見出し画像

現役小説家、ゲーミングキーボードに感動する

このキーボード……光るぞ……!

自分への誕生日プレゼントということで、新しいキーボードを買った。
緊急事態宣言前に買い替えたばかりのパソコンに、デフォルトのキーボードがついてきたものの、こいつがなかなか硬いのだ。
とは言え、一般ユーザーならばそれほど問題ないと思う。
しかし、ヘビーユーザーで指が疲れやすい環境下にある私は常に、石を指で押しているような気がしてならなかった。

ここのところ、一カ月に文庫本一冊+連載というスケジュールが多く、緊急事態宣言下でも休むことなく仕事をしていた蒼月だが、とにかく、キーボードが重くて肩が疲れる。そこそこの力を入れないとタイピング出来ないので、肩こりの原因となっていた。

そこで、パソコンを買う時にお世話になった家電量販店のオタクっぽい(知識があって信頼出来るというニュアンスの褒め言葉)スタッフさんの言葉を思い出す。
私がむやみやたらとタイピングする(ノートパソコンのキーボードはすぐ駄目にする)という事情を話したところ、「ゲーミングキーボードがおススメですよ。耐久力が高いし」とアドバイスされたのだ。
私は石のようなキーボードとおさらばするために、家電量販店へと赴いた。

一応、普通のキーボードのコーナーではどんなものがあるのかと覗いてみたところ、2,3万円くらいで軽くて打ちやすくて耐久力がある高級キーボードが売っていた
試しに打たせて貰ったが、実に軽快。
優しく触れるだけでタイピングが出来る。
私は、今まで石器で仕事をしていたのかと思うレベルだ。

なかなか失敗出来ない金額だが、快適な仕事環境が手に入ると思えば踏み切りたい……。
しかし、どうも気が乗らない。
その高級キーボードは、機能は素晴らしいのだが、めちゃくちゃ真面目なデザインだったのだ。
優秀なのは有り難いんだけど、欲を言えば、もっと遊び心が欲しい……。
エンターテインメントを生み出す仕事なので、楽しくやりたい……。

そう思った私は、ゲーミングコーナーへと向かった。
すると、暗い店内でぎらぎらと光る数々のキーボードが私を迎えてくれた。
陽キャっぽいスタッフさんに、肩がこらないようなキーボードを探しに来たという旨と、ちゃんとした高級キーボードはデザインが真面目過ぎるという旨を伝えた。
「何が言いたいかというと、カッコいいキーボードが欲しいんです!」と申し上げたところ、「分かりました。しかし、お客様によってカッコイイの基準が違うので、光るのがいいとか、迷彩柄がいいとか、ピンクや白がいいとかを教えて下さい」と言ってきたので、これは信用出来ると思い、私はその陽キャスタッフさんに全てを任せることにした。

とにかく、綺麗に光るやつがいい。楽しい気分になりたい。
私は、キーにスケルトンな部分が多く、パリの街のように上品な光り方(???)をするキーボードを指さして、「私はこれが素敵だと思いました」とスタッフさんに言った。
スタッフさんはパッと表情を輝かせ、こう言った。
「私が使ってるキーボードです!」
なんと。センスが一緒か。

パリの夜景のようなキーボードの光に魅せられた私だったが、話を聞いたところ、荷重が一番軽いものではないということと、日本語配列ではないということだった。
エンターキーは大きくないし、アンダーバーのキーが存在しないとのことだった。
「アンダーバーは辞書登録するなりしないと出せませんね……」
「それはしんどいので、日本語配列のキーボードがいいです……(;;)」
こうして、パリの夜景キーボードは断念することになった。

スタッフさんに質問していくうちに、私は軸が「Speed Silver」で「日本語配列」のものが最適だということが分かった。
指で触れただけで反応するキーボードもあった(刹那に勝負をかけるゲーマーのためのキーボードらしい)が、オーバースペックなのでやめた。私の指はそんなに早くない。

結局、私はCORSAIRのゲーミングキーボードを購入した。
スペックは充分、価格も高級キーボードよりも安価で、ラスベガスの夜景のように光るのが気に入った。
最新機種だと1億回のタイピングに耐えられるとのことだったが、そんなにタイピングしたら肩が外れると思うので、自分に合った前の機種にした。

帰宅した私は、早速ゲーミングキーボードを試してみることにした。
Speed Silverは軽く浅いタッチで文字が打てるので、今までの石のキーボードとは全然違う。
この記事も新しいキーボードで書いているが、肩がほとんど疲れない。
そして何より、このキーボードは虹色に光る
大変カッコいい。これがテンアゲというやつか。
夜は無駄に照明を消してしまった。室内でイルミネーションが見れるとか、何という贅沢だろう。

小説家に限らず、タイピングをやたらとする全ての人にゲーミングキーボードをお勧めしたい。
キーボード軸によって、キータッチの時の軽さも違うし、音にもこだわれる(私は、音が気にならないということで銀軸にしたが、タイピング音はかなり大きいと感じた。音が気になる人は避けた方がいいかもしれない)。

そして何より、光る。暗い部屋では特に、テンションがぶち上がる。

鬱々としながらキーボードを叩かなくてはいけない人は、是非とも、ゲーミングキーボードを導入して欲しい。
ラスベガスのような華やかさと、パリピのようなテンションで、あなたの気分をアゲアゲにしてくれることだろう。

※テンアゲの必要がない人は、真面目な高級キーボードをお勧めします。キーの位置によって荷重が違うという優れモノもありますよ!

よろしければご支援頂けますと幸いです! 資料代などの活動費用とさせて頂きます!