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ゾンビ飼育課の観察記録

あなたの勤めている会社に、ゾンビを飼育している部署はありますか?

私の勤め先にはあります🧟

現実のゾンビは厄介ですよ。
ゲームと違って、銃で撃つわけにもいかないので。

今回はそんな「ゾンビ」を飼育している部署を観察したお話です。

◆ ゾンビの定義


ゾンビ、それはゲームや映画で良く出てくるアンデット。

ゾンビ(英語: zombie)は、何らかの力で死体のまま蘇った人間の総称である。多くはホラーやファンタジー作品などに登場し、「腐った死体が歩き回る」という描写が多くなされる架空の存在である。

「ゾンビ」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2023/10/19 (木) 08:34

私の勤め先ではある条件を満たすと、ゾンビが生まれます(笑)。

その条件とは「役職定年」。

一定以上の役職を持つ方が、ある年齢を迎えると、後任へと席を譲るために役職を退く制度です。

私の勤め先では、この「役職定年」を迎えた方をゾンビと呼称します。
(もちろん、私と近しい仲間内だけの表現ですよ?)

このゾンビ達は、日がな一日、お喋りと喫煙を繰り返す習性を持ちます。
そして、会社はこのゾンビたちを一か所の部署に集めるのです。

集める先は、誰が呼んだか、通称「ゾンビ飼育課」。

それはもう、周りの部署からは煙たがられております。
明らかに、周りのモチベーションを下げる行動しかしていませんしね。

でも、ゾンビとなっても元役職持ち、そう簡単には文句をつけられません。

しかも、役職を譲り渡した現職の方々はゾンビの味方です。
なぜなら、ゾンビの強い推薦があって今の役職に就いたのですから。

まさに無敵のゾンビ達。

毎日優雅に時間を潰し、仲良く揃って定時に帰っていきます。
でも、そんな日々にあるとき変化が。

・・・

◆ 飼育員がやってきた日


どこの会社にも有望な社員はいるもの。
ある日、「ゾンビ飼育課」に超優秀な中堅社員がやってきました。

複数の部署を経験し、スキルも豊富で、やる気もある。
会社にとっては、次期エースとも言えるでしょう。

「会社がゾンビ飼育課の改善に乗り出した」とか、「次代のエースに経験を積ませるためだ」とか、そんな憶測が飛び交いましたが、真意は不明。

さて、そんな優秀社員君がやってきて、まずやったこと。
それは……

ゾンビ達に日報をつけさせる事。

実にうまい手です。

会社に提出するものなので、嘘は書けず、さりとて「サボってタバコ吸ってました」とも書けない。

“ある程度” は実のある仕事をしなければ、内容を埋めることができません。
これを機に、ゾンビ達は ”ある程度” の仕事をし始めます。

「職場環境が改善した!」と事業所内の誰もが喜んだものです。
しかし、事態はそううまくは行きませんでした。

ゾンビ達の魔の手?は、優秀社員君に迫っていたのです。

・・・

◆ ミイラ取りがゾンビになる


実はゾンビ達には共通の趣味がありました。

それは……麻雀🀄️

ゾンビ達が毎日仲良く帰っていくのは、この趣味に勤しむためでした。

そしてある日、ゾンビ達と優秀社員君が一緒に退勤していきました。
明らかに、どこかへ向かおうという気配。

そう、ゾンビ達は優秀社員君に麻雀を教えたのです。

社外でのプライベートな時間なので、何してようが自由ですが、なぜか私は嫌な予感を覚えました。

そして、その翌日から急激に事態は進展します。

優秀社員君の力で “ある程度” の仕事をしていたゾンビ達が、再びお喋りに興じることになったのです。
しかも、優秀社員君を巻き込んで。

話題は……麻雀です。

やってくれましたよ、ゾンビ達。
彼らは心地よい職場環境を取り戻すために、優秀社員君を自分達の陣地に引き込んだのです。

こうなってしまっては手遅れです。
ゾンビ達は麻雀の話題を巧みに混ぜ込んで、会話を盛り上げ、優秀社員君が注意しにくい雰囲気を部署内で構築していきます。

数ヶ月経過すると、優秀社員君も仲良く「お喋り→喫煙→お喋り」を無限ループするゾンビに成り果てました。

本来は「ゾンビ飼育課」を改善するために送り込まれた(と思われる)優秀社員君。

残念ながら、ミイラ取りがミイラ……ではなく、ソンビになってしまいました。

・・・

◆ バイオハザードが始まる前に


その後しばらくして、“元”優秀社員君は別部署へと移動しました。
本来の目的を果たせない、と会社が判断したのかもしれませんね。

別れを惜しんでいたのは、ゾンビ達だけだったと記憶しています。

さて、今回の件で判明したことは、ゾンビは予想以上に知能があるということです。

まぁ、当たり前なんですけどね。
だって過去に結構な役職に着いて、バリバリ仕事していたわけですから。
実力・経験は保証されているわけです。

そんな中に単騎で乗り込んでも、感染させられるだけ。
しかも、「ゾンビ飼育課」のゾンビウイルスは空気感染です。

お喋り一つで感染させられる、超感染力の高いウイルス🦠

いつバイオハザードが発生してもおかしくありません。

会社がこの「ゾンビ飼育課」の解体に乗り出すのが先か、私がゾンビになるのが先か?

今日も「ゾンビ飼育課」ではゾンビ達が仲良く日々を過ごしています。

・・・

◆ 終わりに


えー。この物語はフィクション……ではありません。
でも100%事実を書くと、色々怖いので、90%程度の事実度です。

今回の「ゾンビが巣食う場所に放り込まれる主人公」という状況。
ゲームなら、銃と、ナイフと、ロケットランチャーで何とかなるんですけどね。

現実のゾンビは知性豊かで、徒党を組み、策略を持って感染させてきます。
皆さんも日々気をつけて、感染対策しましょうね。

あなたの勤め先にもゾンビはいますか?
あるいは、あなた自身がゾンビでしょうか(笑)?

今回はこの辺で。

AIが予想する職場の未来図

読んでくださって、ありがとうございました! 貴方に ”良き時間” が提供できていれば幸いです。