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設計と施工は協働、新井建築板金さんにお会いできた!

こんにちは!アーキロイドの福井です。
お手伝いさせていただいている新築住宅の現場があるのですが、ずっとお名前だけは知っていた「新井建築板金」さんのお仕事を拝見できる機会に恵まれた。

現場に伺うと、ちょうど「ガルバリウム鋼板の横葺き貼り」の外壁を貼り始めているところだった。横葺き貼りは水平ラインが強調されて図面で書くと美しいのだが、長い水平ラインと出隅(デスミ)をシビアに納めていかないとどうしてもスッとしたスマートな伸びやかさが出ずタプタプした印象になってしまう。

どうしたら美しい外壁面になるか、10㎜じゃダメ、じゃあ4㎜?6㎜?と数ミリの世界で調整(研究)を重ねている。その大前提には、雨仕舞い(アマジマイ)という雨水のことも考えながら攻めていく。

紙をサクサク切るように板金を操る新井さんを見よう見まねで、板金鋏で板金を切る体験をさせてもらった。重い板金鋏を片手に持ち、板金1枚に切り込みを入れるだけでも、ものすごい握力を使う。変に力を入れるものだから、切り込みはなんだか野暮ったい。(小さい子供が鋏の練習している時のような切れなささ…)

ちなみに2枚切らせてもらった。屋根の板金は0.34㎜厚、外壁の板金は0.4㎜厚。0.06㎜の違いが全く固さが違うのだ。(コピー用紙が0.09㎜程度)

下の写真は、通称『リオタハゼ』と呼ばれている軒先の納まり。
屋根の軒先はスッと薄く見せたいので、立ちハゼ葺きの場合に軒先の板金をどう納めてもらうかが肝になる。

新井さんが「リオタデザインの関本さんが、こんな屋根があったと薄い軒先の納まりをどこかで見つけてきてさ〜」と楽しそうにリオタハゼができるまでのお話しをしてくれた。

写真で見ると、ぬるっと滑らかで有機的に折り曲げられて軒先が薄くなっている。

切る体験の後は折り曲げ体験!板金つかみという道具で、1枚折り曲げる…が、これもグニャッとしてしまう。立ハゼ葺きの薄く見せたい部分は、板金が何枚も折り重なっている部分・・・。

いやはや、とことん思考と実践を繰り返す職人仕事の深さに感嘆でした。福井


『福井典子の家』ーあたりまえを磨く滋味深い家ー
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