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東京地下迷宮街

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蒼月海里オリジナル企画『東京地下迷宮街』の記事をまとめています。
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#小説

【東京地下迷宮街】地下のジャンク屋さん【短編小説】

【東京地下迷宮街】地下のジャンク屋さん【短編小説】

 東京都心には、巨大な地下迷宮があるという。
 しかも、その迷宮にはたくさんの人が生活を営んでいて、街のようになっているのだ。

「だって。この都市伝説、本当かなぁ?」
 中学校の教室で、女子三人組がスマホを片手に噂していた。
「信じるか信じないかは、あなた次第ですってやつ?」
 ポニーテールにした女子が、おどけるように言った。タレントの口調を真似ていたが、「似てないし」と仲間のロングヘアの女子か

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【東京地下迷宮街】赤子を喰らう蛇【短編小説】

【東京地下迷宮街】赤子を喰らう蛇【短編小説】

 東京の地下には、《何か》がいる――。

 女は、泣いている赤子を抱きながら走っていた。
 雑踏から逃げるように、人の視線から逃れるように。
 靴はとうに脱げ、アスファルトで傷ついた靴下はボロボロだった。
「ごめんね、ごめんね……」
 女はひたすら、泣いている赤子に謝っていた。
 もう、我が子に食べさせてやることは出来ない。貯金も底をついてしまったし、頼れる両親ももういない。ようやくのことで、異常

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【東京地下迷宮街】地下のおばけさん【短編小説】

【東京地下迷宮街】地下のおばけさん【短編小説】

 ツグミという少女の友人の知り合いが、行方不明になったらしい。

 ネット上でも、同僚の知り合いや、兄弟の友人の知人が行方不明になったという話が散見された。共通するのは、彼らは地下鉄に乗って何処かに行こうとしていたことだった。

 ツグミの秘密基地は、迷宮のような地下世界に繋がっていた。それは何処までも続いていて、人ならざるものが蠢いているということをツグミは知っていた。
「みんな、何処に行ったん

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【東京地下迷宮街】虎を諭す居酒屋【短編小説】

【東京地下迷宮街】虎を諭す居酒屋【短編小説】

 東京の地下には、《何か》がある――。

 延々と続く下り階段を降りると、提灯の灯りが私を迎えた。
 地下街だ。
 古ぼけたコンクリートの壁が途切れ、通路の左右に提灯をぶら下げた店が並んでいる。
 酒と、焼いた肉のにおいが漂っていた。
 空っぽの胃袋には、かなり堪える。何処かで食わせて貰えないかと思ったものの、何処の店も満席だった。

 灯りはぼんやりとした提灯のみで、地下街は薄暗かった。
 客は

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