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里山と蝶の勉強会 放牧地の草原生態系
9月末、鳥取県に長野県から 信州のじつ さんと syakuga(バタフライオジサン) さんが来てくださいました!
彼らは信州大学の学生や有志の若者たちと長野県でミヤマシジミの保全活動に取り組んでいます。
じつ君と私は2017年頃からの仲。
「本気で環境保全に取り組もうぜ!」ということで企画した“環境保全学生連帯会議”で出会い、そこから5年、別々の場所でそれぞれ保全活動を進めてきました。
そして今回、数年ぶりに協働することになりました!
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さて、今回の話の発端になった放牧地。約10年前に耕作放棄地から放牧地に転用されたそうです。
この谷には私たちが管理させていただいている水田跡地や池、農道などがあります。とはいえ、この谷の大半を占める草原生態系が気にならないはずがありません。
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国土全体が湿潤で温暖な日本。
草原環境は維持しようと思わなければ直ぐに森になってしまいます。対して放牧地は草原として維持されており、昨今減りつつある草原生態系にとって重要な場所になるのではないかという観点からも興味深い場所です。
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また、里山と隣接した地域のため、里山と草原両方の生物が見られます。
耕作放棄地を放牧地と利用することが、生物多様性の回復にも繋がっているのではないか。そういった耕作放棄地の利活用が生物にとっても良い影響を与えているのであれば、生物多様性保全と農村保全の協働の可能性はさらに広がります。
とはいえ、私たちは鱗翅類がいまいち分からない。
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ならば詳しい人に見てもらおうということで、信州勢に来て頂きました!
翌日の観察会に向け、フィールドの視察。放牧地やその周辺の里山を歩き回りました。
ある程度見つつも、思ったよりも気温の落ち込みが早く、また花も少ない時期でなかなかハードルが高めのスタートでした。
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また、夜はライトトラップ。
光に集まってくる習性を利用して、周辺の昆虫を調べます。
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ライトにはこれでもかと言うくらいのガの仲間が飛来。活動に参加している鳥取環境大学の学生が、信州勢から熱心に教わっていました。
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さてさて、いつ寝るんだという旅の日程をこなしながらいよいよ最終日。
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鳥取環境大学の学生らと共に、里山や放牧地周辺を散策しました。
しかし、服装を見て分かるように結構寒い。思ったほど種数を見つけられません。
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放牧地の草原環境を見ながら、ススキが密生しない環境が維持されていることの重要性
や放牧地内に侵入した竹の懸念、周辺に生息している可能性がある蝶の種類など様々なことを教えて頂きまし。
また、実体験として寒い日は蝶の観察がなかなか難しいということも(笑)
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と、思ってたら日が出てきて蝶の姿も。
気温や陽の具合でこうも変わるとは。予期せぬ実践的な勉強会になりました(笑)
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後輩たちが山をおりながら蝶を見つけ、それに信州勢が答えてくれます。
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少し暖かくなってきたことで蝶が舞い始め、学生たちにも熱が入ってきました。
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今までただ通り抜けてきただけの道が、蝶が見えるようになるだけでとても面白いフィールドに変わりました。
こういう視点が変わった時、新しい気付きが自然と親しみ、生物多様性を保全する動機にとっても大切なことだと思います。
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山を降りたら水田周りの彼岸花にモンキアゲハが来ていました。たまに見かける大きなアゲハ蝶の類ですが、蝶を探し歩いたラストを飾るには十分すぎるゲストでした!
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モンキアゲハに誘われて、曼珠沙華の中をかけていく若者たち。なかなか今どき見かけない光景ですよね(笑)
とはいえ、頑張って草刈りした甲斐がありました。
「曼珠沙華が咲くからあの辺はよう草刈りせいや」と言われていましたが、曼珠沙華がこういう形で私たちにメリットを与えてくれるとは。
これも生態系サービスでありますな(笑)
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何はともあれ、草原環境の面白さは伝わったのではないかと思います。
この日だけでも30種弱。とても多くの蝶が利用していることが分かりました。牧草地として利用されているからこそ、こういった多様な蝶の多様性を見ることが出来ます。
こういう新しい気づきで、いつも見ていた農道が全く別の景色に見えてきます。これは勉強して深めねばなりません。
通年を通して様々な種が現れる蝶。また見るべきものが増えてしまいました。
放牧地がどのような可能性を秘めているのか、その可能性をどうしたらより良い方向に進めていけるのか。そういったことを考える良いキッカケになったのではないかと思います。
何はともあれ、信州勢の皆さんありがとうございました。
チーム鳥取はこれからも頑張って行きますんで、今後ともよろしくお願いします!
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