![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141497460/rectangle_large_type_2_4c3d23afc46ec71470a04634fae87217.png?width=800)
やがてみな還るとしても雨に濡れ朽ちてくピアノ教授の庭の
NHKスペシャル『 Last Days 坂本龍一 最期の日々』を観ました。
私は坂本さんに雨のイメージがあります。娘さんの名前に雨が使われていて、その報道で『坂本龍一』を知ったからかもしれません。なんて素敵な名前をつけるのだろうとおもいました。
ときどき聴こえてくる坂本さんの音楽にも、雨のイメージを持ってしまいます。マイナスイオンをまとって落ちてくる雨です。
番組の中で坂本さんが『ピアノを自然に還す』実験をしていることが紹介されました。ご自宅の庭に古い小さなグランドピアノを置きました。ピアノは、木そのものの色をしています。坂本さんは雨に濡れながらピアノを弾いていました。庭に降り注ぎピアノにあたる雨音とアンサンブルするように、鍵盤に指を落としていくような音楽でした。
坂本さんが旅立った日も雨だったそうです。
番組の最後の方に映されたそのピアノは、崩れ始めていました。
美しい雨降りそそぐやがてみな自然に還るピアノもヒトも
それでも、悲しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?