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「やろうとしたこと」は何であったのか|6/16〜6/17

佐藤李青(東京アートポイント計画)

コロナ禍の日々の記録。平日の仕事中心。2020年の1回目の緊急事態宣言の最中に開始。3回目の宣言解除の日から再開、少し休んで「第6波」から再々開。すぐに途切れて、再々々会。もう3年目。

2022年6月16日(木) 市ヶ谷→上野

寒い。こどもが週末に骨折をし、てんやわんやで看護休暇を取得していると、今週も後半に突入している。東京藝術大学へミーティングに向かう。はじめて音楽学部がある敷地に入る。ミーティングでは図らずも、これまでの活動を振り返るような内容になる。ある活動を、次の担い手にリレーをする。そのとき「できていること」より「やろうとしたこと」は何であったのか、「できなかったこと」も含めた膨らみのあるプロセスを引き継ぐことが必要になるのではないだろうか。
東京都美術館の「都美セレクション グループ展 2022」に立ち寄る。3つの展示が同時開催。そのひとつ、「たえて日本画のなかりせば:東京都美術館篇」の図録をデザインしているとACKTの丸山さんに聞いていた。「ありえたかもしれない並行世界」という設定がなすものなのか、それぞれの思考や手のこんだつくりが混ざりあって「展覧会」として独特の密度が生まれていた。もうひとつの「ものののこしかた展」は福島県西会津町での古川利意記念美術館の設立にかかわったアーティストグループの展示だった。教員・郷土史家の古川利意(としい)の活動に触発されるように、70年ほど年の離れた作家たちが作品を発表していた。Art Support Tohoku-Tokyoに携わっていたときに、たびたび訪れた西会津国際芸術村へ「巡回」もするのだという。上野で思わず知っている土地に出会い直す。

2022年6月17日(金) 市ヶ谷

「多摩の未来の地勢図」で昨年度の連続ワークショップの記録冊子の校正をする。レクチャー編とディスカッション編で語られた内容が2分冊となり、それをプロジェクトに関連したメンバーが読み解いた大判のシートが付録についている。付録を複数枚に分割して出力し、折りを確認しながら、ハサミで切って、セロテープでつなぎあわせる。出来上がると机2つ分ほどの長さになる。印刷したことばの断片に応答するように手書きのことばが書き込まれている。大きな机の上で作業をしながら話した軌跡が、そのまま再現されている。いずれのドキュメントも、話者の経験に裏打ちされた重厚で示唆に富んだことばが並ぶ。この重さを抱えながら、遠くに届けるためにはどうすればいいのか? これが必要な人や共感してくれる人たちはいるはず……と思いつつも、いい方法が思い浮かばず……。

(つづく)

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佐藤李青(東京アートポイント計画)
アーツカウンシル東京 プログラムオフィサー。東京アートポイント計画、Tokyo Art Research Lab、Art Support Tohoku-Tokyo(-2020)を担当。共著に『10年目の手記 震災体験を書く、よむ、編みなおす』(生きのびるブックス、2022年)。