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日常で使える認知行動療法

時間が少しできて研究のことを考える余裕ができてきました。やはり日常に役立つ感じの研究がいいと思っています。多くの人に還元できるような研究ですね。

体の不調に関しては、皆さんも興味があると思いますし、不調を避けたいと思っているはずです。だから、そういった分野には心理学のようなものが役立つのではないかと思っています。

多くの人が抱えがちな問題として、私が取り組んでいる「痛み」があります。

特に腰痛は、多くの場合原因が不明です。体質的な原因ももちろん関係していますが、脳機能や脳の働きによって痛みが生じやすくなることもあります。

私は認知行動療法などの方法を使って、患者さんと関わっていますが、うつ病に使う薬であるSNRIを痛みに対して医療場面では使われることがあります。

なぜ痛みにうつ病の薬を使うのかと思うかもしれませんが、効果があるんです。神経系が同じ働きで、うつ症状やその痛みが生じることもあります。

また、ストレスがかかった状態だと、痛みを感じやすく、自覚しやすいということもあるので、心理学が使える領域だと思います。

また、睡眠にも認知行動療法が使われます。

きちんと眠れた時は、集中力が上がるし、やる気にもなりやすいですよね。そのため、睡眠に関することは非常に重視されています。実際、認知行動療法は、睡眠に関しても研究されています。

メタアナリシスという、多くの研究結果を統合する方法を用いて、認知行動療法の効果を確認すると、非常に効果的であることがわかります。特に、睡眠に関する認知行動療法、CBT-I (insomnia = 不眠症) と呼ばれています。

最近では、認知行動療法が不眠症や双極性障害、うつ病など、生活リズムや睡眠リズムが乱れる症状にも応用されています。

特に、睡眠リズムが乱れると、気分の変動が起こりやすく、寝不足の時は気分が低下したり、体調が崩れやすくなります。そのため、認知行動療法は、これらの症状にも効果的に働きかけると言われています。

こういった領域で心理学が活用されていますし、私もこれまでに研究で携わってきましたので、今後も研究を続けられたらいいなと思います。

それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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