次の街・つぎのまち
旅行に行くとき予定をどこまで立てて行くだろうか。
現地のパワースポットに素敵な旅館、頬どころか顔ごと落としてしまいそうな美味しいグルメなんかもいいだろう。雑誌やテレビ番組、最近はTikTokでもオススメのスポットを紹介している方がいて、やっと取れた連休をどこで過ごそうか迷ってしまう。
僕も勿論目的を持って旅をする。だが必要以上にその場所のことは調べない。調べるのが面倒くさいとか順序立てて物事を考えるのが苦手とかも別にあるが、その場その場での感動を大事にしたいからだ。特報やあらすじだけみて気になった映画はなるべく感想や事前情報は入れたくないはずだ。それに似ている。というかそれだ。
今年5月、滋賀住みの友人と映画を観るために京都に行くという珍妙な目的で京都へ行った。一泊二日の京都旅行にワクワクしていた。
約束の日前日、朝から京都に着いてお寺を巡り、現地の料理に舌鼓を打ちつつ、歴史深い街の空気に思いを馳せる。はずもなく寝坊して昼頃にノソノソと家を発ち、15時頃に京都へ着いた。裏路地の景色は素敵だなあ、なんてフラフラしてたら見事に道に迷った。ダラダラと歩き、歴史を感じる景色が流れていく散歩は楽しかったが。なんだこのオノマトペトリップは。
だが、たまたま着物を使った「和パレル」の服屋【樂次】の店主、數井さんという素敵な方と出会い、お店で何時間もお話をさせていただいた。なんなら數井さん個人のSNS用のイラストを描かせてもらえることにもなった。
さらにいつか君に行ってほしいとオススメされた【鞍馬寺】の話は興味深く、軽率に僕は行くことを決めた。京都旅行は三日目「鞍馬寺編」が決定したのだった。
僕の旅はこんな風にかなり適当に決まっていく。僕はそれが楽しくて仕方ないのだ。
「次の街」という詩を書いた。
初めての景色を歩いている時、何が起こるかわからない。突然田舎な景色になるのか、はたまた渋滞が起こる道路があるか。落ち着くコーヒーや花の香りを頼りに知らない路地を進む。街の境も知らない僕は、いつの間にか次の街へと踏み出していく。
時間も場所も気にせず、新しい景色を求めて散歩感覚で歩いて行く。探しに行くんだ。水平線へ沈む夕日も、植物が並ぶ町並みも、聞いたことのない駅への切符も。そんな気持ちで描いた絵だ。
カーディガンがおしゃれでしょう?
未定を予定とする僕の旅も、案外悪くないと思ってもらえるだろうか。
まあ色々言ってきたが、あくまで一人旅での話だ。どれだけ仲が良い友人とでも、同行する人に迷惑をかけるようなやつになってはいけないのだ。
そう、京都二日目の映画鑑賞後、友人を【樂次】さんへ案内してやると言って、盛大に道に迷った僕のようには。
今回記事に書いた【樂次】さんのInstagramです。
素敵なお店なので良かったら是非。
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