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Apple Storeは閉鎖しても人々が集まる公共空間だった

2014年春に直営店部門の最高責任者としてアップルに加わったアンジェラ・アーレンツはジョナサン・アイブと協力して、Apple Storeをアップデートしました。

私たちが作ろうとしているのは現代版の公共広場です。誰もが歓迎される場所に、Appleが提供する最高のものが集まり、人と人がつながり、夢中になれる新しいものを見つけたり、個々の技能をステップアップできる、そんな場所です。


その結果、商品を売るためのストアであるにも関わらず、商品を買わない人が無料のサービスを受けられる場所になりました。

デバイス単位でなく、都市という生活空間単位で人々の生活にApple製品を浸透させようという試みです。


時は過ぎ、ミアネポリス暴動では、デモに乗じた暴徒による略奪が起き、Apple Storeも狙われました。


人権擁護の姿勢を強く打ち出していたAppleも、デモに乗じて暴れるだけの市民の魔の手から逃れることはできませんでしたね。


で、アメリカのApple Storeは、ベニヤ板のようなもので入り口全体を覆いました。せっかくコロナ後に営業再開していたのに、また休業です。



一方、日本のApple Storeは6月3日から営業再開していますが、入場制限をかけています。

どちらも、自由に店に出入りできないために、人々が気軽に集まってくる公共スペースとしての機能が弱くなってしまっているんですね。


なんてことを思っていたら、アメリカではこのベニヤ板がいい感じに機能している所があるようです。

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@tobeysaford



これって、人と人がつながる公共空間ですよね。 奇しくもアンジェラ・アーレンツが作ろうとした公共空間に近いものが生まれている。

こういうことをやっていい場所なんだという印象が形成されるほど、公共空間としての取り組みが功を奏しているのでしょうね。

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