マガジンのカバー画像

日記

380
毎日、日記をアップします。
運営しているクリエイター

2024年5月の記事一覧

あじさいや家出娘の七変化

昨日も朝からこむら返りで引き籠もり。肩も上がらなくて、キャベツ刻んだときに指を切るし散々…

やどかり
2か月前
15

あじさいや色めく赤の核の雨

紫陽花の季節だった。紫陽花の写真は毎年撮っているような気がするがこれというものがない。こ…

やどかり
2か月前
19

田水張るずぶずぶの沼に苗はなし

沼にハマる。実際は田植え前の水入れ時なんだが。俳句では「田水張る」というのだった。沼にハ…

やどかり
2か月前
10

麦秋や世界の果てに頭垂れ

麦秋。言葉の面白さというか、なんでもう秋なんだと思ってしまうが麦はこの時期に収穫されるの…

やどかり
2か月前
12

青空に飛んでゆく鬱、空燕

燕の巣を撮ろうとおもったらもう空の巣だった。燕も飛び立つ季節になってしまった。こんな場所…

やどかり
2か月前
10

立葵おいやるときの目覚めかな

もう立葵の花が咲いている。五月も月末だった。時間が流れるのが早い。 立葵だから一行立ちの…

やどかり
2か月前
11

どくだみや藪の十字星降誕し

どくだみ、俳句では否定的なことばを嫌うので「十薬」とか使われるようだ。同じ日本を代表するハーブなのに蓬は文学になり(『源氏物語』「蓬生」が有名)、歌にも読まれたりするのだが、十薬は少ないようだ(歌はあった)。どくだみ茶はほとんどハーブティというより薬湯としてのイメージだ。また「蓬餅」は厄を払うものとされているのに、どくだみはそういう効用はないのだろう。花は可憐で綺麗なだけに名前がネックとなっているのかもしれない。 昨日日記で書いた折口信夫『女房文学から隠者文学へ』は途中で感

卯の花や古歌(ふるうた)腐らず文字と化す

ウノハナと思ったらネズミモチだった。卯の花は古くから和歌や俳句で詠まれてきたが「ネズミモ…

やどかり
2か月前
16

雪隠や黒猫またぐ藪の中

「猫の日」になった。昼過ぎまでぐだぐだ外に出ようか悩んでいて、図書館に行く途中に黒猫と出…

やどかり
2か月前
11

ブタクサやくさめ、くさめ、とエヴァンゲリオン

この時期に花粉症が酷いのはブタクサなのか。目がかゆいしくしゃみばかり出る。マスクをすると…

やどかり
2か月前
11

振り返り山法師の花無縁坂

山法師。白い花のようなのは総苞で三枚に見えるが四枚だった。ピンクもあるというので花水木と…

やどかり
2か月前
14

五月晴れコンクリにまた猫の足あと

「猫の日」を作ってしまったらその日は怠ける日になってしまった。これはいかん。今日を最後で…

やどかり
3か月前
18

鯉のぼり繋ぎ止められ乾き物

もう5月の半ばなのにまだ鯉のぼりがしまわれてなかった。雛人形は婚期が遅れるとかあるが鯉の…

やどかり
3か月前
11

昼顔や詩人のコートをクリーニング

昼顔の季節なのか。どこでも咲く雑草だけどたくましさがあるよな。朝顔とか夕顔が儚いイメージなのに昼顔は、転んでもただでは起きないたくましさというか、カトリーヌ・ドヌーブの『昼顔』は主婦売春の映画だったが、ブルジョア主婦の儚い夢をファンタジーではなくカトリーヌ・ドヌーブの美しさと共に描いていた。さすがにブニュエルの映画だった。 『源氏物語』でも夕顔が人気なのは、中流階級の女が幸せを望んだのに「もののけ」(あとで六条御息所の光源氏への嫉妬心が生んだとわかる)に呪い殺されてしまう。