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貧しいから手に入れようとするものがある。

「インターナルコミュニケーション関西No.1企業」というどデカイアドバルーンを上げました。
え? 社内コミュニケーションツールが社内報だけ? いいえ、それだけではありません。
10月から導入したツールについて紹介します。

紙orウェブ、ではなく、紙andウェブ

前々回、「社内報発刊において、しばしば(不毛な)「紙vsウェブ論争」が勃発しますが、ウチは断然紙です」と書きました。

これには大きな理由があります。

業務に「あり方」がウェブ社内報に向いていない
=会社からの情報を伝えたい相手(=従業員)の大半がデスクワークではないため、です。

2000年代初頭、「IT革命」と称した革命が日本で起き、その大きな波は社内広報にまで波及しました。

つまり、(第一次)社内報のウェブ化です。

大きなビッグウェーブ……と思われましたが、この波はやがて勢いを止めてしまいます。
なぜか? それは「情報が伝わりにくい」からです。
まず、企業が情報を伝えたい人は誰か? 経営層から最も遠い人です。つまり一般社員。
しかし、そういう方は「現場」にいます。例えば、営業の外回り、工場のライン、サービス業ならば接客中かもしれません。
つまり、ウェブを見る機会(ならびに機械)がその場にはありません。
また、事務系の仕事をされている方でも、仕事中、社内報とは言えインターネットを見ている=遊んでいると思われがちです。
また当時はスマートフォンがないため、外で見る機会(ならびに機械)もありません。

結局、多くの企業は紙に回帰しました。
社内報業界の雄・パナソニックも……あの『Pana』が廃刊……というのが業界でちょっとした話題になりましたが、やっぱり紙媒体は復刊しました。

しかし、ここ十年ほどでスマートフォンの誕生でその状況も変わりつつあります。
また「情報」そのものの性質も「紙」か「ウェブ」かによって配信先をかえていこうという社内広報担当者の意識も変わりつつあります。

「紙」or「ウェブ」という二者択一ではなく、情報に応じて「紙」と「ウェブ」の棲み分けが行われ始めています。

つまりこういうこと↓

上記した紙の良さ、ウェブの良さをうまく活用していこうと言うのが、当社の社内コミュニケーションツールの考え方です。

なので、社内報は紙です。

では、ウェブは?

「紙は分かった、じゃ、ウェブは?」ということで、当社では10月からLINE WORKSを使っています。

[なぜLINE WORKSか?]
1:従業員全員が使える
ウェブツールはユーザビリティーが悪いと「使う人」と「使わない人」の差が歴然となります。
イニシャルコストに数十万、数百万円かけても、実際の運用では過疎化しているというのは「社内ウェブツールあるある」です。いくら良いツールでも使われなかったら意味がありません。

2:スマホで使える
2000年代のIT革命における社内広報ツールの話を書きました。
当時はガラケー(パカパカ携帯)ですが、現在、スマホの普及率も非常に高く、PCよりもスマホでネットを閲覧する人が増えています。
また、当社はデスクワーク中心ではないので、わざわざ自宅のPCを開けて……までするような大層なツールだと利便性が悪いのです。

「従業員全員が使えるツール」+「スマホで使えるツール」ということで、思い浮かぶのが「LINE」です。
年配の方の中には「他のアプリはよく分からないけれど、LINEなら使える」という方も多いのが事実。またスマホで使うツールです。

そこで、ビジネス用のLINEである「LINE WORKS」の導入を検討しました。

3:管理が容易である
これまでならばわざわざLINE WORKSを導入する必要がありません。導入に際しての決め手となったことがあります。
これまで通常のLINEを使って業務のやり取りを行ってきましたが、各種、課題が散見されたからです。
①プライベートのLINEを使っているので、誰が誰がだか分からない。
 名前が仲間内のあだ名や愛称だったり、下の名前で同じ人がいる……
②プライベートを晒すようでイヤ
 これもプライベートLINEを使っているので、上記のような名前や好きなア
 ーティストの写真を使ったプロフィール画像を職場の人に晒すのはちょっ
 とイヤという方もいらっしゃいます。
③退職者がLINEグループにいる
 これは退職した本人が退席しない限り残ってしまいます。業務上の重要な
 話がだだ漏れということもありえます。退職者が同じ業界に転職していた
 ら……。

上記した1、2、3①〜③を解決できるのが、LINE WORKSというわけです。
当社では業務上、特にポータルサイトを構築する必要性もないため、LINE WORKSを活用していくことを軸に進めてきました。

導入! その前に…。

LINE WORKSを導入! と言っても、すぐに導入したわけではありません。
まず、最初に「小規模多機能ホームあぷり」がフリープランでスタートしました。
そこからLINE WORKSのメリットが社内で広まり、2022年春頃から各施設ごとでフリープランを試験的に使用をスタートしました。

が! ここで問題発生。
フリープランのストレージ容量がわずか5Gしかなく、すぐにいっぱいになってしまい、データ共有ができなくなってしまうという自体に……。

とは言え、LINE WORKSの利点でもある、使い勝手の良さ(分かりやすさ)や管理のしやすさなどに影響はなく、10月よりスタンダードプランに変更しました。

10月からは、管理職、事務や介護・看護スタッフのみならず、キッチン、クリーンに至るあぷり全従業員(185名)にアカウントを交付しました。

アカウント登録時に「アプリはどこから取るの?」「ログインってどうするの?」と言った初歩的な質問はあったものの、さすがLINE。LINEにはない多機能に関してのレクチャーは必要ですが、普通に使う分には「使い方はLINEと一緒です」で済んでしまうほど、ほぼLINEです。

有償プランなので、立ち上がり画面もカスタマイズ。全体の色もLINEの緑ではなく、ピンクに。

グループは「全社」と「施設ごと」で。

グループに関しては、基本単位となるものは広報で作成をしました。

全社単位のLINEグループ
施設内のLINEグループ

今後は施設ごとで管理していただくために、メンバーの追加/削除、グループ作成の権限を委譲しています。
またある施設の業務連絡グループでは、誰かが発したことに対して「承知しました」というメッセージを配信すると、その分、通知が届く……でも、なにかしらの反応をしないと……ということで、「リアクション」で反応することが根付き始めています。
メッセージに対してリアクションスタンプで反応する……通常の会社組織では敷居が低すぎるかと思いますが、コミュニケーションを活発にさせる上では、当社行動指針である「Spirit」にもある「対話を大切にし、立場を超えて巻き込みます」とありますので、コミュニケーションの目線が同じになるLINE WORKSは非常に有効なツールと言えます。

そんなことを言っていたら、今も動画データが共有されたという通知が来ました。

それだけ、今、活発に利用がなされているツールになりつつあります。

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