(詩)夏のスケッチ

雲が
山のまねをして
山の上で
雪山の振りをしている
すぐに溶けてしまうくせに

すぐに雲は風に吹かれ
この大空を流れ去るのみ


海に来たら
空を見上げなくて良い
海の中に
空が隠れているから

海に来たら空の青さを
感じなくても良い
海の中に
青がいっぱいに
広がっているから

だから
泣きそうになったら

海を見れば良い
代わりに
海が泣いてくれるから


木も汗をかく
風が吹くたび
気持ちいい、と笑っている
風の中で笑っています

木陰に入ったら
いつも汗っかきだった
きみの笑顔、思い出した

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