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「コミュニケーション能力」って具体的にはどういうこと?

今週は地元のある大学でキャリアデザインの授業をする機会を頂きまして、2コマ、やって参りました^^
テーマとしては「企業が求める人材像」ということで、それを切り口に自分なりに話を組み立てて90分×2コマ、お話しました。
その時に触れた内容に関連しまして、「コミュニケーション能力」っていう、結構ふわっとした言葉について今日は短くまとめてみたいと思います。


授業でデータとして引用させて頂いたのが、2022年の帝国データバンクの「企業が求める人材像アンケート」です。
下記リンクをクリックすると見られます。

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p220905.pdf

この中で、2ページ目に「求める人材像」上位10項目の統計がまとまっています。一番上は、「コミュニケーション能力が高い」という要素なんですよね。
「コミュニケーション能力」については、言葉はよく聞きますが、その内容についてどれだけしっかり分解して理解している人がいるのかっていうと、実は多くないんじゃないかなと思いまして、そこのところを書いてみたいと思っているんです今日は。


私自身も、この15年近くの間でかなりの採用面接をしてきました。
1000名は行かないかもしれませんが、それに近い人数の就職希望者とお会いしました。新卒面接も以前は結構多かったです。

その中でよく面接で繰り返されていたやり取りがありまして。。。
特に専門学校生(新卒者)が、おそらく学校で一生懸命履歴書を書いて、面接の練習もして、私達の前に座っているんですが、
私が「〇〇さんの長所は何ですか?教えてもらってもよいですか??」と
聞くと、待ってました!!と言わんばかりに
一生懸命、面接練習で覚えた「スクリプト」を必死に頭の中で思い出して、一気に話し始める子が多かったです笑

それはそれで微笑ましかったりするのですが、上記のように長所を聞いた時に、結構な率で返ってきたのが「私の長所はコミュニケーション能力があることです!!」と明るく言いきる言葉でしたね・・・

その言葉が出ると、あ。また来た・・って感じでした笑
それに対していつも私が次に返していたのが、
「〇〇さんにとってのコミュニケーション能力って何ですか?具体的に教えてもらっていいですか?」という質問でした。

すると、
結構言葉に詰まる学生さんも多くて、中には困ってしまう子もいましたね。
他の会社・業界ではそんなことないかもしれませんが、うちではそういうやり取りがかなりありました。(いじわるな質問ではなく普通に聞いているだけ)

そして苦し紛れに、「明るくて話題が豊富」「いつも元気に話せる」
「色んなことを知っている」とか、一生懸命考えて答えてくれた子もありました。
コミュニケーション能力という言葉で表すと、何となくそれっぽく聞こえるんですが、コミュニケーションって何なのか?って具体的に表現するのって案外難しいですよね。


そこで、今回の授業では1つのグループワークとして、
企業側から「コミュニケーション能力」の高さを求められているとしたら、それが何かを知らなかったら、高めていくこともできないわけで、
皆さんなりの言葉で具体的に言い表してみましょうということで、取り組んでみました。

するとですね、結構今回の学生さんたちはグループワークに慣れているからなのか、どんどんいい意見が出てきたんです。
正直私はそこまでしっかりとした意見が出ると思っていなかったので驚きました笑
とっても素晴らしかった^^



コミュニケーション能力については色んな言い方ができるとは思うのですが、今回の授業の準備段階で調べた中で分かりやすいなと思ったのはこちらの記事でした。


この中では、コミュニケーションは「相互のもの」であり、2つの手段(言語、非言語)があることをふまえて、コミュニケーション能力は4つのスキルに分解することができると説明されていましたね。

GLOBIS CAREER NOTEより画像掲載

それは以下の4つです。

①自分の言いたいことを「伝える力」
相手に分かりやすく、そして自分の言いたいことをきちんと伝える力のこと。言語化能力とは「頭の中で考えていることを言葉に変換し、さらにそれを相手が理解しやすい表現で伝える力」のことになります。
言いたいことを伝える、これのみをさしてコミュニケーション能力、と言っている場合が多いのではないかなと感じました。


②相手の言葉を「聴く力」
あくまでコミュニケーションは双方向なんですよね。伝えるとともに受け止めるのもまた大事で。これが聴く力だと。
聴く力を鍛えるためには、まず「相手の伝えたいことを最後までしっかりと聴く」という姿勢と態度が重要。最後まで、これポイントですよね。
信頼関係は、互いに尊重し合えている人同士でしか成立しないですよね。
また、「聴く力」は相手の伝えたいことを理解する力でもある。
相手の言葉だけで理解しきれない時には、適宜質問したり「このような理解で、合ってますか?」などと確認をして理解を進めていく。
私、ここは多用してますね。相手の言いたい事に対しての自分の理解があっているのか確認してこそコミュニケーションが深まっていくと思います^^


③非言語を「伝える力」
実は個人的にはこの非言語の双方向こそ大事なんじゃないかなと思っているんです。非言語とは、目の動きや表情、声のトーン、身振り手振りなどです。
「言語を聴く力」にも関連しますが、相手が話しやすい雰囲気を作るために、非言語でのコミュニケーションが重要になると。
相手にしっかりと自分は耳を傾けているよと伝えるために、まずは相手の方へ体や視線を向ける。そして、話にうなづいたりあいづちを打ったり、表情でうんうんと反応をしたり、非言語で伝える手段、正直どれだけでもあります。そしてここは相当個人差が大きいところですね。


④非言語を「読み解く力」
ここがほんとにコミュニケーション能力の最も大事なところなんだと思います。相手の感情や言葉の裏に隠された本当の思いなどをくみ取る、うえで重要になるのが、非言語を読み解く力になります。
たとえば、相手が感謝の言葉を述べつつも表情が暗かったら、実は喜んでいないんじゃないかなと、他に本心があるのではないかと推測することができますよね。
読み解く力を鍛えるためには、「相手に興味・関心を持つこと」「相手を観察すること」「情報をストックすること」が基盤となってきます。
本来読み解く力は、人間が本能的に持っている力だと言われます。
普段のコミュニケーションを言語に頼っている部分が多い人や相手に興味関心を持たないままのコミュニケーションでやり過ごしている人は、場数によって慣れていきますので、日常で相手に興味を持ち観察することを習慣化いくことが大切ですね。


このフレームのように4つに分けてコミュニケーション能力を理解し直すととても有効じゃないですか??
一体コミュニケーション能力って何ですか?と聞かれたときには是非参考にしてみられるといいと思います^^

今日はよく使われる言葉だけれども、実は意味が曖昧なままに使ってしまいがちな「コミュニケーション能力」という言葉について書いてみました!

それではここまでと致します。
また次回お会いしましょう~~~。
最後まで有難うございました!!


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