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Netflix『ラブ オン スペクトラム』視聴しました

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 ASD(自閉スペクトラム症)の診断を持つ当事者たちの恋愛模様を追ったドキュメンタリーです。副題は『自閉症だけど恋したい』。
 1つお断りしておきます。登場する人々は障害があるとは言え知的に問題がない人がほとんどで、アスペルガーと言われるような知的にとても高い人も登場します。

 ASD(自閉スペクトラム症)の人は他人とコミュニケーションを取るのが苦手です。この作品に登場する人達はみんな自分でもそれを自覚し、だから恋愛は難しいとも思っています。けれど、映画や本の中でしか知らない「恋愛」について本気で向き合いたいと切に願っている。その姿は真っ直ぐでいじらしく、応援せずにはいられなくなります。
 私はこの作品を『特別支援の本棚』というタイトルで障害児育児について様々なメディアで発信している方ののVOICYという音声メディアでの配信で知りました。noteでも発信していらっしゃるのでリンクを貼っておきますね。

 発信者はさおりさん、という方ですが、VOICYの中でおっしゃってました(今、そのチャプターを探せず、少し違った言い回しだったかもしれませんが、覚えてる範囲で載せさせて頂きます)。
「障害者はピュアだとよく言われるけれど、ピュアでいるしかない状況がある。何をするにも支援が必要だったりすると、定型発達の人が普通に経験する事(恋愛も娯楽も)をなかなか経験しづらい。人生の中で子どもの役割しか与えられないまま成長するから、そういった意味でピュアでいるしかなくなるのでは?」

 ドラマを観る前は、なるほどそういうものかな、と考えていましたが、ドラマを観てから感じたことは
『この人達は多分ずっとピュアなんだ』
ということ。決してさおりさんのおっしゃることを否定するつもりはなく、むしろ共感しつつも、同時にASDという障害を抱える人達の純真さは経験を積むことでより一層際立つような気さえしました。
#それくらい登場人物みんながまっすぐなのです

 相手に嫌われないように、でも自分らしさを抑えたくはない。どうすれば気に入ってもらえる?でも嘘をつくのは嫌だ、、、。恋をして(その手前でも)色んな気持ちが交差するのは障害者もそうでない人も一緒なのだと改めて、というか違いなんてないのだと気付かされました。みんな悩み葛藤する。しいて違いを言うならば、はじめの一歩を踏み出す時に、ASDの人たちには何らかの支援があると踏み出しやすいということ。
#この「支援」を作り出すことが本当に難しいのだけれど

 さり気なくLGBTQに関するテーマも盛り込まれてあります。障害についてもLGBTQについても日本よりもずっとずっとオープンではあるけれど、それでも心の底にうっすら重い気持ちを抱えている人もいて、こういった問題の根深さを感じます。とは言え、ドラマ全体に流れる空気は明るくて優しくて時におちゃめ。それぞれが迎えるラストも、それぞれに納得の素敵なハッピーエンドです。
#オススメです


 ASDの人専用の婚活アプリがあったり、障害を持つ人々が集まるお見合いパーティがあったり、今の日本ではあまり考えにくい羨ましい環境だけれど、ただ羨ましがってもいられない、というのも率直な感想。世界はこんなにもオープンなのだから日本だって。
 最近特に話題の不登校問題。ASDやLD(学習障害)の子が多いと聞くけれど、なんてもったいない。いつも思うのです。未来を作る子どもたちを今支援しないでどうする?
#この手の話はつい熱くなってしまう
 さてさて、子どもたちをどうやって支援していくのか、そんな話はまた今度。

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