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野田昌宏大元帥との遭遇。
NHKが『TAROMAN』という実にでたらめで自由なヒーロー番組を放ってきた。
取材協力に円谷プロ、海洋堂とあるので作る側はガチ。昭和特撮へのリスペクトもたまらないし、ヒーロー番組の形式で岡本太郎の名言を引用するのも良い。三話まで観ましたが、敵を倒す痛快さと己の感覚をぶちまける爽快感をミックスしているようで、ちょっと病みつきになりますね。タローマン、いいぞ!
そんな中、アニメ・特撮研究科の氷川竜介氏がこんなTweetをしていた。
こう書いたものの気になってしまい。YouTube探しましたが、見つけられなかったです。 pic.twitter.com/NCMFZ1qal9
— 氷川竜介 (@Ryu_Hikawa) August 2, 2022
岡本太郎氏は同作品で色彩指導及び宇宙人・パイラ人のデザインを担当したという話が前提となっている。御本人とお目にかかる機会など早々無いとはいえ「これぞ蛮勇としか呼べない」と振り返るあたり、今思えば忸怩たるものがあったのだろう。
かくいう自分も昔そんなことをした。
『宇宙からのメッセージ』のファンサイトを開設した直後、22年前の冬頃の話である。
とある方のお誘いでSF関連のイベントに参加した。当時は22歳、いくら特撮好きとはいえ、まだ右も左も分からない若造だった。サイエンス・フィクションのSの字も知らないような人間だったろう。
その夜、パーティーの席上である方の姿が目に入った。
野田昌宏元帥である。
日本SF小説家の御大なのはここで記すまでもない。しかし当時『宇宙からのメッセージ』ファンサイトを立ち上げたばかりの自分には、その原案に関わった方、という認識がまず先にあった。
そして自分は……手に入れたばかりのノベライズ版を見せながら、なんと野田元帥に対して『宇宙からのメッセージ』に関する質問をしたのだ。
いくら同作品を「愛している」とはいえ、今考えれば忸怩たる思いもあるし、これぞ蛮勇としかいえない。何も知らない22歳の俺だからこそ、ああも無鉄砲なことが出来たのだろう。
しかし野田元帥は優しいお方だった。何一つ不快な顔をせず、この若造の質問にきちんと答えて下さった。
「原案」とクレジットされてはいたものの、実際には日本テレワークの仕事が忙しくて脚本にはほとんど関われず、完成したホンを『こんなのでどうでしょう?』と渡されて最後の方にチェックをしただけですよ、と。
ノベライズも映画とは全然違う話だけど「好きに書いていい」というから本当に自由に書かせてもらったんですよ、と。
細かいことは『銀河乞食軍団』のあとがきにも書いてあるから、それを読むといいよ、とも語って下さった。そして自分が持っていたノベライズ版を手にすると……
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一筆いただくことが出来た。
本当に、感謝しかありません。
貴重なサインでもあるし、当時の無鉄砲さを証明するモノにもなった。
本気で『宇宙からのメッセージ』を愛すると誓ってたんだなぁ……ただこれを忸怩たる思いで終わらせたくはない。何だかんだで愛は続いている。あれから22年、やってることは大して変わらない。
おそらくジジイになるまでこんななのだろう。
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