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読書履歴 2

私の人生に色濃く存在している作品、印象に残った作品を3作ずつ挙げていく。
小説、画集、教科書、雑誌など、本の形になっていれば対象とし、ジャンルを限定しない。





4. 空の境界/奈須きのこ

中学生の頃に友人から勧められて貸してもらい、自分でも新書版を買い、大人になってから知人に貸したら借りパクされて戻ってこなくなった作品である。

時系列があちこちに移動するせいで新書版に挟まれていた栞の年表がなければ非常に混乱することになり、「小川マンション」というめちゃくちゃ普通のマンション名に底知れぬ恐怖心を抱かせ、厨二心が狂喜乱舞する「直死の魔眼」という設定があり、蒼崎橙子の下僕にしてほしくなる、そういう作品だ。

初めは栞に気づかなかったので愚直に収録順に読んだが、自分で買って年表順に読み直した際は理解のしやすさが段違いだった思い出がある。
新書版は栞ごと借りパクされたので手元には書い直した文庫版しかないが、当時と違ってネット上に年表があるので、これから読む人がいればぜひ参考にしていただきたい。

ちなみにかなりの年月が経ってから「ブギーポップは笑わない」というアニメ(2019年版)に出会い、「空の境界みたいじゃん」と大変好感を持って何度も繰り返し観てきたのだが、後に奈須きのこさんが影響を受けた作品と知り合点がいったものである。



5. S&Mシリーズ/森博嗣

なぜ「すべてがFになる」を読むに至ったのか思い返してみると、きっかけは「空の境界」にあった。

「空の境界」を好きになったことで同じ講談社ノベルスから出ていた作品を色々試してみたのだと記憶している。(京極夏彦や西尾維新もその中に含まれていたと思う。)

「すべてがFになる」を読んで衝撃を受け、S&Mシリーズを読み進めていくうちに森博嗣にどハマりすることになり、後述するThe cream of the notesシリーズやその他エッセイを好んで買うようになった。

当時は何のことかよく分からなかった描写も大人になってみると理解できたりする。特に孤島にある研究所なんか今まさに自分がいる環境に近く、その快適さと若干の不便さがよく分かる。

私は孤島にいないし、デボラのようなシステムがあるわけでも、P1のようなロボットがいるわけでもない。

単に「仕事環境」が個人主義的で、リモートワークにより同僚たちが各々独立・隔絶されている点や直接対面しないコミュニケーションの手段が同じなだけだが、文字情報でなく実体験として理解できるようになったおかげで没入感がかなり上がったと思う。

余談だが、この作品からミステリーというジャンル自体に興味を持つようになり、当時ガラケーのゲームにあった「サイコミステリーシリーズ」や「探偵・癸生川凌介事件譚シリーズ」にハマっていった。

現在もG-MODEアーカイブスで配信されており、SwitchかSteamでプレイできるようだ。

どちらもシリーズ後半に向けてどんどんグラフィックが進化し、イラスト自体もかなり変化していっている。



6. The cream of the notesシリーズ/森博嗣

すべてがFになるを皮切りに森博嗣にどハマりした私は、とにかく手当たり次第に彼の作品を読んだ。小説はもちろん、エッセイも、新書も、100の講義シリーズも読んだ。何せ作品数が多いのでいまだに読めていない本もたくさんある。The cream of the notesシリーズをピックアップしているが、彼のエッセイ全般が好きだ。

ちなみに、森博嗣の作品が好きで、森博嗣の言説に感銘を受けることには大変共感するが、森博嗣の言説から引用して議論したり説教したりする人は心底苦手である。

本ではないが、森博嗣の浮遊工作室もよく見ていた。

1996年に開設され、2024年現在も放置されることなくアップデートされている。大変ありがたい。



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