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vol.27 美術館の気になる子ちゃん

みなさんは美術館に行ったら、何を観ますか?

「えっ、作品だけど?」
と思う方が多いのではないでしょうか。

私は元・美術館勤務のためだからか、作品以外にも(というより作品以上に)館内の色んなところが気になってしまいます。未だ抜け切らない職業病なのかも知れません。今回は、私が館内でついついやってしまう癖をひとつご紹介します。

クセその1【天井ばかり見がち】

作品は壁にかけてあったり、床に設置してあることが多いのになぜ天井ばかり見てしまうのでしょうか?それは、主にこの3点が気になるからです。

  1. どの位置から照明を作品やキャプション*に当てているのか

  2. 照明の色味

  3. どこにプロジェクターを設置しているのか

*キャプション:作品名や解説文が書かれたパネル

💡1. & 2. 照明について

技術的なことは詳しくないのですが、照明の当て方次第でその場の雰囲気がガラリと変わるので「ここスペースではどんな照明を使っているんだろ〜?」と観察したくなります。

今までの中で一番印象に残ったものは、虹色(オーロラ)の光が出る照明です。派手派手しい虹色ではなく、ぼんやりとした光でキャプション・パネルを当てていて、珍しいなと。というのも文字を読みやすくするために、オレンジがかった照明を使用することが多いからです(多分笑)。綺麗な色味で且つ、文字も読みやすく「どこのメーカーなんだろう」と考えながら照明機材ばかり見ていました。(機材を舐め回すように観察した後、キャプションもしっかり読みました。)

🎥3. プロジェクターについて

映像作品の展示ペースでも天井をじっと見てしまいます。壁に大きく映像を流す場合、天井にプロジェクターが設置することが多いので、壁とプロジェクターの距離を確認したくなります。テックに疎い私のクセに、映像と機材の距離を確認して分かった気になっていまます。完全に自己満です。

プロジェクションマッピングを使った作品は、一つの展示スペースに何十台ものプロジェクターを使用していることもあるので、「この映像やレーザーの光はどこから来ているのだろう?」と光の線を辿るのが楽しいです。

美術館勤務経験のある方や展覧会の設営のお仕事をしている方と一緒に展覧会に行くと、みんなで天井を見渡す可能性大です。ずっと天井を見ているのでたまに首が痛くなることも。涙

今回は、若干マニアックな内容となりましたが、まだまだあるので少しずつ書いていこうかなと思います。みなさんは「ついついやってしまうクセ」はありますか?


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