが主役なのに、母親や上司の気持ちを代弁したからです。

客観的に見ればクライエントの方の思い込みであることは明白でした。だからその思い込みを解こうとしてしまった結果、目の前の人「ではない人」に重きを置いてしまったのです。

目の前の人を大切にすることは、自分の価値観や判断を傍に置いて相手と同じ目線で、ものを見ていく必要があります。

これを普段の人間関係においても意識してみるとどうなるでしょうか。嬉しい時は一緒に喜ぶし、悲しい時は一緒に悲しむことができます。

どんな状況でも自分のことを「分かってくれる人」とは仲良くできます。信頼もできます。いざとなったら頼りにもなります。そういう関係性の積み重ねに、共同体とかコミュニティというものがあると私は考えます。

これを身につける簡単な方法はありません。意識し続けること、考え続けることが大事です。

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