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2023映画メモ1:金の国 水の国

心が…洗われた…

2023年1月28日@TOHOシネマズ新宿
和智と。

好きな漫画家さんの、大好きな漫画のアニメ映画化。
優しくて誠実で、良い映画を観たな…って余韻が、今すごい。

浜辺美波ちゃんのアフレコ最高だった。鈴を転がすような、澄んでいて優しい声が主人公のお姫様・サーラにぴったり。
お嬢様言葉かわいい。わたくしもあの様な言葉づかいを、毎日の中でしたいものですわ。

賀来賢人も飄々としたムコ殿・ナランバヤルにぴったりだった。
ムコ殿は決してイケメンに描かれてはいないんだけど、ふるまいに何度もカッコイイィィィってキュンとした。

原作者 岩本ナオ先生のファンタジーは、世界観が丁寧に作り込まれていて、没頭できる感じが大好き。
作画もそれを見事に現していて、描き込みが細かくて、ページの隅から隅まで見ていられる。
キャラクターの絵柄も、優しく素朴で可愛らしい。

過去の短編は全部Kindleに入っているし、町でうわさの天狗の子と、マロニエ王国の七人の騎士は、紙で味わいたいので単行本がある。

金の国 水の国は、私的には絵本のような感覚の、おとぎ話っぽい漫画。
漫画を発売直後に何度か読んで、あらすじ知ってるけど細部はうろ覚えな状態で映画を観た。このnoteを書き終わったら、漫画を読み返して寝ようと思っている。

映画で観て、全てのシーンに色が付いて、解像度が上がった。
読んだときは昼間の青空だと思っていたシーンが夕焼けで、あぁ、ここは『金の国』なんだなぁとしみじみ感動した。
劇中の音楽も、詳しいことは分からないが、ドラマチックに物語を盛り上げていて良かった。
あと私の涙腺はぶっ壊れているので、オープニング初っ端でタイトル文字が音楽とともにアニメーションで表示されたとき、「幾多の人の手を介して漫画が映画になったんだな…」と謎の感慨に浸ってしまい、涙ぐんだ。お前は作者か。情緒がおかしい。

主演の2人以外、どの声優さんが出るかなどは調べずに行ったけれど、
このイケメン・イケボは花江くん?いや神谷さんか?
えっ、このコミカルなライララ、もしかして沢城さん?
あ、このマッチョきむすば?
と、楽しむことができた。特に沢城さん、いつも美女系のイメージなのに、こんなコミカルなキャラクターやられるんだ~すご~!と意外性があった。ちなみに全部当たっていた、嬉しい。

一番印象に残ったというか、共感したのは、サーラが自分の容姿に対してコンプレックスを持っていて、そこを痛感する出来事があった後に「私、なんだかみっともなくて」と涙を流すシーン。

サーラは小柄で素朴なぽっちゃり体型。
そう、私にはこのコンプレックス、他人事とは思えない。
そして、他人からそれを突き付けられたときに感じる、自分をみっともないと思ってしまう惨めな気持ち。
私は自分歴37年を経て、容姿のコンプレックスは今はほとんど乗り越えているけれど、この惨めな気持ち、過去には幾度も抱いてきた。めちゃくちゃ共感できる。
サーラ、あなたは『スリムでゴージャスな美女』というジャンルじゃないけれど、清らかで愛らしくてものすごく魅力的だよ…心の中で、観ながら応援してしまう。愛しい、抱きしめてあげたい。
でもそこは、婿殿がちゃんと抱きしめてくれる。安心しながら婿殿に胸キュンできる。

物語はハッピーエンド。
主人公二人のピュアさに心洗われる、綺麗で良い映画だった。
原作ミリしらの和智も、楽しんでくれたようで何より。
2023年、1本目の映画、良い思い出になりました。

パンフレット買った
アラベスク調のデザインかわいい

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