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20代後半OL女子〜弾丸博多旅〜

金曜の夜、高速バスで島根から博多にむかう。世間は夏休みで島根ではちょうど水郷祭という花火大会。年1のそんな田舎島根での祭典をおいて、私は一人夜行バスで博多へ向かう。

壇ノ浦SAの朝焼け

博多行き夜行バスで嬉しいのは、AM5:30、ちょうど夏の朝焼けの時間帯に九州の入り口である「壇ノ浦SA」に寄ることだ。ここでは揚げたての「地産ふぐ天」が5匹500円で食べられるし、すぐ目の前に大きな関門橋が架かっている。東京出身の私としては、ここでふぐをつつきながら夜が明けていくのをじっと見ると、「九州に来た」と旅のはじまりを予感しワクワクする。

お盆は有給をとって、本当は博多経由で沖縄に行くはずだった。が、あいにくの台風で断念。さすが、京都の清水寺で引いたおみくじに「旅運:微妙」と書いてあるだけあった。なので、仕方なくカンカン照りの博多で過ごすことにした。

パン「ダッコメカ」

朝、高速バスで博多バスターミナルに着くと、毎回決まって行くのが「ダッコメカ」というパン屋だ。朝8:00オープンだが、外にはいつも行列ができている。ここに来ると、つい買いすぎてしまうが、やはりパンのしっとり感や旨味が、東京のパン屋と比べても違う。駅近なので、ぜひおすすめしたい。

もつ鍋「やまや」

お昼は、「もつ鍋やまや」という博多駅付近のお店でもつ鍋にした。ここは、ランチはなんと博多明太子・白米がおかわり自由。もつのスープは醤油ベースの薄口だ。私は、博多に来るたび毎回違うお店でもつ鍋を食べるが醤油ベースに出会ったのは今回が初めてだ。

モンブラン専門店「栗歩と芋こ」

ランチの後、「博多はグルメの町だからもっと食べたい」と駅付近を散策した。駅ビル内にある「栗歩と芋こ」は、モンブラン専門店で、なんとモンブランお重が1000円。思ったより甘くないあっさりしたお味なので、この量でも一人ですぐ食べられてしまう。

博多駅前九州フェア

この日は、たまたま快晴で駅前で九州フェアを開催していた。普段から地方創生関係の仕事柄のため、これを目の前にして立ち寄らない理由がない。大分県佐伯市の甘酒や鹿児島産の眞煎茶を買った。

「黒カツ亭」

夜はそのままホテルに戻り、博多駅前の「黒かつ亭」で鹿児島産黒豚特上ロースカツを食べた。口にいれた瞬間、「この値段で…さすが九州!」といいたくなるほど、黒豚カツに臭みがなく、口に入れた途端お肉がとろけていくのが分かった。手前にあるゆかり塩で食べるのも新鮮だ。リーズナブルに本物の黒豚カツを食べたい人には、是非おすすめしたいお店だ。

快晴の博多駅前

そんなこんなで、雲一つない快晴の博多では、終日グルメの旅に終わった。こんなに晴れているならもう少し足を伸ばして、行ったことのない鹿児島に寄ろうか…とも思ったが、翌日東京でどうしても用事があるので、今回は断念した。
 次に博多に来るのは、全国制覇にむけきっと未開拓の鹿児島ゆきのためだと思うが、その時も好天だと嬉しい。博多という場所も、駅で「HAKATA」というマグカップを買おうか迷うほど、島根からバスで神戸に行く時とまた違った興奮や予感がある。

お盆は、あいにく台風で沖縄へは向かえなかったが、新幹線で久しぶりに東京に戻り、東京で元の自分の生活を取り戻したいと思う。拠点の島根を離れ都市に来るたび思うが、自分は全国の自治体を相手に地方創生関係の仕事をしているものの、個人としてやはり「都市」が好きなんだなと感じる。

同世代女性のファッションやメイクのメリハリ、飲食店の選択肢の豊富さ、味と価格の卓越さ、本屋の書籍の種類の多さ——リーズナブルで楽しい、ウィンドウショッピングだけで1日が潰せる。
住むにはちょっと人も車もゴミも多いが、どこも新鮮で飽きない。久々にこうした”都市”に来ると、見た目を磨きたい、お洒落して街を堂々と歩きたいと自然と思うようになる。もちろん都会では犠牲にする事も多いが、20代後半の自分にとっては、たまには都市も訪れたいという願望はごく自然な事だと思った。

以前は東京生まれで、東京では消費するために働いているようなものだったが、地方転勤で消費先の選択肢が減り、いつしか東京に戻っても、運動や神社巡り、街歩きなどお金のかからない楽しみ方を見出すようになった。
地方×東京のハイブリット生活を始めて3年目。今回の旅は、日々仕事が楽しいが今後の自分の動向も考える機会となった。

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