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経済的理由によるうつが一番タチが悪い

うつぬきやのブログを時々見ているのですが、なかなか良い事が書かれてていたのでご紹介です。このブログ、栄養療法界隈ではあの「こてつブログ」と並んで結構有名ですね(両者とも時々過激なことを言っているフシもありますが。。。)

うつ病(およびうつ症状)のタイプ別分類です。皆さんはどれに思い当たりますか?この画像を見て私は真っ先に

「あ…奴隷型うつだ…!」

と思いました(笑) 厳密には奴隷型と悪志向型のミックスかな~という気がします。1年以上、栄養療法をやり血液検査もしていますが改善しませんでした。となると原因は別にある。。。これまで3回休職してきて、原因は大体わかっているんです。

自分の本当にやりたいことができないから躁鬱病になった。

というのが答えだと思います。
今は平のしがない会社員をしていますが、私は昔から趣味で絵を描くのが好きで、いつか漫画家のように絵を描く仕事をしたいなーと思っていたのです。しかし成長するにつれ現実が見えてきます。

・絵という職業で食べていくことは一握りであるということ
・美術大学に通うにはべらぼうなお金がかかること
・親を心配させないためにも収入が安定している会社員になるべき

そして一度社会のレールから外れると相対的貧困を強いられるため高リスクであること。これらを大人になるにつれて理解していくんです。

「本当は絵が描きたい!絵で食べていきたい!だけどお金がなくちゃ生きていくことができないから我慢して働くんだ…」

そうして長時間労働や業務負荷という理不尽に耐え、我慢しているうちに病気になってしまったのです。感情を理性で抑えるからこうなるんですね。

でもベーシックインカムも無いし、資本主義による格差がますます拡大していく中で、会社員という安定を捨ててまで起業やフリーランスになるのは高リスクである。

「じゃあ副業で絵をやればいいじゃん」と思われるかもしれません。
しかし繊細で感受性豊かな人であればご理解いただけると思うのですが、会社員という奴隷身分にあると、長時間労働や低賃金、人間関係など現実問題への対処にエネルギーを持っていかれるので、ファンタジーできらきらした絵なんか描けない訳です。うつが重い時はなおさらです。

学生時代の頃はほぼ毎日絵を描いてネットに上げていましたが、新卒で入社してから4年間、一切創作活動はありません。何ならツイッターすら更新しなくなりました。

『躁鬱大学』なんか読んでみても、自由に自分の好きな事をやって生活できる人間なんてごく一部です。大体の人は家族のためにとか生活のためにとか、何かに縛られて奴隷契約を結ばざるを得ない訳です。そして環境を変えるにしてもすぐには変わらない。何事も「焦るな」とは言われても、こっちは苦しみから早く逃れたくて仕方ないのに、「その苦しみを十分に味わえ。逃げるな」と言われているようです。まるで悪魔の言葉です。

そしてうつ病は政治・経済的問題でもあります。それなのに日本政府は経済格差に対する有効な政策を行わず、富める者と貧しい者の格差は広がるばかり。おまけに生活保護や障害年金などの制度はあっても受給させにくくしているという弱者を切り捨てる有様。そりゃあうつ病や自殺は増えますよね。

「お金があればもっと幅広い選択肢があったのに、少なくとも奴隷人生から抜け出せる道があったかもしれない」

と思わざるを得ません。お金で人は幸せになりませんが、不幸を避けることはできます。復職してもお給料が下がってしまうので時短勤務にはできませんでした。体調が悪くともフルタイムで働かなければいけません。
避けられた不幸…もう数え切れません (笑)

実際、このような経済的理由でうつになっている人は多いと思います。自分らしく生きれないことが原因なのに、精神薬やサプリを飲んでも救われませんね。
かと言って、政府が明日から資本主義を止めるとか、ベーシックインカムを始めます等々は全く期待できませんので、自衛する必要性が生じてきます。

栄養療法の界隈では精神科の薬はよく批判されるけれども、私は自殺するくらいなら明日を生きるために薬を飲むという選択肢があっても良いと思います。薬を批判するなら所得格差を、日本社会を変えてみなさいよって話。無理なんですよね、少なくとも急には。

ただし、精神薬の服用は健康の前借りをしていると思っておいた方が良いです。

自分が苦労してきている分、身近な人には睡眠薬を含め精神科の薬は絶対に勧めません(それでも飲む人は飲みます)
病気になった原因を対処していかなければ病気は治らないことを知りました。薬は一時しのぎです。服用が長くなればなるほど減薬・断薬の時にとても辛い思いをします。特に気分安定薬を抜くのは大変だそうです。

精神薬じゃなくてもお酒、たばこ、ギャンブル、そして若者の市販薬ODなど現実逃避の道具はいろいろあります。資本主義が限界に近づき、社会全体が病んでいる。。。

そういったものに頼らなくて済む社会になってほしいです。


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