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徒然草 第十九段 続々々「折節の移り変わるこそ」

冬枯れの景色は秋と同じくらいよい
年も押し詰まり皆が急ぎ合うのは感慨深い
誰も見ないが師走の20日過ぎの月と空は
心にしみてくる
年末の行事もおもしろい
大晦日の夜、夜半過ぎまで皆がわめいたり、せわしなく走り回ったり
それが明け方になると静まりかえってしまう
年の名残りが心寂しい
亡き人が帰ってくる夜、その霊を祭る行事も関東ではつづいている
こうして明けていく元旦の空
昨日と変わるはずもないのに
まったく違った新鮮な心地がする
どの家も門松を立てて祝賀気分があふれている
「あわれなれ」

と兼好。
この段で兼好はところどころで「あはれ」を感じています。
特に年末年始で「あはれ」を感じている
1年1年が過ぎていく
年を越すということに「今」が「常」ではないことを感じているのではないでしょうか

「折節の移り変わるこそ
      ものごとにあはれなり」

そこに身を任せ自分を納得させているような
そんな兼好を感じました。









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