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フォン・ブラウンが予言した!?5つの「偽旗」戦争 ③

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ペンタゴンUFO動画の衝撃

 2017年12月16日、アメリカで発行部数3位の新聞社、ニューヨーク・タイムズが、ペンタゴンから流出したとされる3本のUFOらしき動画を公開し、たちまち全世界に拡散された。
動画は、2004、2015年に米海軍の空母から飛び立った戦闘機により撮影された赤外線映像で、熱を発せずに空中を高速移動する翼のない物体がはっきりと写っていた。
ミント菓子の"tic tac"に形状が似ている事から、のちにティックタックUFOと呼ばれるようになる。

当然ながら動画の真偽に注目が集まったが、NYタイムズの記事にはリークの経緯も書かれており、直前まで国防総省の国防長官府(OSD)で未確認航空現象(UAP)を調査していた、今や有名人のルイス・エリゾンド氏のグループ(TTSA)が提供したものだった。
それらは、2008年から始まったAATIP(先端航空宇宙脅威識別プログラム)という国防総省の調査中に入手されたものと思われ、AATIPは、米民主党元上院議員(院内総務)のハリー・リード氏らが立案し、国防情報局(DIA)により指揮されていた。
また、UAPから回収したという謎の金属が保管されているという衝撃的な話も書かれている。

 当初は曖昧な態度をとっていたペンタゴンも今年2020年4月27日、ついに動画を海軍機が撮ったものと認めたが、物体の正体についてはいまだ不明としている。
さらに8月14日、海軍省内に新たな“UFOタスクフォース”(UAPTF)の設置が発表された。

上のような展開は、エリゾンド氏らが、TTSAという民間の、といっても元政府・軍関係者らが参加しているUFO調査団体で調査を続け、ヒストリー・チャンネルなどで発表して大きな反響を呼んだ事も影響しているだろう。

また、プロジェクト・ブルーブックなど半世紀以上前のUFO調査も再び注目されるようになり、同じくヒストリーCHでドラマ化もされた。

 この3本の動画流出前後で、日本国内でもマスコミのUFOに関する扱いが大きく変わったのは、一般の人も気づいただろう。
流出当初はまだ、テレビでは例の「X-ファイル」の音楽を流して、半笑いのコメンテーターが冷ややかな反応を示すというお決まりのパターン(全て上からの指示だろう。)だったが、間もなく真面目に扱おうとするメディアも増え始め、最近では有名な芸能人が、UFOを目撃した事があるとテレビで普通に話せるようになっているのだから、UFO研究家にとっては隔世の感がある。

しかしながら上記一連の流れは、周到に準備された、官製ディスクロージャー計画の一環である可能性があり(多分ヤラセ)、必ずしも全ての研究家が手放しで喜んでいるわけではない。
特にフォン・ブラウンの第5の予言を考えた場合、そのディスクロージャー自体が偽旗作戦である可能性も考慮しなければならない。 

ヒラリー・クリントンとUFOディスクロージャー

 ここで、2016年のアメリカ大統領選挙を思い出してみよう。
当時、民主党候補のヒラリー・クリントンが、国務長官時代の黒い噂や私用メール問題などはあったものの、結局当選するに違いないとほとんどの人が思っていただろう。
しかし彼女が、当選したらUFO調査ファイルの機密を解除すると公約していた事は、日本では単なる票集めくらいにしか思われていなかったかもしれない。

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