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内定を辞退いたしまして。

少し、長い話をさせてください。


2月、内定先の研修。

5日間の本社研修を終え、そのあとからは店舗で接客、架電、ティッシュ配り。

男の子ばかりの環境に飛び込んで、寒い中外で声をかけ、自分の成長のためだと思い死ぬ物狂いで頑張りました。

だけど、段々と自分の目標も、明日の私も、何のために生きているのかさえも分からなくなりました。


相手のニーズに応える

今まで私の文章を見てくれてた人はわかるかもしれないけど、私は「自分の言葉で誰かが幸せになってくれたら」といつも考えています。

こんな風に文章を書き連ねてみて、友達の相談に乗ったりして。

そうしていくうちに、自分の言葉はもしかしたら誰かの勇気になるんじゃないかと思うようになりました。


だけど、私のしていたお仕事はいわゆる「交渉」というもので。


私がお客様と話せば話すほど、お客様のニーズには応えられなくなって、会社の利益が追求できる。

世の中そんな仕事で溢れているのかもしれないし、世の常に耐えられない私は弱くてたまらないという人もいると思います。

でも、今まで私がずっと大事にしてきた「言葉」によって相手がどんな形であれ、損をすることがどうにも私には耐えられませんでした。


「君は稼げる女性になる」

今まで接客のお仕事ばかりをしてきたから、本社で行ったロープレで唯一褒めてもらえました。自信になりました。

元々負けず嫌いな性格で、勉強しないと不安だから毎日毎日勉強しました。

だけど、自分の言葉の使い道や効果に疑問を持ちだしたら、もう最後で。


自分が毎日している接客マニュアルを覚えることも、接客のテクニックも、店舗の運営の仕方や扱う商材知識も、全部全部お客様の損に繋がっちゃうんじゃないかと思ったら、毎日が苦しかった。


寝るのが怖い

明日が来ることが怖くて、寝れなくなりました。吐いて、腫れて、通勤しながら毎日泣きました。

それでも明日はやってきて、仕事にいけばマネージャーからこんなに頑張っているのに叱られる。まあ、今考えればそりゃそうだという内容だけど。

自分が辛いと思っていことを認めたくなくて、投げ出す自分になるのが怖くて。

投げ出したら、誰かから怒られるんじゃないかということばかり考えて、耐えて耐えて、毎日耐えた。



「勉強が足りてない。もっと頑張れ。」

「営業の仕事なんだと思ってんの?」

「ガキじゃないんだから、もっと自覚持ちなよ。」

「営業選んだのは自分でしょ」


今まで言われてきた言葉は毎日自分の中に残っていて、思い出す度自己否定は止まらない。

何からやるべきかを考えて、毎日寝る間も惜しんで鏡を見ながら接客練習をして、それでも怒られるから自分に足りないことを考えて。

「簡単な仕事」と言われたりしたから、そんなことすらできない自分が嫌でたまらなかった。


旗艦店の店長さんと

どうしようもなく苦しくなった日、体調不良を理由に一日だけおやすみしました。親や就活エージェントの方と真剣にお話して、もう一度明日から耐える決意をしました。

そんな日を終えた次の出勤日、会社の中で最も売り上げを出している店舗へ研修に行きました。

こんな機会滅多にないから、色んなことを質問しなきゃと意気込む一方、「自分はなんのためにこの仕事をしているのか」という疑問を持つせいで質問なんて出て来やしない。


小さな質問を沢山してみた後、「今の私は何から頑張ったらいいのでしょうか」と質問しました。

「マニュアルから覚えましょう」「とにかく数をこなしましょう」「毎日商品に触れましょう」「会社の理念を考えてみましょう」

どんな回答が来るのか、なんとなく考えていた私に店長さんは言いました。


「頑張りすぎだよ。」

あまりにも予想外の言葉に驚きました。


「○○さんさ、自分が辛いって思ってるの、気づいた?」

気づいたら、涙が溢れていました。


午前11時のバックヤード、銀座


「多分、向上心が凄くある子だから頑張らなきゃいけないことがたくさん見えるんだよ。だからこそ、それを習得出来てない自分に焦るんだと思う。

上司からは怒られるし。

でも、こうやって辛くてもここにちゃんと時間通りに来て、ちゃんと立っていて。それだけですごいことなんだよ。」

「前に進むには、一旦休むことも絶対必要。

本当につらくて苦しかったら、やめたっていいんだよ。

みんな、辛くなるために生きてるんじゃなくて、

幸せになるために生きているんだよ。」



嗚咽がするほど涙が止まらなかった。

そうか、私は頑張れていたんだ。私は辛かったんだ、本当は。

そんな「辛い」と思う自分から必死に逃げて、「辛い」自分に立ち向かえなくて、毎日をやり過ごすことが苦しかった。


何で辛いのか考えたとき、私はこの仕事では自分の言葉で人を救えないと判断したから苦しくてたまらなかった。


「辛い自分を救ってあげなくちゃ」


聞くと、その方は高校時代甲子園にいくような高校でピッチャーをしていて、新聞にも一面で載るようなスター選手だったらしい。

でも一度、甲子園出場をかけた決勝戦で負けてしまい、それ以降家に落書きをされたり、ネットでは叩かれたりの毎日だったそうで。

自殺未遂もしたし、親だって外を歩けなかったらしい。


店長さんと自分の「辛い」を比較すると、絶対に比じゃないし、おそらく私なんかが想像もつかないくらい辛くてたまらなかったんだと思う。


でも、そんな彼は自分を沢山認めてあげて、やっと生きたいと思えるようになった。

そんな話を聞いて、私もやっぱり、彼みたいに自分の言葉で誰かを救いたいと思うようになった。

彼が私を救ってくれたように。

私自身が「辛い自分」を許せるように。


自分の言葉で誰かを救いたい


私はやっぱり人に勇気を与える人になりたい。

改めて、自分の夢を見つけた。

改めて、苦しむ人を救えるような人間になりたいと思った。


私はまだまだ、あの銀座の店長さんみたいに立派な言葉は言えないし、内定先の仕事が辛いだなんて他の誰かからすればちっぽけかもしれない。

それでも、こんな私にしか書けない文章があるはずだ。

こんな私だからこそ、かけられる言葉があるはずだ。


これからの私について


4月から、私はフリーターです。

色んな形で、私の言葉を届けます。

もちろんnoteもやりますし、本も書いてみようと思います。

自分の言葉を連ねて見やすくするためにtiktokもやってみます。

もし、少しでも応援してくださる方がいたら覗いてみてほしいです。


https://vt.tiktok.com/ZSdYDjxAx/



私の夢は、見てくれるあなたが少しでも元気になることです。

私の言葉で、あなたの勇気に繋げることです。

だから、あなたの幸せや、あなたが”辛い”と感じる気持ちに気づいてください。気づくことで、あなたは私という人間を救ってくれてもいるのですよ。


もしかしたら、自分も仕事が辛いと感じることがきっかけでこの文章を見てくれた人もいるのかもしれません。

大丈夫、そんな気持ちに気づいたあなたはまた成長出来ました。

あなた自身の幸せに繋げられる一歩を踏み出しました。

これから一緒に、あなたらしく、私らしく。


毎日、「今日が一番幸せだった」と思いながら。

おやすみなさい。



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