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9才の私、「伝わった!」感動

私が小学生の時、
両親が共働きだったので
毎年夏休みになると丸々1ヶ月間
祖父母のいる福井県で過ごしていました。

朝は祖母と一緒に般若心経を唱え
従兄弟と一緒にラジオ体操に行き・・・

そしてお盆には祖父の実家の経営する
海辺の旅館で親戚が集まるのがお決まりでした。

大人たちが食事の準備をしている間
私たち子どもは大きな旅館の中でかくれんぼをしたり、
敷地内で鬼ごっこをして遊んでいました。

そんな時、目の前に現れた外国人の家族4人。

恐らく英語だと思う言葉で
私たちに話しかけてきました。

当然、子どもの私たちにわかるはずもなく
みんながパニック状態。
だれか大人を呼ばなければ!と
数人が慌てて走って行きました。

その外国人家族は何が起きているのかわからない表情。

咄嗟に、

「ジャスト ア モーメント プリーズ!」

が私の口から出てきました。

当時、私の母親は外資系の会社で事務をしていたので、
海外からの電話に対応するために覚えた唯一の英語表現を
私に教えてくれた事がありました。
私は面白がって何度も繰り返し練習していました。

「ジャスト ア モーメント プリーズ」

すると、家族のお父さんらしき人が
"ah, okay."
と少し安心した表情で答えてくれたのです。

「うわあ!伝わったぁぁ!!!!!」

私の英語への興味が大爆発した瞬間でした。



・・・しかしそんな私の感動的な体験の後
大人が何人出てきても、結局だれも話せずに
その家族は諦めてしょんぼりと去る結果となるのでした…涙

ただ、その時の「伝わる」感動と快感が
その後の私の人生を大きく変えるものとなり、

更に私の言語に対するスタンスも決定づけたのです。

英語(言語)は伝えるためにある。
伝えたい事があるから英語(言語)を学ぶ。

これが言語学習者としても
英語コーチとしても私が大切にしていることです。


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