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アジャイル方式を日常に取り入れる

私がPMOを始めた頃、プロジェクトリーダーに「このプロジェクトはアジャイル方式でやっていくからね」と言われ、それを何かの折に関係者へ伝えたところ「いやいや、ちゃんと計画立ててからやってくださいよね」と渋い顔をされたという苦い記憶がありますが、昨今このアジャイルという言葉が結構主流になってきていますね。適当にやっていそうで、実は適当になんてやっていないアジャイル方式。
これって、自分ごとにも子育てにも、色々使えるんじゃないかと思っています。(PMOの話についてはこちら

アジャイルとは?

言葉の意味を説明するために、少々ITのお話にお付き合いください。

アジャイル(Agile)というのは、ソフトウェア開発の手法の総称です。もともと単語は、「機敏な、頭の回転の速い」といった意味がありますが、アジャイル開発と呼ばれる手法は、途中経過の成果をクライアントに見せ、開発途中で確認し、仕様変更に対応します。この「開発→リリース」のプロセスを反復しソフトウェア開発を完成させます。

アジャイルとウォーターフォール

もともとソフトウェア開発では、ウォーターフォール開発が主流でした。
こちらは開発の詳細を初期に確定させ、各工程を専任の技術者が担当し、全行程完了後 完成という手順になります。

ウォーターフォール(Waterfall)は、「滝」という意味があり、ソフトウェア開発で言うウォーターフォールは、まさに滝の水が上から下へ落ちるのと同じように順番に工程を進めていき、前の工程には戻らない というものになります。

もちろんそれぞれメリット・デメリットが有り、その一部を紹介します。

<ウォーターフォール>
メリット
 ある程度内容を固めてから着手するため、
 リソースや予算の計画が立てやすくなる
デメリット
 開発途中の追加や仕様変更が困難になる

<アジャイル>
メリット
 「開発→リリース」を繰り返すので、仕様変更や追加が容易になる
デメリット
 当初の予定から大幅に変わってしまうことがある
 また、それによりコストが超過することもある

それぞれのメリットデメリットを考慮し、どちらの開発方式を利用するかを考えていくわけですが、上記から、アジャイルは不確実な場合にマッチすることがわかると思います。

アジャイル方式を取り入れる

さて、現代は不確実性の時代と言われています。
それは例えば、以前は終身雇用制度という安定しているものが当たり前でした。こうすれば大丈夫、間違いない、といったことが、今よりも多くあったように思います。
そしてコロナ禍の現在、これまでの当たり前はそうではなくなりました。簡単に言えば、これも不確実性の時代の一つの出来事ですよね。いきなり外出できなくなり、出社できなくなり、家で過ごす時間が増え、世の中の流れが急に変わっったことで、これまでの生活がみなさんそれぞれに一変したことと思います。

そして、この不確実性の時代は、やはりアジャイル方式がマッチすると思います。
というか、不確実性の時代じゃなくても、自分のことや子育てなどは、きっといつの時代もアジャイル方式がマッチすると思うのです。 

綿密に計画を立てそのとおりに進めていくのではなく、変化に応じて都度判断し、行動する。まさに、PMOでやっているプロジェクトを成功させる道のりと一緒です。(PMOの話についてはこちら

・課題がでたら改善する
・問題がでたら改善する
・変更がでてきたら変更するかどうか判断し行動する

この「改善・変更(開発)→行動(リリース)」のループの繰り返し。

というわけで、自分のキャリアも、在り方も、はたまた子育ても、このループの繰り返しで良いんだと思うのです。
悩んだ時は、「アジャイル方式」!

私自身、自分の日頃の行動やキャリア、実績、成果を振り返ってみて、がっかりしたり、恥ずかしくなったり、ネガティブな気持ちになることが未だに多々あります。子供のことで、ついつい小言を言いたくなるときもあります。

そこで、この「アジャイル方式」!

但し、気の向くままにやればいいよね〜、という訳ではありません。
もちろん計画も立てます。そして、課題や問題、変更に対して、よく観察し、考慮し、判断し、実行する必要があります。

・どうしてこの課題/問題が出てきたのか?
・どの部分を改善すれば、次回はうまくいくか?
・改善が本当に必要なのか?
・他に方法は無いのか?

・変更がでてきた場合、その変更を受け入れられるか?
・受け入れられない場合、なぜか?
・受け入れない場合、どうしていくか?
・受け入れる場合、なぜか?
・受け入れる場合、どうしていくか?

・自分はどう在りたいのか?
・そのためには、今から何ができるのか?

よく観察し、よく考慮しても判断に迷う時は、
もしかしたら直感という名の、心の声のようなものが、
判断を後押ししてくれることがあるかもしれません。

自分の判断に迷いが生じているのなら、
まだ機が熟していないのかもしれないので、
もう少し観察と考慮を深めても良いかもしれません。

計画通りに進まなくてOK!
変更当たり前!
「改善・変更 → 行動」のループの繰り返し。
こんな風に日頃のお悩み解決に、アジャイルを活用して、俯瞰的にセルフマネジメントしていくのはいかがでしょうか。




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