ドラマ10 『さよなら私』 夫の不倫相手は親友、そして体が入れ替わった

2014年にNHKで放送されたドラマ。

ついにNHKオンデマンドに初加入、
ず〜っと観たかった今作 全9話初見し終えたので感想を。

【ざっくりあらすじ】

星野 友美〈永作博美〉と早川 薫〈石田ゆり子〉は高校時代の大親友。

それから数年が経ち 互いに40代、
友美は専業主婦、薫は映画プロデューサー・独身キャリアウーマンの立場になった現在では
疎遠状態になっていた。

同じく高校の同級生の三上 春子(佐藤仁美)が静岡から東京へ引っ越してきて、
3人は同窓会で再会。

久々の会話を交わす中で友美は
夫 星野洋介(藤木直人)と薫の不倫を疑い始め、
やがて 友美 と 薫 は口論の末に階段から転落
二人の体が入れ替わってしまう___

・かつての親友が夫の不倫相手
・体が入れ替わるというベタファンタジー要素
・女性たちの友情
・2人の男によるパターン違いの不倫模様
・乳がん

ドロッドロで情報過多になりそうな所を
適度にコミカル&シリアス&ハートフルに描かれていた。

一体脚本家どなたなんだろうかと思ったら 岡田惠和さん…

もう大好きです…凄すぎると陶酔するほどの良作だった。
憧れ。

【キャラクター・キャスト】

星野 友美〈永作博美〉
エリートの夫（藤木直人）とかわいい幼稚園児の息子と3人、キレイでオシャレな家 暮らし。
満たされているように見えて密かに不満なことは夫が抱いてくれないこと。

体が入れ替わって
薫（石田ゆり子）の体で何も知らない夫に抱かれて複雑な思いを抱いたり、
キャリアウーマン生活に戸惑ったり、
最愛の息子と距離ができたことを悲しんだり。

でもその後 薫と交流を重ねる中で高校時代のことを思い出しながら
再びかけがえのない親友に戻っていく様子など感動的だった。

それに乳がんの家族を看取ったことをつい思い出し、涙した。

早川 薫〈石田ゆり子〉
出会った時は知らなかったとは言え
かつての親友の夫と不倫関係を続けていること、
やたらとツンケンして嫌な女だな〜ってキャラクターだった。

でもそれは最初だけで、
入れ替わって専業主婦になり子どもと接したり
会ってなかった期間の友美（永作博美）のことを知っていく中でどんどん柔和になっていくところがよかった。

三上 春子〈佐藤仁美〉
光雄(尾美としのり)の妻。

やんちゃ盛りの小学生男子二人を持つ肝っ玉母さん、
光雄が若い女と不倫していることに気づいてからの夫への鬼追い込みがおもしろかったけど、
気が強いとは言えやっぱり悲しくて一人泣く場面もあったり…
サレ妻の葛藤が垣間見えた。

星野洋介〈藤木直人〉
友美(永作博美)のエリート夫。
悪い人ではないんだろうけど、
一番「はぁ？」なキャラクターだったかもしれない。

というのも薫（石田ゆり子）と致してのピロートークで、
友美には性行為は似合わない 綺麗な部分だけ見せたいとか
バーで光雄（尾美としのり）と出会ってから不倫友達になって光雄になぜかアドバイスしてたり
挙げ句 友美と薫と3人で話し合ってなんだか不倫を丸くおさめてて、
この話し合いで結果的にハートフルな展開にはなったけど
やっぱり「はぁ？」って思う言動がちょいちょいあったなぁ。

ハンサムだからって帳消しにはならない感じ…
いや笑顔や天然感がズルかった。

遠山冬子〈谷村美月〉
光雄(尾美としのり)の不倫相手。
過去の事故の影響で片足を引きずっている。

静岡の地で出会い 密かに関係を始め、
全てを捨てて光雄を追って上京するほど愛している様子だった。
所謂ゆるりとメンヘラな女性だったけど、
たまに気の強さ、潔さが垣間見えた。



三上 光雄〈尾美としのり〉
春子(佐藤仁美)の夫。

うんと年下の冬子(谷村美月)が大好きすぎて
会う度に長い長いハグをして愛を囁やき、
冬子を思い出してはデレデレと顔や態度(四季の歌を風呂場で歌ったり)に出ちゃってるのがクスッときながら、
春子に対してはそっけないながらも欲情してちゃんと抱いてたりして
なんかどっちも美味しいとこ味わってると思ったら軽蔑しかけた。
けどトータルでなんだか憎めないおじさんだった。

完全にこの物語におけるコミカル担当は春子と光雄のやりとりだったなぁ。
特にあの離婚切り出した時と、レストラン鉢合わせの二つの修羅場シーンはマジで情けなくて
気まずさが存分に伝わってきてすっごく笑えた。

9年ごしに配信で観られてうれしい、
また一つお気に入り作品が増えた✨

さよなら私(NHKオンデマンド)