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758スクラップブック コラム集

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新聞記者が歩いて、見て、感じたことをコラム調に配信します。「ふと思い出しました」のフレーズで、昔の取材経験を織り込みながら、地域経済や文化の「今」をスケッチする「歩きメディア」で…
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#コラム

干支神社めぐり~名古屋・大須に福兎あり

干支神社めぐり~名古屋・大須に福兎あり

 2023年は卯年です。神社の御朱印を集めているわけではありませんが、毎年、干支にちなんだ神社仏閣を探すのは楽しいものです。
 卯年のウサギを祀った神社が名古屋市中区大須にあります。12月14日に早々と参拝に訪れました。名前は三輪神社ですが、境内には福兎の石造があり、「幸せのなでうさぎ」の高札が立っていました。若い女性参拝者が、うさぎの形をした絵馬(絵兎?)に良縁を願って奉納していました。

 こ

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陶磁器の街・瀬戸の本業窯と23年ぶりに再会~松坂屋名古屋店「ハンズ」開店で

陶磁器の街・瀬戸の本業窯と23年ぶりに再会~松坂屋名古屋店「ハンズ」開店で

 名古屋・栄エリアにハンズが帰ってきました。ハンズ名古屋松坂屋店が11月2日、南館地下1階にオープン。昨年10月に35年の営業を終えた「東急ハンズANNEX店」から一新し、商号を「ハンズ」に変更しての初出店です。
 ワンフロアで広さは約2000平方㍍。ANNEX店よりやや狭いものの、中央の通路が2㍍40㌢あり、買いものがしやすいつくりです。アイテム数は約3万種類と豊富です。
 私が注目したのは「暮

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「写真の都」を目指した名古屋~中部学生写真連盟につながる写真運動史

「写真の都」を目指した名古屋~中部学生写真連盟につながる写真運動史

 名古屋市美術館(名古屋市中区栄2丁目)で、「写真の都」物語という展覧会が開かれています。副題に「名古屋写真運動史:1911-1972」とあるように、名古屋を中心に活躍していたプロやアマチュア写真家の作品を通して「写真の都」を目指してきた60年の歩みを俯瞰する展示です。
 市美術館の学芸員竹葉丈さん(59)が、収蔵品や個人所蔵の作品を借り集めて、時代にそって6部に構成しています。「写真の都」という

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バンクシー展から~息を吹き返した「名古屋ボストン美術館」への問いかけ

バンクシー展から~息を吹き返した「名古屋ボストン美術館」への問いかけ

 旧「名古屋ボストン美術館」(名古屋市中区金山町)が、2年4か月ぶりに開館しました。世界6都市で100万人以上を動員したという「バンクシー展 天才か反逆者か」の展覧会のおかげです。

 2月2日に内覧会が開かれました。美術館入り口で、赤いハート型の風船と少女の絵「ガールズ・ウィズ・バルーン」が出迎えてくれました。

 バンクシーは英国を中心に活躍する正体不明のアーティストです。会場に入るとすぐ、彼

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猿山の群れを守った「ポル」~愛知犬山から

猿山の群れを守った「ポル」~愛知犬山から

 今年もまた、12月8日がやってきました。1941年に日本が米国・ハワイ真珠湾を攻撃した日米開戦の日にあたります。ホノルルの現地紙(現地12月7日)の復刻紙が手元にありますが、当時の混乱が報じられています。
 これは歴史ですが、実際に現場に居合わせたということなら、1981年の〝猿山の開戦〟が記憶に残っています。愛知県犬山市の日本モンキーセンターの「野猿公苑」(当時)での出来事です。
 39年も前

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