海の青より、空の青 第40話
管理棟の秘密
「ナツオのバカ! どこに行ってたの!」
食事を終えてバンガローに戻ったその途端、美沙の放った雷が我が脳天に直撃する。
「ひとりで山の中を散歩してたら中学の時の友達に会って、それで展望台で話してたらいつの間にか時間が過ぎてた」
先ほどと同様に、実際あったことをそのまま説明――と言うか羅列――すると、彼女は今度は目に涙を浮かべながら俺を睨みつけた。
「みんなで心配してたんだよ! もしかしたらクマに襲われたんじゃないかって……」
「は? 熊?」
たかが森林浴に