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「田浦トンネルサンド」は美味しいうえに不思議なパンだった。

 横須賀はトンネルの街である。
 理由は簡単、谷戸だらけなのだ。

 「谷戸」とは、リアス式海岸のように山と谷が入り組んだ地形を指す。三浦半島の海沿いはほぼこんなで、谷戸ごとにそれぞれ集落や地区が出来ていると思ってもらえればいい。

 その地区同士を繋げる道は、自ずと山を貫く道……トンネルになる。

 半島を縦に結ぶ国道16号、JR横須賀線、京急線は、横須賀へ入るとトンネルを出たり入ったりを繰り返す。谷戸が多いからだ。
 この地形は駅の設置にも影響を及ぼした。とりわけJR田浦駅は両端をトンネルに挟まれており、結果ホームは10両分しかない。なお横須賀線は11両編成である。なので1両分だけドアカット(停車してもそこだけドアを開かない)を実施する。面白いトコだ。

 そのJR田浦駅から国道16号へ出て、横浜方面のトンネルを一本くぐった先に一軒のパン屋さんがある。
「サンエトワール田浦」
 ここのオリジナルパンが、実に美味しいのだ。

「田浦トンネルサンド」
 
トンネルの街・横須賀ならではメニューである。カレーやバーガーだけではないのですぞ。

 ヒレカツをパンと海苔でクルンと巻いた一本。カツはマヨネーズとソースで味付けされてるのがお分かり頂けるだろうか?

 これをひとくち食べてみると……

 あれ?

 自分は今、カツサンドを食べてるはずだよな?

 なんで凄く美味しいおにぎりを食べてる気分になるんだろう?

 同じ炭水化物とはいえ、ここまでおにぎりに近い惣菜パンは無い。
 太巻き2本分、あっという間に平らげてしまった。
 美味いし面白い。だからペロリと食べられる。

 これは本気でオススメしたいパンだ。もし近くへお越しになる際は、ぜひ寄って頂きたい。

 ちなみに日曜定休で、あと今年の連休後半戦(5/3-5/6)はお休みをいただくとのことである。ご注意を。

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