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「仕事=自分ではない」ムーブメント!? quiet quittingとは

成果、締め切り、クライアントからの期待、、
あなたにとって、仕事に「プレッシャー」は必要だと思いますか? 

ミレニアルやGenZといわれる世代はプレッシャーに弱い、なんて言われているようですが、最近TikTokで注目された”quiet quitting”を聞いたことはありますか?

TikTokerのZkchillinが投稿したビデオが300万以上のビューを集め、特にGenZ世代の間で注目されています。

quiet = 静かに quitting = やめること・・・?

Zkchillinはビデオの中でこのように話しています。

“Quiet quittingとは、そのまま訳して会社を’辞める’こと、とは違います。「会社」を辞めるのではなく、「期待以上のパフォーマンスを出そうとすること」を辞めることです。

自分のするべき仕事はこなすけど、仕事=人生みたいな「ハッスル文化」の精神には賛同しない。

実際はそうじゃないから。人としての価値は仕事で決まるわけじゃない”

quiet quittingの働き方

ではquiet quittingする、とは具体的にどんな感じなのかというと、例えば就業時間が終わったら即行帰宅👋、業務時間外のメールやチャットはしない📫、自分の業務内容以外のことは断る🤚、など。

仕事はちゃんとこなしているし、周りの上司や同僚には迷惑がかかったり気づかれるほどのことではないけれど、それでも仕事への負担が減ることで自分の時間を持ち、仕事=自分ではない、という考え方によって精神的に軽くなることが賛同をえているようです。

仕事=自分の価値観からの脱却

自分がやるべき仕事の範囲を超えてまで奉仕しようと無理をするのは、ウェルビーイングのためによくない、自分の時間やエネルギーを仕事のために使いたくない、という考えがquiet quittingにはあります。

今までは、自分の夢のため(もしくは会社のため、他人に認められるため、出世のため)に一生懸命働くことが当たり前、とされる風潮がありましたが、今のGenZたちは、仕事(や成果)と自分を分けて考えるべき、と主張しているように感じます。

この考え方(働き方)自体は前からあったはずですが、コロナの流行によってリモートになり、通勤や人間関係のストレスから解放される一方、仕事と私生活とのバランスが取りずらくなったり、今一度自分の幸せやウェルビーイングについて深く考える人が増えて、実際に働き方や住む場所を変えるために転職や転身を決める方も増えています。(the Great Resignation / 大退職時代と言われています)

Gallupの2022 State of Global Workplace Reportによると、仕事に積極的に関わっている社員はわずか21%、ウェルビーイングが充実していると答えた社員は33%の一方、日々ストレスを感じている人は全体の44%と、多数派の社員が仕事に意義を見出せず、自分の人生がうまくいっているとは思えない、と感じているそう。

quiet quittingしようと思ったら

ここまでで、quiet quittingについてどう思いましたか? もしquiet quittingアリかも! と思ったなら、まずなぜそうしたいのか、モチベーションについて考えてみましょう。

モチベーション例:
・ストレスから心身を切り離したい
 →短期的な解決策としてのquiet quitting
・仕事にやりがいがない、感謝されていない
 →別のケアや長期的な策が必要かも

もし自分の好きなこと、やりたいはずのことをしていても、それなのにquiet quittingを考えているなら、いろんなことが重なり合ってストレスになり、バランスを取り戻そうとしているのかもしれません。

仕事以外で大事なこと - 人間関係や自分の時間、趣味など - を犠牲にして働いていて、大切な人やものを失ってしまうのでは、または見失っているのでは、と不安になっていませんか?
または期待やタスクが大きすぎてゴールが見えず、疲れていませんか?
それとも感謝されることがなくて、頑張っている割に自分のしていることに意義を感じられなくなって悶々とすることはありませんか?

モチベーションから解決策を考える

そもそもこのような事態を避けることができれば1番ですが、仕事の調子もモチベーションも波があるものですよね。こうなってしまっても、この原因と解決策について話し合えるマネージャーがいる環境であることは大切で、あなたにその環境があることを心から願います。または、メンターや家族、友人でも構いません。

仕事の優先順位を下げ、自分が何をしているか(doing)よりも、自分を認識する(being)時間がもっと必要な時もあるはずです。

もし、ハッスル文化が蔓延していて、多大な期待に答えるために頑張ることが当たり前のように扱われ、期待値が大きすぎて疲れ切っているなら、quiet quittingでは解決しない、環境を変える方が良い方法かもしれません。

メリット:短期的には良い方法かもしれない

注意したいこと

もしあなたがまだ転職するか悩んでいる、もしくは今の会社でやりたいことがある、または出世したいと考えているなら、quiet quittingを続ける前に要チェック。

理由:
・この働き方に慣れてしまうと、また同じ環境で頑張るのに苦労しそう
・スタートアップなど積極性・自立性が強く求められる環境の場合、与えられたことだけやるのは難しい
・成果ややる気が見られにくく、昇給・昇格のチャンスが与えられない
・今後転職しようとした際に、レジュメにかける成果が増えない


仕事のパフォーマンスを減らすのは勇気がいります。過多なストレスから自分を解放するために必要な時かもしれないし、それよりも新しいチャレンジを求めているのかもしれません。そして、もしやりがいや楽しみを持って仕事をしているなら、もちろんそのまま貫けば良い。結局は自分次第、この新しい言葉も、自分について考えるきっかけになったし、あなたにとってもそうなればと思います。

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