見出し画像

‪「一年の計は元旦にあり」は正しくない‼️‬

「一年の計は元旦にあり」とよく言われます。原典はどこなのか、調べてみました。

こちらのサイトによれば明時代に記された「月令広義」にあるとされています。漢文では「一日之計在晨、一年之計在春、一生之計在勤、一家之計在身」とのこと。他の辞典などでも同様です。

ところが同サイトにてもう一つ、毛利元就も「一年の計は春にあり、一月の計は朔にあり、一日の計は鶏鳴にあり」と語ったとされています。ここで私は一つの入試問題に思い当たります。2019年大阪府公立高校入試B問題です。

画像1

ここには「ある人白楽天の三儀とて語りしは」として、先ほどの毛利元就の言が記されています。白楽天、つまり白居易の生きた時代(772-846年)は「月令広義」の明時代(1368-1644年)よりはるかに昔です。しかも有名な白居易の言葉。「月令広義」も毛利元就も当然これを参考にした可能性が高いでしょう。


ところがこの文章、入試問題に出典が書いてありません。ネットで調べても出てこず。古文の部分は何時代に誰が書いたのか、漢文は本当に白居易の言葉なのか、追加調査の必要があります。


さて、更に元になった漢文をちゃんと読んだ方は気付かれるかもしれないのですが、どこにも「一年の計は元旦にあり」とは書かれていません。白居易にしても「月令広義」にしても「一年の計は春にある」と書かれています。その前には月の計は朔日、一日の計は鶏鳴(=朝)にある、と書かれているためまとめてしまえば「一年の計は元旦にある」なのかもしれませんがちょっと乱暴過ぎるでしょう。

私は原典を大事に「一年の計は陽春に在り」の気持ちで、元日や元旦だけを大事にするのではなく、まずはこの2020年1月を大事に、この1年もがんばっていきます。

とりあえず自分の時間を確実に奪って大した利益を出さない無料マンガアプリは読まず、料理をし、育児にいつも以上に向かい、床の整頓を維持することを心がけています。

これを読んでくださった方は、どのような三が日を過ごされたでしょうか?まだまだ陽春は続きます。一年を良いものにできるよう、引き続きがんばりましょう!



白居易は私と同じ誕生日(2月28日)らしい。wiki情報


レペゼン群馬、新井将司。世界一になる日まで走り続けます。支えてくださる皆さんに感謝。