見出し画像

春ですね。それと、新作の試作中。

こうして見ると、外壁の色がバラバラ。既設の部分と増築したところ、再利用した材の色がチグハグしてる。

気になる人は気にして色合わせの塗装なんかをするんでしょうが、当の工房主はそういう事には至って無頓着で、「10年もすれば、新しい材も日に焼けて、みんな同じ色になる」って思ってます。

だから、そのまんま。
無塗装で行きます。

木ってとても丈夫なもので、日に焼けて一見するとボロボロに見えても一皮剥くと新品同様になりますし、雨に当たっても乾く状態になっていれば、簡単には腐ったりしません。

そういうのを見ていると、塗装って必要なのかと思ってしまう。
塗装の大きな目的の一つは耐久性の付与だと思いますが、湿気っぽい場所はまだしも、乾燥して風通しの良い場所なら見栄えの問題としか言いようがない気がする。
でも、塗装も劣化するからね。
直射日光ってのは凄いもんです。なんでもボロボロにしてしまう。
なので、定期的なメンテナンスは必須になります。
やらないと、みすぼらしくなる一方ですからね。
突き抜けちゃえば「味」と言えるかもしれませんけど…。

木地のままなら、木の自然の変化だから「これもまた良し」って思える。

塗装すれば、きっと、出来上がった瞬間が最高で時間の経過で段々と劣化していくだろし、
塗装しなければ、最初は浮いた感じかも知れないけど、時間の経過で段々と周囲の風景に馴染んで行くような気がします。

「ただ、朽ちてるだけじゃん」と言われてしまうかもですけどね。
時間に磨かれて美しくなるものもあると思いたい。

ただの無精者の言い訳なだけなのかもしれないが…(笑)

4月に入って、暖かい日が続いています。山の木々も本格的に芽吹き始めました。
工房の日傘になっている欅の木も一気に芽吹き始めました。

その変化の速さには驚くばかりです。

だって、三日前は枯れ木の様だったんですよ。

たった三日でこんなに変わるなんて、大したもん(何が?)です。

毎年、今年は剪定しようって思うのですが、寒かったり面倒だったりでズルズル引き延ばしていると、こうなってしまって一気にやる気をなくすパターンが続いています。

来年こそは…  できるかな。(^^;

巨大化し過ぎて手に負えなくなりつつもあるんですけどね。
手に負えるうちに何とかしないと。(笑)

それはそれとして…

今、新作の試作中です。一応、形になったのがこんなの。

ブラックウォールナットで作りました。
前扉は跳ね上げ式で…
引き上げて押し込むと、本体内に格納できます。
普通のトレイとペントレイを用意しています。引き出し可能。
普通のトレイ。こちらもブラックウォールナット。
つまみは鍵を兼ねていて回転します。この状態で開。
この状態で閉です。(無塗装だと手垢が付きますね。)

以前から跳ね上げ式で、前扉が本体内に格納できる箱の試作を繰り返していました。

観音開きだと、開いた時に扉が邪魔になるし、引き違い戸だと開口部が半分しかないので、長い物の出し入れが不便ですよね。

色々、考えた末、跳ね上げて本体内に格納するのが良いんじゃないかと考えました。

でも、実際に作ってみると様々な問題が発生して…

構想してからここまで来るのに1年以上かかってしまった。



試作はこれで何回目かなぁ…

ちなみに写真の物も試作品です。ようやっと、売り物としての目途が立ちました。
塗装をしていないんで、いじくりまわしているうちに手垢が付いてしまった。こういう場合は必要ですね。(笑)

何処が駄目なのか、写真で見てもよく分からないとは思いますが、お客様にお金を払ってもらう以上、

「これじゃ駄目」

と思います。何処まで頑張れば良いのか、難しい所ですね。

「一生かかっても売り物、作れないんじゃね?」

…まぁ、満足したら終わりって言うし。

一つの作品を作るのも、試行錯誤の繰り返しです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?