【メジャーリーグも白人至上主義?!アジア人がベーブルース越えは許せない?!】ヌートバーが米国で「裏切り者」「追放すべき」~アメリカは自由な国だと思っていた日本人、それは米国に支配されたメディアによる印象操作なのか?~

【メジャーリーグも白人至上主義?!アジア人がベーブルース越えは許せない?!】ヌートバーが米国で「裏切り者」「追放すべき」~アメリカは自由な国だと思っていた日本人、それは米国に支配されたメディアによる印象操作なのか?~





■「裏切り者」「追放すべき」日本代表でWBC優勝のヌートバーを襲うアメリカファンの心ない声…スパイ扱いする人まで

『女性自身』:2023/03/24

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侍ジャパンが14年ぶりに王座を奪還するという最高の形で幕を閉じた第5回WBC。

代表メンバーへの注目が高まっているが、今大会で日本中にその名を轟かせた一人といえばラーズ・ヌートバー(25)だろう。

アメリカ人の父と日本人の母を持つヌートバーはアメリカで生まれ育ち、2018年にドラフト8巡目で大リーグのルイス・カージナルスから指名されプロ入り。

昨シーズンにメジャーで14本塁打、40打点の活躍を見せ、初の日系人選手として侍ジャパンの一員に選出された。

WBC本大会が始まると、攻守にわたって勝利に大きく貢献しただけでなく、ムードメーカーとしてメンバーの士気も高めるなどチームに欠かせない存在に。

トレードマークとなった出塁時の“ペッパーミルパフォーマンス”も大流行し、日本名である榎田達治から「たっちゃん」と日本のファンたちから愛されている。

ヌートバーも3月23日に日刊スポーツが配信した独占手記の中で、《今回のWBCで日本代表としてプレーできたことは、家族にとっても、僕の母にとっても、本当に素晴らしい経験だった》と綴っており、まさに相思相愛。

今後は再びカージナルスの一員として、メジャーリーグでのさらなる飛躍が期待されているヌートバー。

しかし、その裏で決勝前後からネット上では日本の野球ファンからヌートバーを心配するこんな声があがっているのだ。

《WBCでこのまま日本が優勝したらヌートバーはアメリカメディアとかチームから裏切り者にならないのかな?? なんか急に不安になってきた…》

《ヌートバー、アメリカに帰った後裏切り者とか言われないよね?大丈夫だよね》

《インスタとかみてるとヌートバーがアメリカ人に「裏切り者」なんて叩かれててつらい、、、》

ヌートバーはアメリカ国籍を持ち、アメリカ代表としての出場資格も持っている。

それ故、日本代表の一員としてアメリカを破ったヌートバーが、今後アメリカ国内で“裏切り者”扱いされないかと心配する声が相次いでいるのだ。

そして、残念ながら野球ファンの恐れは現実のものとなってしまっていた。

22日午後3時前(日本時間)、日本の優勝後にWBCの大会公式Twitterアカウントは《The people love Lars.》と記すとともに、優勝トロフィーを抱え笑顔のヌートバーの写真を投稿。

この投稿に多くのファンから感謝のリプライが寄せられる中、こんな声が。

《he is a traitor and should be banned from the USA》

「traitor」とは英語で裏切り者の意味。

この文章を翻訳すると、「彼は裏切り者で、アメリカから追放されるべき」となる。

ヌートバーを裏切り者扱いする声はこれだけではない。

Twitterには、次のような投稿が並んでいた。

《Lars is a traitor》

《Lars Nootbaar, YOU are a traitor》

中には《Lars Nootbaar is a traitor. He’s a Japanese spy》と「日本のスパイ」呼ばわりする人まで。

大会規定に則って日本代表の一員として闘ったヌートバーをいかなる理由であれ“裏切り者扱い”していいはずがない。

これからメジャーリーグのレギュラーシーズンが開幕するが、こうした言説がアメリカ国内で湧き上がらないことを祈るばかりだ。

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「裏切り者」「追放すべき」日本代表でWBC優勝のヌートバーを襲うアメリカファンの心ない声…スパイ扱いする人まで
『女性自身』:2023/03/24





■政界にはびこる“エセ愛国者たち”はヌートバー選手からケツバットを食らえ!

日刊ゲンダイ:2023/03/16

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WBC日本代表のヌートバー選手が大人気だ。外見も国籍もアメリカ人。

だが日本人の母を持ち、自らも幼い頃から日本を愛してきた。

箸を上手に使い納豆が好きで、日本代表で戦うのが夢だった。

国歌斉唱では「君が代」を歌い、初戦でフィールドに出ると観客席に帽子を取り深々とお辞儀をした。

その姿に感動した。

彼が本当に日本が好きで日本を愛しているのを感じたからだ。

「お辞儀」という日本文化を、見た目は外国人の彼がすることで逆にとても美しく思えた。

WBCではこんな場面もあった。

佐々木朗希選手がチェコのエスカラ選手に162キロの死球を与えた、エスカラ選手は悶絶して倒れたが、立ち上がり出塁した。

一塁で山川穂高選手が一礼してわびた。

エスカラ選手は全力疾走して大丈夫とアピール、その後佐々木選手も一礼した。

美しい光景だ。

これがスポーツだ。

日本らしさだ。

そして試合が終わると、チェコの選手はなんとダッグアウトに整列し日本の勝利を称えた。

さらに今度はその姿を、大谷選手がインスタグラムに上げ「Respect」と称えたのだ。

相手国をリスペクトし、自分の国を愛する。これこそが真の「愛国」ではないのか。

他国をヘイトし、何がなんでも我が国が一番と虚勢を張る。

そんなものは「愛国」ではない。

「日本を愛する」「美しい日本」などと言いながら、自分の味方だけを擁護し利益を与え、批判的な者には「こんな人たち」と罵り、国民を分断する。

犠牲的精神を賛美し「国のために死ねる勇気を持て」と若者を煽り自分は保身に汲々とする。

防衛だ軍備だと普段勇ましいことを言い、国会で「間違いなら辞職する」と大見えを切っておきながら、公的文書を捏造だと言い張るヤカラも全く同じ。

あなたたちの愛しているのは日本ではない。

自分たちがぬくぬく暮らせる地位と権力を愛しているだけだ。

ヌートバーからケツバットを食らえ!

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政界にはびこる“エセ愛国者たち”はヌートバー選手からケツバットを食らえ!
日刊ゲンダイ:2023/03/16





■TVに映るウクライナ避難民はなぜ白人だけか――戦争の陰にある人種差別

Yahoo!ニュース 2022/4/16 六辻彰二

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・「黒人だから国際列車に乗れない」

民間人殺害や化学兵器使用疑惑など、日々報じられるウクライナをめぐる人道危機はエスカレートする兆候をみせている。

しかし、そのなかで危機にさらされているのは「白人のウクライナ人」ばかりではない。

むしろ、ウクライナ在住の有色人種や外国人、とりわけアフリカ系やムスリムは、場合によっては白人より高いリスクにさらされている。

例えば、彼らはウクライナを離れることさえ難しい。

ロシア軍による侵攻が始まった直後の2月末から、ウクライナからの脱出を目指す人々が隣国ポーランドなどとの国境に押し寄せたが、白人のウクライナ人(軍務を課された成人男性を除く)が問題なく逃れられた一方、アフリカ系や中東系の多くは引き戻された。

その多くは留学生や移民労働者だが、なかにはウクライナ市民権をもつ者も含まれるとみられる。ともあれ、SNSにはウクライナ兵が白人を優先して国際列車に乗せ、アフリカ系をはじめとする有色人種は力づくで押し戻されるシーンが溢れた。

西アフリカ、ギニアからの留学生はフランス24の取材に対して、ウクライナ西部リビウの駅でウクライナ兵に押し戻されたと証言し、「白人は問題なく通過しているのに、黒人はダメだと兵士は言うんだ」と不満を口にした。

こうした証言は無数にある。

・「ここはサルのくる場所じゃない」

ウクライナ政府は差別を否定しるが、アフリカ諸国からは批判が噴出している。

アフリカ各国が加盟するアフリカ連合(AU)は2月28日、「アフリカ人に対する異なる対応は受け入れられず、国際法にも違反する」という声明を出した。

以前にも取り上げたように、ウクライナ軍の主体ともいえるアゾフ連隊には、白人至上主義的な極右団体としての顔がある。

その意味でウクライナ軍兵士の対応は首尾一貫したものとさえいえる。

とはいえ、「ロシアの非人道性」を強調するウクライナ政府にとって、自らが人道問題で批判されるのは避けたいところだろう。

そのため、アフリカ系をはじめ有色人種が少しずつウクライナを脱出できるようになったこともまた不思議ではない。

しかし、それでもやはり差別的な対応はなくなっていない。

4月初旬、ポーランドに逃れたコートジボワール人男性はリビウの駅で国際列車に乗るための行列にいたところ、兵士から「ここはサルのくる場所じゃない」と罵られたという。

・ウクライナ人ファーストの闇

ウクライナからの避難民の多くは、隣接するポーランドなどのEU加盟国に逃れている。

一般市民の間では、ウクライナから逃れてきた避難民を人種に関係なく支援する動きも少なくない。

また、EUはウクライナ避難民をその国籍にかかわらず自動的に保護することに合意している。

しかし、実際にはEU加盟国の公的機関が差別的な対応をとることも珍しくない。

例えばポーランドでは、白人のウクライナ人はほぼ無条件に受け入れられる一方、それ以外の人々に関してはウクライナに合法的に滞在していたことや、安全上の理由などで自国に帰還できないことを証明しなければならず、手続きに時間がかかる。

その結果、国境付近に数多くの有色人種の避難民が滞留する事態となっている。

ポーランドになんとか入国できたコンゴ人女性は仏ル・モンドに、国境での検査で警官が黒人に対してだけ銃を突きつけて検問をしたと証言した。

また、宿泊施設なども白人に優先的に割り当てられており、ウクライナで医学を学んでいたケニア人留学生は「彼らはウクライナ人ファーストだ」と米Voxに語っている。

ポーランドの国連大使はこうした報道が不正確だと反論しているが、批判は各所からあがっている。

ケニアの国連大使が「人種差別を強く非難する。

それはこうした非常時における連帯を損なうものだ」と力説した他、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は「差別、暴力、人種主義」を強く非難している。

ポーランド以外にも、ハンガリーやブルガリアなど東欧のEU加盟国では多かれ少なかれ似たような報告があがっている。

・「ウクライナ人はあいつらとは違う」

非常時には平時以上にマイノリティへの排他的感情が剥き出しになりやすい。

コロナ禍をきっかけに欧米でアジア系ヘイトが広がり、同じく中国でアフリカ系への差別が噴出したことは記憶に新しい。

ヨーロッパの場合、2015年からのシリア難民危機が反移民感情をそれまでになく高め、なかでもポーランドやハンガリーなどでは白人至上主義者が議会や政府の中核を占めている。

ウクライナ避難民に対する差別的な対応は、これを背景としている。

ブルガリアのペトコフ首相はウクライナ避難民を指して「彼らはこれまでの連中とは違う。彼らはヨーロッパ人で、知的で、教育がある。これまでのような、出自も過去もはっきりせず、テロリストでさえあるかもしれない者たちとは違う」と述べている。

この露骨なまでの差別的発言は、これら各国の風潮を象徴する。

もちろん、ウクライナから多くの人が避難せざるを得なくなった直接的な原因はロシアによる侵攻であり、さらに自国民を救出する航空機などを派遣できない(あるいはしない)中東やアフリカの各国にも原因はある。

しかし、少なくとも先進国が人権や人道の先導者を自認するなら、避難民への差別的な待遇を許すべきではないだろう。

そうでなければ、人権や人道をめぐるダブルスタンダードが際立ち、「ロシアの非人道性」を強調しても説得力が損なわれる。

相手を選ばず殺傷することと、相手を選んで助けたり助けなかったりすることを比べれば、程度の差はあれ人道に反する点では同じだからだ。

グローバル化した現代の「新冷戦」は、かつての冷戦時代より情報やイメージの力が大きく、軍事力や経済力だけでその勝者になることは難しい。

しばしば「冷戦型」ともいわれるウクライナ戦争だが、その意味では現代的な戦争でもあるのだ。

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TVに映るウクライナ避難民はなぜ白人だけか――戦争の陰にある人種差別
Yahoo!ニュース 2022/4/16 六辻彰二





■海外で受けた「差別経験」とそこから学んだ1つのこと

niftyニュース 2020年07月02日

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・初めての試練

筆者がアメリカで初めて差別による嫌がらせを受けたのは、随分昔になりますが、大学の臨時講師の白人男性からです。

ある企業を退職後、それなりのポストについていたということで学部の誰かのコネで臨時講師をして小遣い稼ぎをしていたのでしょう。

現役時代、日本企業に恨みでもあったのか、反日の態度をあからさまに出していました。

彼は授業中、唯一の留学生である筆者ばかりに質問を投げかけてきたり、クラスの前で説明を求めたり、アクセントを真似したり、筆者が緊張するのを面白がっていました。

週一のクラスでしたが、ストレスでクラスの翌日には必ず腕に湿疹が出ました。

ある時、質問の意味がよく分からず困っていたら、クラスメイトの1人が突然、敢えて珍回答をしてクラス中が大笑いとなりました。

それから、筆者が指されても他の学生が答えてくれたり、筆者の緊張も和らぎ、湿疹もでなくなりました。

これは、筆者がアメリカで受けた初めての試練だったように思います。

・パリの地下鉄で顔を叩かれる

パリでは文字通り痛い目にあいました。

パリに住むフランス人の友人の家に遊びに行った時のことです。

友人は仕事だったので、1人で買い物や観光を楽しんでいました。

地下鉄で移動中、若い白人女性がチラチラ睨むような視線を筆者に向けていることに気づきましたが、目を合わせないよう静かに座っていました。

ある駅に停車した時、彼女は座っていた筆者の前をわざわざ遠回りで通り過ぎ、持っていた雑誌で筆者の顔を思いきり叩き、そそくさと降りて行きました。

しばらく何が起ったのかも分からず、固まった状態でしたが、すぐに痛いのと悔しいので涙が出そうになるのを必死にこらえました。

周りにいた人は一瞬驚いた様子でしたが、誰一人として心配の声をかけてくれませんでした。

その夜友人宅で、何かマナー違反でもしてしまったのか、と彼女や彼女の家族にその時の状況を話しました。

皆、気の毒がって筆者は何一つ悪いことなどしていない、ただアジア人を嫌うフランス人が結構いるから気をつけるように、と言われました。

それ以来しばらくの間、その女性に似た知らない若い白人女性をみると、何故か手が震えました。

昔の事ですが、未だに、その事を思い出すと腹が立ちます。

・ニューヨークで上着を返してもらえなかった

大学生の時に中国系アメリカ人の友人と、ニューヨークのリンカーンセンターにクラシック音楽を鑑賞しに行った時にも、嫌な思いをしました。

なぜか会場がとても寒くて、預けた上着を休憩の時にクロークに取りに行きました。

同じように、数人が筆者たちの前で上着を受け取っていました。

筆者も彼らのように、クロークの20代後半位の白人男性に番号札を渡すと「帰るのか?」と聞かれました。

前に並んでいた人達にはそんな事を聞いていませんでした。

「帰らないけど寒いから」と答えると、その男は「帰らないなら、渡せない」といいました。

前にいた人達は帰ることもなく、その男性の見えるところで上着を羽織り、飲み物を飲みながら会話をしているのに…とムッとしていたら、友人が「じゃあ帰るから返して」といい、その男はしぶしぶ我々に上着を渡しました。

その場を離れた友人は、「法律じゃあるまいし、帰ろうが席に戻ろうがあの男には分からない」「もし聞かれても、『気が変わった』と言えばいいだけ」と何事もなかったかのように席に戻りました。

そして、「アジア人が嫌いなんじゃない?こんな、嫌がらせはよくあることだ」といいました。

実は、大学で講師から嫌がらせを受けた時に助け舟を出してくれたのは、黒人の男子学生でした。

彼は「あんな奴(講師)のためにビビるな。分からなければ『分からない』と堂々と言えればいい」と言いました。

筆者が緊張するのを見て面白がっているのだから、緊張したような態度をとるな、ということです。

子供のころからアメリカ社会で様々な差別経験を受けてきたマイノリティの友人たちから学んだことは、「差別だ」と怒っても泣いても世間は助けてはくれない、差別主義者よりも一枚上手になればいい、ということだったように思います。

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海外で受けた「差別経験」とそこから学んだ1つのこと
niftyニュース 2020年07月02日





■日本人が知らない「アジア系女性差別」酷い実態

東洋経済オンライン 2021/03/31  長野美穂

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・ロサンゼルスで1000人以上がデモ

3月16日。アメリカに住むすべてのアジア系女性が、恐怖で凍り付く事件が起きた。

その日、ジョージア州アトランタのマッサージ店とスパ店で働く従業員たちが、21歳の白人男性に店内で次々に撃たれ、殺害された。

殺された計8人のうち、実に6人がアジア系の女性だったのだ。

逮捕された白人男性は、殺害の動機を「自分をセックス依存症にさせた原因を絶つため」と警察に語った。

さらに警察官は、記者会見の場で「この日は彼(犯人)にとってbad day(悪い日)だった」と発言した。

「もう我慢の限界だ」ーー。

カリフォルニア州ロサンゼルスでは事件から10日後の3月27日に「STOPアジア系ヘイト」を呼びかけるデモが起こり、市庁舎前に1000人以上が集結した。

「娘の身はこの私が守るしかない。だから、護身用にペッパースプレーをネットで注文したばかり」と語るのは中国から移民してきたユナ・リーだ。

彼女の娘のケイトは10歳。

小学校の授業を自宅で、Zoom経由で受けながら、全米各地で起きるアジア系へのヘイト犯罪事件の内容を、毎日、日記につけていると言う。

1月に、サンフランシスコで散歩をしていたタイ出身の84歳の男性が、いきなり体当たりされて殺された事件の内容についても、小学5年生のケイトは詳しく知っていた。

「自分が襲われたらどうするかって?えーと、まず大声で叫ぶ!」と飛び跳ねながら語るケイト。

そんな娘を見ながら「以前は、家の近くの公園によく娘と散歩に行ったけど、最近は危ないから行くのをやめた。家から極力出ないようにしている」とリーは言う。

母娘で「LA」という文字の入ったピンクの帽子を被っているのも、単なるファッションではない。

身を守るための安全策の1つ。

「私たちは地元LAの人間だ。私たちの後ろにはコミュニティの仲間がついている」という意思表示なのだ。

母娘は「STOPアジア系ヘイト」「私たちは同じ人間」という手書きのサインをそれぞれ手に持っている。

参加者の圧倒的多くがアジア系の住民というデモの環境で少し安心したのか、時折中国語でお互いに声を掛け合っていた。

道端で中国語を話すのも、今のアメリカでは危険な行為なのだ。

・黙っていたら事態は悪化するばかり

「きょうは人生で初めてデモに参加した。このまま黙っていたら、事態は悪化するだけだから」と言うのは、28歳の会計士のジョイ・チェンだ。

4月の確定申告シーズン目前で、会計士として忙殺されている彼女だが「今は仕事よりこのデモに出る方が大事。自分のためと言うより、サンフランシスコに住む両親の身の安全を守りたいから」と言う。

同じアジア系で、建築デザイナーのボーイフレンドと共にデモに参加した。

チェンの両親は、中国からアメリカに移民してきた。

チェン自身はアメリカで生まれたアメリカ市民だ。

「アジア系コミュニティには、おとなしくて波風を立てない人が多い。でも、だからと言って私たちがひどい扱いに強い憤りを感じていないわけではない。バイデン大統領は、アジア系へのサポートを語るだけでなく、ヘイト犯罪を厳罰に処す法制化を実現するべく、早急にアクションを起こしてほしい」と語る。

彼女が住むロサンゼルス郊外のアルケディアは、アジア系の人口が6割強の街だ。

「アジア系が多いから、街中で1人だけ浮かないで済む。でも同時に、アジア系が多いぶんだけ、自分が犯罪のターゲットにもなりやすいと言える。今の状況では、安全なのか危険なのかわからない」と言う。

外出するのはボーイフレンドと一緒の時だけで、最近は1人での外出はけっしてしないと決めている。

白人の多いバージニア州で育ち、現在、ロサンゼルスで俳優をしているタイ系アメリカ人で35歳のグレイス・リーは「私の命には価値がある」という言葉をタイ語と英語の両方で書いたサインを掲げていた。

タイからアメリカに移民してきた両親の間に、アメリカで生まれたリー。

彼女がこれまでの人生で経験してきた差別は、「セクシズム(性差別)とミソジニー(女性嫌悪)の混合タイプだった」という。

タイ系の女性というだけで、周囲の白人男性から「性産業」や「性ツーリズム」の偏見の眼差しで見られてきたと語る。

だからこそ、アトランタの事件の犠牲者で、マッサージ店で働いていたアジア系女性たちの背景を知った時は、心臓に突き刺さるような痛みと衝撃を感じたと言う。

・ステレオタイプど真ん中の役しかこない

ハリウッドで製作される映画において、彼女がこれまでキャスティングされた役柄も、ステレオタイプど真ん中の役ばかりだ。

ネイルサロンの店員か、性奴隷として売られた女性、または性産業で働く女性、この3つだけだった。

「それでも最初は、これも映画業界に入るための手段なんだと我慢して一生懸命演じた。文句を言わず必死に働くべし、という教育を移民の両親から受けていたから」

だが、どんなに頑張ってもその3種類以外の役は得られなかった。

「せめて普通の人間の役を演じたい。過去があって未来もあるような個人として描かれている普通の人間の役を。そんなに贅沢な要望ではないと思うけど」とリーは言う。

最近になってやっと『パラサイト』や『ミナリ』などのアジア人やアジア系の製作者が撮った映画作品が話題になるようになり、少しずつ業界が変わってきたことを彼女は喜ばしいことだと受け止めている。

だが、アメリカ人男性の間で長年培われた、アジア系女性に対する偏見は、根深くてそう簡単に払拭できるものではないとリーは感じている。

「白人コミュニティで育った私は『男性の視線が注がれるのはあなたがエキゾチックで魅力的だからでしょ。いいじゃない』という言葉をよく白人女性の友人から言われた。『それは違う、つねに性的な興味だけで見られるのは、侮辱であり、賞賛なんかではないのだ』と彼女たちに言っても、通じないことが多かった」。

それでも、リーの世代のアジア系アメリカ人女性は、彼女の両親の世代よりも、自己を主張するツールと武器を確実に手にしている。

まず、英語ネイティブであること。

そして、SNSのツールを使いこなして英語で自由自在に個人発信ができることだ。

「アジア系やアジア人は、どんな屈辱や酷い扱いも、ただ黙って耐える人種だとは、もう誰にも思わせない」とリーは言う。

そのためには、黒人や白人などすべての人種間で、差別に反対する人々と強くつながって連帯し、アジア系へのサポートを「数」ではっきり見せるしかないと彼女は言う。

・約1年で3795件の人種差別行為

白人が多い学校や職場でたったひとりのアジア系女性として生きてきた経験が長いリーだが、いま外出する時は、大きめのマスクをして帽子を被り、髪の毛をすべて帽子に入れ、サングラスをかけて長袖を着て、極力アジア系だと悟られないように気をつけている。

コロナ禍でのアジア系へのヘイト犯罪を記録してきた団体「Stop AAPI Hate」によれば、昨年3月から今年2月の間に同団体に報告されただけでも、3795件の人種差別による攻撃やいやがらせや暴力があったという。

国内50州すべてで被害が報告されている。

アジア系女性にとって、中国語やタイ語、日本語や韓国語をアメリカの街中で話し、黒い髪の毛をなびかせて歩くのは、今は危険でしかない。

ペッパースプレーや警告笛、スタンガンは、どの銘柄が一番目立たなくて性能がいいのかーー。

そんな情報交換がアジア系女性たちの間で行われているのが今のアメリカの日常だ。

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日本人が知らない「アジア系女性差別」酷い実態
東洋経済オンライン 2021/03/31  長野美穂






■米国でアジア系を狙った犯罪が続発 アジア系への偏見・嫌悪…

(上)ヘイトクライム。コロナ下、大都市でアジア系市民をターゲットにした憎悪に満ちた事件が相次いでいる

(下)ヘイトクライムは、日本人も例外ではない。アジア系市民が初めて連帯する抗議活動が始まった

日経BP日経xwoman 2021.04.26 2021.04.27

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・アジア人へのヘイトクライムが続発。約7割は女性が標的

人の活動が活発化するにつれ、犯罪の報道も増えている。

実際、ニューヨーク市の犯罪件数はコロナ禍前に比べて明らかに増加した。

例えば、年初から6週の間に起きた銃を使った犯罪は、2020年の同じ時期に比べて20%増えた。

そんな中、アジア人を標的にしたヘイトクライム(憎悪犯罪。肉体的あるいは言語による暴力、攻撃)が続発している。

コロナ禍以降、西海岸や東海岸のアジア系が多い大都市、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトル、ボストンなどで次々に発生。

ニューヨークでも、今年3月25日時点で、暴力を伴うアジア系へのヘイトクライムが12件確認されている(昨年同時期は0件)。

アジア系の人権団体「ストップAAPIヘイト」によると、2020年3月19日から約1年間で約3800件ものヘイトクライムが全米で報告された。

そのうち68%は女性が標的にされ、老人を狙ったものも多い。

とりわけ2021年になってから件数が増えており、1月からの2カ月間だけで500件を超えている。

カリフォルニア州立大学サンバナディーノ校「憎悪・過激思想研究センター」の調査によると、全米の主要な都市で2020年に起こったヘイトクライムは全体では前年比7%減少したものの、アジア系市民に対するヘイトクライムの件数だけを見ると、前年比2.5倍に跳ね上がっている。

アジア人への偏見・嫌悪、ヘイトクライム自体は、今に始まったことではない。

100年以上前、19世紀後半から20世紀前半の「黄禍論」は、米国をはじめ、カナダ、欧州、オーストラリアなど白人国家で広まったアジア人脅威論だし、第2次大戦中の米国には日系人への激しい差別があった。

記憶に新しいところでは、1980年代の日米貿易摩擦時代にあった日本たたき「ジャパンバッシング」。

そして中国の脅威が大きくなっている現在では「反中(anti-Chinese)」の世論がかまびすしい。

米国でアジア人に対する偏見や嫌悪は、100年以上前からあった

・トランプ前大統領が増幅したヘイトの感情

今、アジア人へのヘイトが表面化している理由の一つは、ドナルド・トランプ前大統領にあるだろう。

彼は新型コロナを中国のせいだと、声高に言い続けてきた。

3月17日、アトランタの事件(詳細は「米国でアジア人を狙った犯罪が多発。

何が起きているのか」参照)を受け、ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は「新型コロナウイルスを武漢ウイルスと呼ぶなど、前政権による有害な表現の一部がアジア系米国人コミュニティーに対する不正確で不当な認識につながり、それがアジア系米国人への脅威を高めたことに疑問の余地はない」と、はっきり述べた。

サキ報道官の指摘するとおり、トランプ前大統領は、新型コロナを「Chinese Virus」と呼び、さらには「カンフー」と「フルー(インフルエンザ)」をかけた「カンフルー」という造語まで作った。

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米国でアジア系を狙った犯罪が続発 アジア系への偏見・嫌悪…
日経BP日経xwoman 2021.04.26 2021.04.27










■白人至上主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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白人至上主義(はくじんしじょうしゅぎ、英: white supremacy)は、人種差別的思想のひとつであり、スローガンとして「ホワイト・パワー」[1]・「ホワイトプライド」という言葉が頻繁に用いられる。

白色人種がそれ以外の人種(インド系やアラブ系、北アフリカ系などの有色のコーカソイドを含む「有色人種」)より優れているという理念であり、この思想を持っている者達を白人至上主義者(はくじんしじょうしゅぎしゃ、white supremacist)と呼ぶ。

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白人至上主義
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【大谷は米国にはめられた?】大谷翔平らがアンバサダーの仮想通貨「FTX」が破綻 ギャラは全て仮想通貨や株式で受け取る契約だった
サンスポ 2022/11/12



■人種差別問題を見て見ぬ振り 白人優位体質が染み込んだMLB

日刊ゲンダイ:2020/06/30




■アメリカによみがえる「黄禍論」 アジア系差別の背景にあるものは

2021年5月16日




■日本人移民排斥運動

<細谷千博『日本外交の軌跡』1993 NHKブックス p.40>




■排日移民法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』





■世界中で頻発する「東アジア人差別」を、なぜ日本人は問題にしないのか

・イギリスの東アジア人差別は前年比400%増

「差別はアメリカでも激増」

「58%のアジア系アメリカ人が“新型コロナ騒動後、アジア人に対する差別が増加した”と」

PRESIDENT 2021/02/16





■「全てのアジア人殺す」米でアジア系女性ら8人殺害

・アメリカ南部ジョージア州でアジア系の女性ら8人が殺害された事件

「逮捕された男が犯行時に『すべてのアジア人を殺すつもりだ』と叫んでいた」

テレ朝news 2021/3/19

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000210358.html









■日本人も人ごとではない! アメリカで広がるアジア系差別 女性蔑視と重なり深刻化

2021年4月24日





■アジア系が狙われる理由 米国の偏見の構図 専門家と考えた

毎日新聞 2021/4/27 國枝すみれ





■NY市でアジア系女性にハンマー殴打 憎悪犯罪5倍に

「全米16の大都市で警察に通報のあったアジア系住民を標的とする憎悪犯罪は2020年に19年の約2.5倍に増加した」

日本経済新聞 2021年5月5日





■顔に酸かけられイスラム系女子学生が重傷 米NY

「ヘイトクライム(憎悪犯罪)が相次いでいるアメリカ」

「顔や手などに重度のやけどを負い、15日間入院しましたが、今も目が見えない」

テレ朝news(2021年4月23日)





■7割超のアメリカ人が「アジア系住民への差別がある」






■人種的差別撤廃を国際会議で初めて提案したのは日本だった

「反対はアメリカ、イギリス、ブラジル、ポーランド、ルーマニアであった」

議長だったアメリカのウィルソン大統領が、こう述べる「全会一致でないので、本修正案は否決された」

渡部昇一 上智大学名誉教授






■人種的差別撤廃提案

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第一次世界大戦後のパリ講和会議の国際連盟委員会において、日本が主張した、「国際連盟規約」中に人種差別の撤廃を明記するべきという提案を指す。この提案に当時のアメリカ合衆国大統領だったウッドロウ・ウィルソンは反対で事が重要なだけに全員一致で無ければ可決されないと言って否決した。国際会議において人種差別撤廃を明確に主張した国は日本が世界で最初である。

イギリス・アメリカ・ポーランド・ブラジル・ルーマニアの計5名の委員が反対






■ヘンリー・ストークス 日本は白人支配からアジアを解放した

「日本はアジアを独立に導いた希望の光。侵略したのではなく解放し独立に導いた」

「白人が有色人種を侵略するのは「文明化」で、有色人種が白人を侵略するのが「犯罪」とはナンセンス」

産経新聞 2015/6/29






■悪いのは侵略した白人、東亜民族解放した日本は誇りを…オランダの市長挨拶から再び戦後体制の是非を問う

産経新聞 2016/2/23





■憲法よりも国会よりも強い、日米「秘密会議」の危ない実態~これが日本の現実だった~

「自衛隊基地が米軍のものになる」

「すべての自衛隊基地を米軍と自衛隊が一緒に使って、米軍の指揮の下で共同演習をやる」

週刊現代(講談社)2017.10.24(田原総一朗×矢部宏治)





■なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?

・知ってはいけないウラの掟

「日本の空は、すべてアメリカに支配されている」

「自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う」

週刊現代(講談社)2017.08.05






■「日本はまだ米軍の占領下」は真実だった

「私はずっと自衛隊は日本を防衛するための組織だと思ってきたのだが、そうではない。自衛隊は、米軍支援のための部隊だったのだ」

日刊ゲンダイ(講談社)2016/07/1






■日本人が知らない「闇歴史」

~アメリカに支配された70年の真実~

「日本の主体的な意思によって行われたものではない。政治も経済も文化も勝者であるアメリカに操られてきた」

「日本はアメリカの属国のままでよいのだろうか」

日刊大衆(双葉社)2015/9/21






■日本を裏で操っている? ~アメリカの巧妙な世界戦略~

・アメリカにとっては好都合となる日本の官僚主義

「アメリカが黒田ノミクスを裏で日本に勧めた真の理由」

「第3の矢はもともと空砲にすぎない」

幻冬舎:石角完爾:2016.10.21





■【日米合同委員会の深い闇】西部邁

2019/06/10 TOKYO MXテレビ 西部ゼミナール






■『日米合同委員会』/ 元自衛官 竹原信一氏

日本なんて国は、無い

ニコニコ動画






■『知ってはいけない──隠された日本支配の構造』矢部宏治著

講談社BOOK倶楽部





■米軍幹部と日本の官僚が進路決める「日米合同委員会」の存在

SAPIO 2015.03.16 NEWSポストセブン






■【株式会社アメリカの日本解体計画】 郵政民営化は売国政策だった 

アメリカにむしばまれる日本 言いなりの日本政府、自公政権





■植草一秀 日本の対米隷属を固定化する安倍政権

2013/6/1





■日本を破壊する黒幕の正体、安倍晋三はただの操り人形。

2015/06/18






■安倍元首相祖父・岸信介はこうして「極刑」を免れた~明かされるGHQ尋問の真相

「岸信介は同じA級戦犯容疑者ながら、翌年3月初旬まで一度も尋問を受けていない。GHQにとって、岸より木戸のほうがはるかに重要な人物だった」

週刊現代(講談社)2016.09.25






■「アメリカによる支配」はなぜつづくのか?

原因は、安倍元首相祖父の岸信介がアメリカと結んだ3つの密約にあった!

PR TIMES 2018年12月26日 株式会社旭屋書店 矢部宏治





■安倍晋三首相が愛してやまない祖父、岸信介がA級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!

「岸がアメリカから言われた最大のミッション」「アメリカの資金でつくられた首相」

exciteニュース 2015年8月17日 野尻民夫






■なぜ今「台湾有事」が煽られるのか―作られる危機と加速する戦争シナリオ 岡田充・共同通信客員論説委員の講演より

長周新聞 2022年10月10日






■現実味を帯びてきた、日本が米中「代理戦争」に利用される日
 
まぐまぐニュース 2016.04.21





■「台湾有事の時、メインで戦うのは日本」アーミテージ発言で露見した米国の“本当の計画”をジェームズ斉藤が解説!

TOCANA  2022.07.05





■緊急事態条項めぐり議論 「条文案作成」に維新・国民民主など着手
2023年3月9日






■維新・国民など、緊急事態条項の条文案を共同策定へ
2023年3月9日






■倉田真由美氏 “緊急事態条項”3月中に条文案取りまとめを警戒「恐ろしいことが着々と」
2023年3月12日東スポWEB





■9条改憲より恐ろしい「緊急事態宣言」条項!
2015年11月13日





■ナチ研究の第一人者が看破 自民案「緊急事態条項」の正体
公開日:2017/09/19





■知らなきゃヤバい!緊急事態宣言と緊急事態条項の違いについて
2021/05/09





■憲法への新設が議論 「緊急事態条項」の危険性
2022/06/23 サンテレビニュース(兵庫県)





■憲法改正 古舘伊知郎が語る緊急事態条項の危険性  報道ステーション
2022/07/14







■伊藤 真 弁護士が語る「加憲」の危険性②「緊急事態条項」
2017/10/12





■『ナチスの「手口」と緊急事態条項』
2017/10/03 集英社新書


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