作品の送り方に一工夫
作り貯めていた風車、「かぜしらす・木の風車」の一つをお客様に発送しました。
見ての通りの華奢な作り(とはいっても見かけほど脆くはありません。テーブルから落としたことも数回ありますが、無事でした。)なので、輸送中に破損しないか何時も心配です。
そんな事もあって、緩衝材は工夫しています。市販の緩衝材にも色々なものが有りますが、弊工房で使っているのは、ずばり「鉋屑」です。
屑とは言っても加工中に出たゴミではなく、それ用に新たに削って作ったものです。
制作途中で出た鉋屑は薄すぎて、緩衝材としては使いにくいです。
無理すれば使えないことは無いけど、ばらけて細かい塵になってしまいがちなので、お客様が開封する際に、ゴミが飛び散って掃除に苦労する事になりかねません。
それでは申し訳ないので、しっかりと形が維持できる程度の厚みを持った屑が必要となりますが、これは新たに作るしかない。
鉋刃を相当多めに出して、力を入れて一気に引くとこんな感じの屑が出ます。これを集めて風車の入った化粧箱に詰めて行きます。
こんな感じで詰めていきます。押し込むと変なテンションがかかってしまうので、軽く揺さぶって隙間を埋めます。
化粧箱が一杯になるまで入れれば完了。
蓋を開けた瞬間に、赤松のさわやかな芳香を感じて頂けると思います。
当初、発砲スチロールの緩衝材も考えたんですが、意外に高いのと輸送が終わってしまえば即ゴミですよね。石油製品だから環境負荷もありそう。
それに弾力性が無いので、押し込まれると力がもろに伝わってしまいます。
鉋屑だったら空間だらけなので、適度に衝撃を吸収してくれるでしょう。
また、ネットに入れて入浴剤として使う事も出来ます。
お部屋に置いて頂ければ、しばらくの間ですが赤松の芳香を楽しんで頂く事も出来ると思います。
捨ててしまっても木材ですから、環境負荷は小さいでしょう。
これまでも風車の梱包には、鉋屑を緩衝材としてきました。お客様からのご意見を聞いたことは無いのですが、特にクレームも無いので大丈夫なんだろうと思います。
木の風車なんだから、木に守られていた方が良いですよね。
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