自己紹介って難しい vol.2
もう自己紹介はいいでしょ?
確かにそう言った。自己紹介はいいけど、岩清水さんに興味を持った。
えっ⁉️そうなの❓どうもありがとう。
岩清水さんて何やってるの?
普段?それとも仕事?
両方。
両方かぁ。まずね、普段は全国を旅しながら過ごしてる。
へぇ?そりゃスゴイねぇ。
結構大変だよ。宿から宿に移動する時はバタバタするし。
そういうことじゃない。なんでそんなに余裕があるのかってこと!
あゝ、そういえばそうだね。もう長いことこういう生活が続いてるから忘れてたけど、よく考えたら途轍もなく恵まれてるよね。
だって、世の中カネがないか時間がないか、名声がないか、人格がないか、総じて言えば余裕がない。ないものだらけだしね。
そうだよ!それが普通だよ!
普通かぁ。そしたら僕は普通じゃないね。
普通じゃないけどステキだよ。
ありがとう。なんだか伝染したみたいだね。
何が?
話し方。
話し方?だって褒めてくれた、ステキだねって。
あっ⁉️そんなこと言ったことない。初めてだ。
そりゃ、光栄です♪
確かに伝染してる。なんだこりゃ。
ところでさぁ、世の中ミニマリストって流行ってるじゃない?多拠点居住も。
僕も多拠点居住だよ。でもミニマリストじゃない。
そりゃそうだろ。違いすぎる。
ところで岩清水さん、なんで多拠点居住してるの?
あゝ、全国各地でいいところたくさんあるじゃない?その土地土地で物語をつくりたいんだよ。
物語かぁ。どんな物語?
そりゃ、その時になってみないとわからない。何が閃くかなんてその土地に行ってみなきゃわかんないんだから。ちなみに我が家は築136年の茅葺き屋根。そして、我が町・庄金は、日本で唯一国が認めた町の中に茅葺き屋根を建ててよいという特別な地域なの。
へー、そうなの。そりゃスゴイねぇ。
ここに来たのもひょんなきっかけでね。まさか佐賀県にって言う感じだよ。しかも鹿島。でもとってもいいところだよ。こりゃ、実際来てみないとわからない。僕は東京暮らしが長いから東京視点だと佐賀の話題って全く出てこないのね。あゝ、あの辺にあるよねくらいの感じ。福岡の近くという認識ね。
そうだろうね。オレも知らない。ほとんど情報入ってこないし。
そうだよね。だから、たどり着けるわけないところに来ちゃったの。でも衝撃が走ったね。
あれっ⁉️ここ、いいよねってね。僕はね、土地の持つ空気感みたいなものを特に大切にしてるのね。そうじゃないといいものが閃かないから。
そうなんだ。まぁそうなんだろうね、想像はつかないけど。
まぁそうなのよ。僕の場合。でね、物語の話に戻るね。どんな物語が閃いたかっていうと、ここ鹿島では3つの物語。一つが「有明の月」。これは酒蔵の娘さん(高校生)の物語。
二つめが「鹿島雇用」。これは鹿島市長と副市長の物語。
3つめが「ウォーキングエンターテイメント」。これは僕の物語。
えっ❓自分の物語も閃くの❓
たまにある。そういうこと。
それでね、なんで我が家の話をしたかっていうとね。茅葺き屋根の家だと閃くのよ❗️それでここを創作拠点にしてるのよ❗️実は、5年以上前に東京で茅葺き屋根の家建てようと思ったんだけど消防法とかいろんなことがあって難しかったの。だから、すっかり諦めて忘れてたんけど、まさか茅葺き屋根の家に住めるなんてね。僕はメチャクチャ運がいい‼️
確かに運がいいのは間違いないけど、それだけじゃないだろう!普通住めないよ?
交渉上手だったのかな?ハハハ!
交渉上手っていう次元じゃないよ!
そういえば我が家を撮った写真がつい先日鹿島市主催のフォトコンテスト「鹿島もよう」で特別賞受賞したんだよ。
あれ?物語を閃くって言ってたから作家だと思った。
脚本家。
そうでしょ?じゃあ、フォトコンテストは?
あゝ、たまたま知人からこういうのあるよって教えてもらって。
教えてもらっても特別賞取れないよね?
あゝ、そうだね。やっぱり運が良かったんだね。
あー、わかったわかった!多才だということと、名声に興味がないことがよくわかった。
近いうちに伝染するかもよ。
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